gatekeeper-oliveさんのブログ-高岡病室よりImage184.jpg

夏の日に
私の宇宙が消滅し
ブラックホールを
我が身に宿す



いのち生む
部屋のベッドに横たわり
いのち育てた
部屋と別れる



ただじっと
胎児のようにうずくまり
身体の嵐が
過ぎるのを待つ



警報の
雨音やがて弱くなり
本を静かに
開く午後なり



楽しみは
朝(あした)生まれた
みどり児の
生命(いのち)いっぱい
あくび見る時



眠る児の
ちいさき指に未来あり
ただひたすらに
かたく握られ



ガラス越し
つながる生命の不思議さよ
私と君は
他人なれども