「間に合ったか?」
講堂に到着したのは、テスト説明が始まる数秒前。
自分の席に座ると同時に鐘が鳴り、クロノス先生が舞台に立った。
「これから、夏休み前デュエルテストの内容を説明するノーネ! まず対戦相手についての説明ナノーネ。シニョーラには、自分のランクよりも上のランクの生徒と決闘して貰うノーネ。対戦回数は無制限、夏休みが始まるまでに一回でも勝利することが出来れば、夏休み前テストは合格ナノーネ。つまり、【オシリスレッド】のドロップアウトボーイ達は【ラーイエロー】に、【ラーイエロー】の生徒は【オベリスクブルー】に、【オベリスクブルー】の生徒は、【オベリスクブルー】同志で戦ってもらうノーネ。わかったノーネ? 開始は1時間後、10時からナノーネ、では各自デッキの最終調整を行うノーネ! 解散ナノーネ!」
相変わらずノーネノーネと奇妙な語尾をつけているが、入学して半年間聞き続けているとさすがに慣れてくるな……。
テスト開始まであと一時間だが、デッキの調整は特にしなくても問題ないだろ。
そこらへんの自販機で飲み物でも買って暇をつぶすとするか。
缶ジュースを一つ購入した俺は、とりあえずいったん自分の寮に戻ることにした。
寮に戻ると、すでに部屋には久ケ谷がいてどうやら一人でぶつぶつと言っているようだった。
「おぉ、浅見も戻ってきたのか。今回の夏休み前デュエル、絶対に無理だよな! 【オシリスレッド】の俺たちが【ラーイエロー】に勝てるかっていうんだよ……。そもそも、俺たちとのデュエルを引き受けてくれるかさえもわかんないんだぜ? もしかしたらデュエルさえしてもらえず不合格ってことも」
「あんまりそういうことは考えなくていいんじゃないか? もっと気楽に行こうぜ、気楽に。デュエルしてもらえなかったらほかの人を探せばいいし、負けたってデュエル回数に制限はないんだから、勝つまで戦えばいいじゃんかよ」
「俺はそんなにポジティブに考えることなんかできねぇよ! もう俺は寝る、あと一時間後まで寝てるから起こすなよ!」
寝てる時間があるならデッキの調整でもしろよとは思いつつも、嫌なことがあるときは寝て忘れようという気持ちもわからなくはないのであえてそこはスルー。
この部屋にも少し居づらくなってしまい、結局講堂の方へと戻ることにした。
すると、デッキの中からネオスが現れ、
≪この夏休み明けテストだが、【闇のHERO】所持者が紛れ込んでいる可能性がある。十分に気をつけろよ。最近は【D】の組員ではなくても、その一員に洗脳をされ、自分では気づかないうちに【闇のHERO】のカードを使っている一般人もいるそうだしな≫
と忠告。
「へぇ、じゃあそこらへんにいる奴らでも、もしかしたら自分では気づかないうちに【闇のHERO】のカードを使っている場合があるってことか……。でも、普通いつも使っているデッキに違うカードが混ざっていたら気づくだろ?」
俺が尋ねたところ、ネオスもそこまではよくわからないようだったが、なんらかの方法で【D】の組員がその一般人の記憶を操作し、もとからそのカードを持っていたと思わせているのは確からしい。
そして【D】組員同様、洗脳され【闇のHERO】を所持した一般人も、【闇のHERO】を浄化する能力を持つ【E・HERO ネオス】を排除するために、俺にデュエルを挑んでくるということに変わりはないらしい。
まったく、俺も面倒なことに関わってしまったものだ……。
デュエル開始まであと5分だが、そろそろ対戦相手を決めておかないといけないと思った俺がデュエルアカデミア外の広場に出ると、何やらたくさんの人だかりができていた。
「俺と最初にデュエルをする奴は前に出て来い! 俺が完膚なきまでに叩きのめしてやる!」
どうやら人だかりの中央にいるのは【オベリスクブルー】でもかなりの強さを誇る【大道寺 明】のようだ。
大道寺と戦うことで負けるのが嫌なのか、彼に戦いを挑んだ者はまだ誰もいないようだが……。
その時だった。デッキに戻っていた筈のネオスが再び現れたかと思えば、
≪彼からは、かすかだが【闇のHERO】の気配を感じる。多分、まだ【D】の組織の方も完全に【闇】の気配を消して洗脳することまではできていないのだろう。さっきも言ったかと思うが、彼は洗脳された一般人のパターンだ。浅見、あいつとデュエルをしろ! もし彼の【闇】が覚醒してしまえば、まったく関係の無い人物の命を奪うことにもなりかねん≫
と恐ろしい発言をした後、すぐにデッキに戻ってしまった。
「おぃおぃ勘弁してくれよ。【オシリスレッド】の俺に【オベリスクブルー】でも強いと言われる大道寺明と戦えっていうのかよ……。でも人の命がかかってるんだし、戦わずに見過ごすわけにもいかないか」
俺は仕方なく人ごみをかき分け大道寺の前に立つと同時に、さっきまで騒がしかった広場が一瞬だけ静まり返り、その後鼓膜が破れるかのような笑い声が響きわたった。
大道寺は俺を指さして言い放った。
「俺にデュエルを挑んでくるとはどこの強者かと思えば、【オシリスレッド】のドロップアウトか……。俺も随分と舐められたものだな。よかろう、今回は特別にデュエルをしてやる! 【オシリスレッド】と【オベリスクブルー】にどれだけの力の差があるのかをその身に刻み込んでやるためにな!!」
-10時になりました。夏休み前デュエルテスト、開始です-
大道寺が言い終わると同時に、デュエルテスト開始のアナウンスが流れる。
「先行は【オシリスレッド】のお前に譲ってやる! 後攻の俺のターンで即デュエルを終わらせてやるわ!」
講堂に到着したのは、テスト説明が始まる数秒前。
自分の席に座ると同時に鐘が鳴り、クロノス先生が舞台に立った。
「これから、夏休み前デュエルテストの内容を説明するノーネ! まず対戦相手についての説明ナノーネ。シニョーラには、自分のランクよりも上のランクの生徒と決闘して貰うノーネ。対戦回数は無制限、夏休みが始まるまでに一回でも勝利することが出来れば、夏休み前テストは合格ナノーネ。つまり、【オシリスレッド】のドロップアウトボーイ達は【ラーイエロー】に、【ラーイエロー】の生徒は【オベリスクブルー】に、【オベリスクブルー】の生徒は、【オベリスクブルー】同志で戦ってもらうノーネ。わかったノーネ? 開始は1時間後、10時からナノーネ、では各自デッキの最終調整を行うノーネ! 解散ナノーネ!」
相変わらずノーネノーネと奇妙な語尾をつけているが、入学して半年間聞き続けているとさすがに慣れてくるな……。
テスト開始まであと一時間だが、デッキの調整は特にしなくても問題ないだろ。
そこらへんの自販機で飲み物でも買って暇をつぶすとするか。
缶ジュースを一つ購入した俺は、とりあえずいったん自分の寮に戻ることにした。
寮に戻ると、すでに部屋には久ケ谷がいてどうやら一人でぶつぶつと言っているようだった。
「おぉ、浅見も戻ってきたのか。今回の夏休み前デュエル、絶対に無理だよな! 【オシリスレッド】の俺たちが【ラーイエロー】に勝てるかっていうんだよ……。そもそも、俺たちとのデュエルを引き受けてくれるかさえもわかんないんだぜ? もしかしたらデュエルさえしてもらえず不合格ってことも」
「あんまりそういうことは考えなくていいんじゃないか? もっと気楽に行こうぜ、気楽に。デュエルしてもらえなかったらほかの人を探せばいいし、負けたってデュエル回数に制限はないんだから、勝つまで戦えばいいじゃんかよ」
「俺はそんなにポジティブに考えることなんかできねぇよ! もう俺は寝る、あと一時間後まで寝てるから起こすなよ!」
寝てる時間があるならデッキの調整でもしろよとは思いつつも、嫌なことがあるときは寝て忘れようという気持ちもわからなくはないのであえてそこはスルー。
この部屋にも少し居づらくなってしまい、結局講堂の方へと戻ることにした。
すると、デッキの中からネオスが現れ、
≪この夏休み明けテストだが、【闇のHERO】所持者が紛れ込んでいる可能性がある。十分に気をつけろよ。最近は【D】の組員ではなくても、その一員に洗脳をされ、自分では気づかないうちに【闇のHERO】のカードを使っている一般人もいるそうだしな≫
と忠告。
「へぇ、じゃあそこらへんにいる奴らでも、もしかしたら自分では気づかないうちに【闇のHERO】のカードを使っている場合があるってことか……。でも、普通いつも使っているデッキに違うカードが混ざっていたら気づくだろ?」
俺が尋ねたところ、ネオスもそこまではよくわからないようだったが、なんらかの方法で【D】の組員がその一般人の記憶を操作し、もとからそのカードを持っていたと思わせているのは確からしい。
そして【D】組員同様、洗脳され【闇のHERO】を所持した一般人も、【闇のHERO】を浄化する能力を持つ【E・HERO ネオス】を排除するために、俺にデュエルを挑んでくるということに変わりはないらしい。
まったく、俺も面倒なことに関わってしまったものだ……。
デュエル開始まであと5分だが、そろそろ対戦相手を決めておかないといけないと思った俺がデュエルアカデミア外の広場に出ると、何やらたくさんの人だかりができていた。
「俺と最初にデュエルをする奴は前に出て来い! 俺が完膚なきまでに叩きのめしてやる!」
どうやら人だかりの中央にいるのは【オベリスクブルー】でもかなりの強さを誇る【大道寺 明】のようだ。
大道寺と戦うことで負けるのが嫌なのか、彼に戦いを挑んだ者はまだ誰もいないようだが……。
その時だった。デッキに戻っていた筈のネオスが再び現れたかと思えば、
≪彼からは、かすかだが【闇のHERO】の気配を感じる。多分、まだ【D】の組織の方も完全に【闇】の気配を消して洗脳することまではできていないのだろう。さっきも言ったかと思うが、彼は洗脳された一般人のパターンだ。浅見、あいつとデュエルをしろ! もし彼の【闇】が覚醒してしまえば、まったく関係の無い人物の命を奪うことにもなりかねん≫
と恐ろしい発言をした後、すぐにデッキに戻ってしまった。
「おぃおぃ勘弁してくれよ。【オシリスレッド】の俺に【オベリスクブルー】でも強いと言われる大道寺明と戦えっていうのかよ……。でも人の命がかかってるんだし、戦わずに見過ごすわけにもいかないか」
俺は仕方なく人ごみをかき分け大道寺の前に立つと同時に、さっきまで騒がしかった広場が一瞬だけ静まり返り、その後鼓膜が破れるかのような笑い声が響きわたった。
大道寺は俺を指さして言い放った。
「俺にデュエルを挑んでくるとはどこの強者かと思えば、【オシリスレッド】のドロップアウトか……。俺も随分と舐められたものだな。よかろう、今回は特別にデュエルをしてやる! 【オシリスレッド】と【オベリスクブルー】にどれだけの力の差があるのかをその身に刻み込んでやるためにな!!」
-10時になりました。夏休み前デュエルテスト、開始です-
大道寺が言い終わると同時に、デュエルテスト開始のアナウンスが流れる。
「先行は【オシリスレッド】のお前に譲ってやる! 後攻の俺のターンで即デュエルを終わらせてやるわ!」


