背景:内視鏡的スリーブ状胃形成術(ESG: Endoscopic Sleeve Gastroplasty) は過去数年で極めて重要な成功を収めた内視鏡的肥満治療である。そのため、米国および世界で最も確立された肥満治療である胃内バルーン留置術(IGB:Intragastric balloon)とESGを比較することはタイムリーである。最近のメタ解析では胃内バルーン留置術(IGB:Intragastric balloon)は、6か月で総体重減少率(%TBWL: Total Body Weight Loss)は9.7%だが、6か月以降はその効果が減弱すると報告されている。
リアルワールドの多施設研究ではIGBは6か月でTBWLが約11% と報告されている。多施設研究によるとESGは6か月で%TBWLが15.2%で、重大な偶発症は2%(外科的介入なしに管理可能であった)と報告されている。筆者らはESGがIGBよりも減量効果に優れていると仮説を立てた。
方法:2015年から2017年にジョンホプキンス大学でIGBまたはESGを受けた患者が対象となった。治療1か月、3か月、6か月、12か月後の体重が記録された。プライマリーアウトカムは%TBWLと偶発症(入院が必要なものに限る)である。
結果:IGB患者は47人、ESG患者は58人であった。
患者背景としてIGB群ではESG群よりも男性の割合が少なく、平均BMIが低く、睡眠時無呼吸の割合が有意に少なかった。 Table 1
%TBWLに関しては、1・3・6・12か月すべてにおいてESGがIGBよりも優れていた。 Table 2, Figure 4
IGB群では17%の患者がバルーン抜去を必要とする偶発症(嘔気・嘔吐・腹痛・バルーンの過膨張・バルーンの胃前庭部への非閉塞性停滞)を認め、ESG群では5.2%の偶発症(上部消化管出血と胃周囲の液体貯留)を認めたが、ESG群で有意に少なかった。
結論:ESGはIBGよりも減量効果に優れ、また耐久性があり、偶発症が少ないことが示された。























