とあるきっかけがあって、村上春樹さんのアンダーグラウンドを読みました。村上さんの作家として、人としての誠実さにうたれ、久しぶりに小説を手に取りました。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年
それでは刊行されて数年は経っていて、考察もかなりされているであろう本作を個人的に読み解いてみます。
テーマは思春期に於ける個人的な世界の崩壊と再生の話である。
つくるにとって他者にもたらされた友人関係の崩壊とその顛末を見つめ直すことによって傷をある種乗り越えることなのだろう。
僕として思うのは、青春期に大きな傷を負ってしまうとカサブタのまま40近くまでいってしまうこともわりにあるよなと思うし
解決するきっかけを与えてくれる女性が現れることもきっとあるんだろう。
アンダーグラウンドとの関連性を少なからず感じました。
シロが殺された事と、あの事件のこと。
全く関係の無い人間にもたらされた圧倒的な暴力。
さらされてしまった身近な人たち。
でもその人たちの人生は続く。
生きてる間は生きなくちゃいけない。
村上さんの小説を読んでいてこの作家はこんなに熱い人だったんだって恥ずかしながら初めて思いました。
僕自身が高校生の時に精神疾患に罹患して病気によって自分のその当時の日常をほぼ全て失った経験もあり、喪失と再生の話は腑に落ちる部分がありました。
ノルウェイの森の緑の立ち位置が色彩の沙羅の立ち位置なんだろうと
色彩は結末まで描いていないけれども、素直に読むと彼らは最後まで添い遂げるのだろうなぁと。
沙羅は果敢に高齢出産に挑んで子供2人くらい作りそうだし。それに応じてつくるはタフになっていくだろうし。
しかし、そこまで書くのは野暮ったいし。
なので、いろんな見方はあると思いますが、私はハッピーエンドが感じられる小説とします。
あと人間って精神的な問題を抱えたまま生きると精神年齢ほんとに止まるんだよなぁとリアルだなぁと。そしてわりとそのまま生きていけるし。そのまま生きていけることが弊害になることもあるけど。
やはりセンシティブな人たちを描くのは凄く上手いなと。
でも、村上春樹さんっていっつも力強いメッセージを熱い想いを内に秘めて小説書いてるんだなって。
いままでちゃんと読めてなかったのかもしれない。
感動しました。
取り留めがないのですが、編集しないでメモのままあげます。
結末書いてないから読んだ時の人生のステージによって、結末の読みも変わりそうで良いですよ。
ミヒャエル・エンデのモモみたいに。