2016/4/16 一昨日、熊本地震が発生してしまった。内陸・直下型の地震で、最大震度は7クラスであった。活断層がずれる事による日本中どこでも起こりえるタイプの地震である。
当初は死亡者や多くのケガ人が出ていたものの、震度7の震源が浅い地震としては比較的キズは浅くて済んだのか?と感じていた。しかし被害の把握に時間が掛かった以外に、その後も被害が拡大している。このような展開は過去を振り返っても初めてだと思う。
当初から今回の熊本地震は余震が多いとの分析があった。これは震源になった活断層が一部しか動いておらず、残りが連動していくのでズレる度に余震が起こるからである。しかし妙なのが、今日の発表?(昨日か?)では一昨日の最初の地震が前震で、本震は昨日のM7の地震だという点である。
また余震にしても震度5弱~6強とかなり強いものが頻発している。発生する地点も問題の活断層から離れたエリアにも拡大している様にみえる。土砂災害で被害が拡大することは予想されていたが、強力な余震によって新たに被災していく展開が、過去の震災と比べて特徴的に感じる。
更に余震の拡大という意味において、大分県や宮崎県にも飛び火している。
俺は地震や火山活動について全くの素人だけど・・、この展開には言いようのない不安を覚えている。大分や宮崎の揺れは余震であるということだが、今回の熊本地震に影響された新しい大型地震への過程とは考えられないのだろうか?。まぁ・・余震も新たな地震も全て何らかの影響を受け、与えて起こるものだろうけど・・。
三重県の人間としては九州エリア外での地震も不気味である。今日、四国の日向灘での緊急地震速報であったり、熊本地震の最初の日に駿河湾沖でも揺れが観測されているからだ。
この一連の流れの中で俺的に、、特にイヤな予感がするのが有珠山噴火などの火山活動への影響だ。かねてから地震と火山活動の関係は指摘されているし、この地震からの展開・・、九州エリアの地下活動を大きな文脈として捉えると、その始まりは口永良部島噴火ではなかったのかな?・・と思う。
う~ん・・最初やったかな??。記憶が定かじゃないが・・、あの辺りの島の火山が複数活発化していたと思う。そして桜島で最近ではみられなかった大規模の噴火があって、その後は九州本土中心域で火山活動が観測される様になっていった。今回はその延長線であったのか?。
そう考えれば九州エリアは最大警戒が必要だったのかもしれない。でも今の科学では地震や火山噴火の予知は不可能。むしろ東海~南海地震(地元なので特に)や関東直下型の方にみんな注目していたと思う。その意味では九州はノーマークであった。
最近、東大の村田教授とか専門は地震学ではない人のユニークな発想の予測が話題だけど、世界の地震シェア率トップのこの国ではカオスな世界を双眼鏡で覗いてる感じじゃないのかなぁ・・。本流・亜流問わず、地震・火山噴火の予測は神業であり、ましてどの地震が先に来るかなんて未来永劫わからない気がするな・・。
俺自身は九州とはあまり縁がある方じゃないが、それでも今回の熊本地震で頭に浮かぶ人たちがいる。大丈夫なのかなぁ・・?。
そーいやと古い記憶。まだ東京で学生やってた頃、ツレの彼女が九州出身だったナ・・。いかにもってカワイイ顔立ちのコだった。
会社やってた頃には、系列の身体障害者施設の理事になってた事があり、熊本にある《太陽の家》という障害者施設グループへ視察にいった経験がある(あの頃はまさか自分も障害者になるとは思わなかったけど)。
《太陽の家》グループは国内最大規模の福祉施設集合体であり、施設の理念や運営方法また福祉工場の効率の高さが革新的であった。障害を持つ人が施設事務長や工場長を務め、出張する時にはNSXで高速をぶっ飛ばして行く。
社員や利用者は仕事を終えるとスポーツで汗を流していた。パラリンピックにも随分でているとの事であった。
しかし災害となると如何に彼らでも大変であろうと思う。
熊本の街並み・・。夜、クラブの窓からはライトアップされた熊本城が素晴らしかった。
繁華街・・。その年は日本シリーズがホークス対ドラゴンズだったんだと思う。夜は試合の余韻もあったのか賑やかな雰囲気であった。しかしウチらの中の酔っぱらったオヤジが場所も考えずに、「今日 中日勝ったんか?」と大きな声で言い出すもんだからえらく注目されて冷や汗をかいた。まぁ シリーズはホークスの勝ちが見えていたので救われたが・・(~_~;)。
熊本ラーメン・・。オヤジたちと同行だった為、楽しみにしていた熊本ラーメンを空港で食べる事になってしまったのが無念。。
そして・・、その熊本城、繁華街、空港が激しく揺れているのをニュースで見る事となった。
次に九州に訪れたのは大分である。3年ほど前、今乗っているサニトラを引き取りに行った。ポップ吉村によく似た会長さん・・、人の良さそうな社長さんに良くして貰った。南部自動車が造ったジムニー改は九州中で走っているとの事。今回の被災地で計らずも活躍しているのかもしれない。
皆さん方が早く日常に戻れるようにと願う。
ここからは俺としてSFと考える事にしている件について書く(ただ・・いつかは現実に起こるけどね)。九州という土地の意味も含めて・・。九州は火の国と呼ばれるが、付けてる動画やこの後の信じられない話に関係しているからだろうか・・?。
この動画は超巨大カルデル噴火・超破滅的カルデル噴火に関するもので、地球誕生以来の気の遠くなる長~~~~い時間での事実。ただし地球の形すら変えてしまうほどの火山噴火エネルギーであり、もし起これば・・、その打撃は人類や動植物の大量絶滅を招くこともある。
でも数万年単位の話だし、そーいう意味ではもうSFかと・・。
ただひとつだけ気がかりなのが日本に限定すると、、火山学者の中にはソレは1~3万年の間で起きると言う人もいる事なんよねぇ(~_~;)。
っで日本で46億年の間にカルデラ噴火が起こった場所を見ると、ほぼ九州と北海道になってくる。この手のスパーボルケーノに比べれば富士山噴火なんて屁みたいなのもでしかない。未曾有の災害である東日本大震災でさえ霞んでしまうだろう。
そんな場所に原子力発電所がある。フクシマを経験しても学習できてない様なその後の原子力行政・・。放射線の中には半減期が千年単位や1万年を超える物質があったはず・・。そもそも災害大国の日本に原発はマッチするのか?。その経済性も事故ったら一発で飛ぶ。
日本にとってエネルギー政策は最重要でとても難しい。でも個人的には旧式の原発の稼働延長なんて以ての外だと思う。40年超えたものから順次廃炉。実験炉以外の新規は認めないという意見だ。メタンハイドレードなんとかならないのか?。
いっそ最大級のカルデラ噴火であれば、人類が滅亡する・しないの話なので諦めもつくが・・。
ダークなSF的ハナシはやめにして・・。
目の前の危機について、みんなどれだけ準備しているだろう。今回、被災にあった人々の大半が自分の準備不足を後悔しているのではないだろうか?。それは巨大地震の発生が予想されるエリアに住んでいる俺自身も周りの人も備えを充分にしていない点からも想像できる。
東海大震災は俺が小学生に入学した頃には、もう明日にでもくるって言われていた。そしてそれが起こらないまま、何十年も経つと意識はユルユルになってしまう。何十年なんて地球にしてみりゃ一瞬でしかないのにな・・。
家には少しだけやけど水と食料を屋外に置いてある。でも交換してないし期限切れやろナ。家具の固定は金具は買ってあるけど、誰もやろうとしない。ガソリンの買い置きは俺が管理してないと直ぐに腐らせて仕舞うので止めてしまった。
少し前から若干警戒して枕元にライトとスニーカーは置く様にし、大体のイメージトレーニングはしてるけど・・。
あと何ができるかな?。ハスラーを直してみるか・・?。チャンバー交換するところで作業がストップして、そのまま不動車になってしもた(ToT)/~~~。そーいや、、あの商品(チャンバー)送ってこないホンダ・カンパニーって確か鹿児島やな。いくら九州でも、それとこれとは話が別やでしかし。
取りあえず純正直管で・・、元々災害用で手に入れた単車やしナ。ここ3日くらい体調も良いし、自分で出来る範囲で頑張ってみるかなぁー。うーん・・明日、南海へフィーエルワン買いにいこう。。
また4月がやって来た。思い返すとあまり良い印象が無い。
今日も朝が来るのを随分待った。いつもの早朝覚醒ではなく、2~3日前から始まった胃痛のせいだ。これは知っている傷みで、たぶん軽い胃潰瘍だと思う。胃カメラを飲むのが嫌で病院には行かなかったけど、市販薬では治らないな・・。
だが収穫もあった。生まれて初めて自分でおじやが作れた。ただ出汁?うまみ成分はホイミーで良かったのだろうか・・?。まぁ 味が薄い気はしたが食べれた。袋メンやハムエッグが限界の俺にしたら、コイツは結構な事件である。
そんな感じで朝になったが、何かとスタートの日にしては冴えない天気だ。カーテンの向こうには不機嫌そうな雲が垂れこめている。しかもこれから雨になるって予報だ。
それにしても・・・、
また連絡がつかなくなった・・
出発するアイツを呼び止めて、、遠くなる姿を追いかけて、、。
人は経験を重ねる生き物なんだ。。 若いころには目まぐるしく、歳をとるとだんだん少なくなっていく。 経験する事がなくなる、それは死。 良い事にも悪い事びも直面して生きていく。 ただ俺に解る事だけを話してやりたいと思うんだ。。
今日も朝が来るのを随分待った。いつもの早朝覚醒ではなく、2~3日前から始まった胃痛のせいだ。これは知っている傷みで、たぶん軽い胃潰瘍だと思う。胃カメラを飲むのが嫌で病院には行かなかったけど、市販薬では治らないな・・。
だが収穫もあった。生まれて初めて自分でおじやが作れた。ただ出汁?うまみ成分はホイミーで良かったのだろうか・・?。まぁ 味が薄い気はしたが食べれた。袋メンやハムエッグが限界の俺にしたら、コイツは結構な事件である。
そんな感じで朝になったが、何かとスタートの日にしては冴えない天気だ。カーテンの向こうには不機嫌そうな雲が垂れこめている。しかもこれから雨になるって予報だ。
それにしても・・・、
また連絡がつかなくなった・・
出発するアイツを呼び止めて、、遠くなる姿を追いかけて、、。
人は経験を重ねる生き物なんだ。。 若いころには目まぐるしく、歳をとるとだんだん少なくなっていく。 経験する事がなくなる、それは死。 良い事にも悪い事びも直面して生きていく。 ただ俺に解る事だけを話してやりたいと思うんだ。。
2016/3/11
明日で3.11東日本大震災から五年を迎えます。この国のマスコミは何時もの事ながら、画一的というか横並びというかの報道をしてますが、地震や大事故などはかえってその方がいいかもしれません。いやがおうでも防災意識が高まるでしょうし、、。
先日、伊勢湾岸でのコウナゴ漁の全面禁止が決定されました。
コウナゴとは小さい魚の事で、伊勢湾岸エリアのソウルフードになります。
これは地元では前代未聞の事で、主婦を中心にけっこう話題になっています。
三重漁協と愛知漁協の代表者が、鈴鹿市の白子港から船を出し、調査の為に網を引っ張ったところ、二匹しかかからなかったとの事。調査にあたった漁師の話では、「少なくともこの二十年間はこんな事はなかった」と言う。
そしてもう一つが、去年の夏?ぐらいにあった謎の海鳴りです。(いつだったかはホンマあやふや)
夜、深夜だったと思います。家でネットしてたら「ド~ン」と歪んだ様な音が複数回しました。確実に海の方向でした。
不審には思いましたが、その後に続いて音もしないし、その他の変化もないので気のせいかと思ってPCに戻りました。
そしたら掲示板などに伊勢湾岸エリアのネット住民から、「いま変な音した」、「海鳴りだ」、「どうしよ?怖い」などと投稿が相次ぎました。
けっこうな騒ぎになったので、いまでも記事とか残ってると思います。
あれから地震の話題になると思い出していたのですが、二日前かな?ニュースで四国の海鳴りが報道されていました。
伊勢湾の海鳴りは報道されなかったけど、この様な現象はオカルトではなく、実際あるのではないかと考えます。
これらの事が地震の前兆なのかどうか判りませんが、災害用品を用意したり、日時や自分のいる場所のパターン別に発生時のシュミレートする事は、しておいた方がいいんだと思います。
さて今日からは枕の側にマグライトとデッキシューズでも置いて寝るか・・。
明日で3.11東日本大震災から五年を迎えます。この国のマスコミは何時もの事ながら、画一的というか横並びというかの報道をしてますが、地震や大事故などはかえってその方がいいかもしれません。いやがおうでも防災意識が高まるでしょうし、、。
先日、伊勢湾岸でのコウナゴ漁の全面禁止が決定されました。
コウナゴとは小さい魚の事で、伊勢湾岸エリアのソウルフードになります。
これは地元では前代未聞の事で、主婦を中心にけっこう話題になっています。
三重漁協と愛知漁協の代表者が、鈴鹿市の白子港から船を出し、調査の為に網を引っ張ったところ、二匹しかかからなかったとの事。調査にあたった漁師の話では、「少なくともこの二十年間はこんな事はなかった」と言う。
そしてもう一つが、去年の夏?ぐらいにあった謎の海鳴りです。(いつだったかはホンマあやふや)
夜、深夜だったと思います。家でネットしてたら「ド~ン」と歪んだ様な音が複数回しました。確実に海の方向でした。
不審には思いましたが、その後に続いて音もしないし、その他の変化もないので気のせいかと思ってPCに戻りました。
そしたら掲示板などに伊勢湾岸エリアのネット住民から、「いま変な音した」、「海鳴りだ」、「どうしよ?怖い」などと投稿が相次ぎました。
けっこうな騒ぎになったので、いまでも記事とか残ってると思います。
あれから地震の話題になると思い出していたのですが、二日前かな?ニュースで四国の海鳴りが報道されていました。
伊勢湾の海鳴りは報道されなかったけど、この様な現象はオカルトではなく、実際あるのではないかと考えます。
これらの事が地震の前兆なのかどうか判りませんが、災害用品を用意したり、日時や自分のいる場所のパターン別に発生時のシュミレートする事は、しておいた方がいいんだと思います。
さて今日からは枕の側にマグライトとデッキシューズでも置いて寝るか・・。
~#53からの続き
居室に入ると、先ずは暖房のスイッチを押す。そして洗濯袋へソックスとグローブを放り込んだ。窓の方へ進み、クローゼットからハンガーを取り出す。
ブーツは片方づつ、窓枠に並べた。メットは何時も靴を置いているゴミ袋の上に置く。ここは窓の直ぐ下だから日当たりも良い。
レザージャケットを脱いで、ハンガーに通してカーテンレールに引っ掛けた。完全に形崩れしている。
振り返って、ロンT、ボンテージパンツ、下着を身体から引っぺがして、次々に洗濯袋へ入れ込んだ。
素っ裸になって、バスタオルで全身を拭った。新しい下着とトレーナーを着て、ベットに潜る。
掛け布団の中で縮こまり、時折震えてた。もういいんだよ・・、気を張らなくとも・・。何度か自分に言い聞かせる。すると俺の意識は急激に暗闇に引きずり込まれていった・・。
胸の上で、まだ冷えた曲玉が転がる。
~Fin
* (あいつとララバイ)横須賀ジミー編の記述については、ずいぶん昔に読んだのを思い出しながら書きました。
話の筋は大体あんな感じだったと思いますが、、殆ど創作みたいなものです。
楠木 みちはる先生ごめんなさいm(._.)m。

居室に入ると、先ずは暖房のスイッチを押す。そして洗濯袋へソックスとグローブを放り込んだ。窓の方へ進み、クローゼットからハンガーを取り出す。
ブーツは片方づつ、窓枠に並べた。メットは何時も靴を置いているゴミ袋の上に置く。ここは窓の直ぐ下だから日当たりも良い。
レザージャケットを脱いで、ハンガーに通してカーテンレールに引っ掛けた。完全に形崩れしている。
振り返って、ロンT、ボンテージパンツ、下着を身体から引っぺがして、次々に洗濯袋へ入れ込んだ。
素っ裸になって、バスタオルで全身を拭った。新しい下着とトレーナーを着て、ベットに潜る。
掛け布団の中で縮こまり、時折震えてた。もういいんだよ・・、気を張らなくとも・・。何度か自分に言い聞かせる。すると俺の意識は急激に暗闇に引きずり込まれていった・・。
胸の上で、まだ冷えた曲玉が転がる。
~Fin
* (あいつとララバイ)横須賀ジミー編の記述については、ずいぶん昔に読んだのを思い出しながら書きました。
話の筋は大体あんな感じだったと思いますが、、殆ど創作みたいなものです。
楠木 みちはる先生ごめんなさいm(._.)m。

~#52からの続き
施設の敷地内に入ると、何時もの様にクラッチを切ってEgを止める。後は自転車置き場まで惰性で転がった。車達が跳ね上げる泥水で、汚れて仕舞ったTS50ハスラー。タンクを撫でてやる・・。
俺はハスラーの尻尾まで屋根に入る様に、少し斜めに駐車した。今は利用者が減っているので、駐車スペースにも余裕がある。キーを抜き、燃料コックをOffにすると単車を降りた。
玄関口のベンチは振り込んだ雨で、端に置いてあるのから濡れていた。俺は構わず、そこに座る。煙草を吸っていた他の利用者達はビックリしていた。
俺はジェットヘルを脱いで、ベンチに逆さまに置く。次にサングラスを取ってメットの中に入れた。グローブも脱いで絞る。また汚れた水が滴った。グローブもキーと一緒にメットの中へ放り込む。
震える手でバックを開けて煙草を取り出し、マッチで点火した。くわえ煙草でブーツの紐を解き、片方づつ脱ぐ。何かの薬品に汚染されたみたいなソックスも脱いで、ブーツに突っ込んだ。
吸い終えた煙草を灰皿に投げる。右手にブーツ、左手にメットを持って施設内へ裸足で入って行った。何時もならノックした後にドアを開けて職員に報告するのだが、両手が塞がっているので、ドア越しに声を掛ける。
職員の返答を待たずに2Fへ上がった。ベルトから伸びたチェーンの先のキーで、居室のロックを解除する。
#54へ続く~

施設の敷地内に入ると、何時もの様にクラッチを切ってEgを止める。後は自転車置き場まで惰性で転がった。車達が跳ね上げる泥水で、汚れて仕舞ったTS50ハスラー。タンクを撫でてやる・・。
俺はハスラーの尻尾まで屋根に入る様に、少し斜めに駐車した。今は利用者が減っているので、駐車スペースにも余裕がある。キーを抜き、燃料コックをOffにすると単車を降りた。
玄関口のベンチは振り込んだ雨で、端に置いてあるのから濡れていた。俺は構わず、そこに座る。煙草を吸っていた他の利用者達はビックリしていた。
俺はジェットヘルを脱いで、ベンチに逆さまに置く。次にサングラスを取ってメットの中に入れた。グローブも脱いで絞る。また汚れた水が滴った。グローブもキーと一緒にメットの中へ放り込む。
震える手でバックを開けて煙草を取り出し、マッチで点火した。くわえ煙草でブーツの紐を解き、片方づつ脱ぐ。何かの薬品に汚染されたみたいなソックスも脱いで、ブーツに突っ込んだ。
吸い終えた煙草を灰皿に投げる。右手にブーツ、左手にメットを持って施設内へ裸足で入って行った。何時もならノックした後にドアを開けて職員に報告するのだが、両手が塞がっているので、ドア越しに声を掛ける。
職員の返答を待たずに2Fへ上がった。ベルトから伸びたチェーンの先のキーで、居室のロックを解除する。
#54へ続く~

#51からの続き
バックを空けて、中の小物入れを触る。小物入れまでは浸水していなかった。チャックを開けて煙草を取り出す。湿ったマッチで無理矢理火に点けた。やっと一心地つく。
温かい珈琲を飲みながら、チェーンスモークした。少し震えが収まってきたみたいである。
珈琲を飲み干し、何本かの煙草も灰にした。もう此処には用は無い。雨は変わらずだが、まだ先もある。余り長い間雨宿りしていると、再び飛び立つ力を失って仕舞いそうだ。
俺は荷物をバックの中へ納める。そしてコーヒーカップと吸い殻を捨てに行った。
Egに再び火を入れる。びしょ濡れのグローブを手につけ、水没したジェットヘルを被った。今日は雨避けになってる、瞬間接着剤でつぎはぎだらけの安物サングラスを掛ける。
単車に跨がり、2~3回ブリッピングしてコンビニの客を驚かせた。袈裟掛けにしたバックが真後ろに来る様に修正する。
俺は再び路上の人となった。ハートの火を信じて、集中力を途切れささない。それが俺に出来る全てだ。
走り始めてから暫くは、再び体温が奪われていって辛い。でも、また濡れきって仕舞えば、今までと同じ慣れた辛さになった。
そして漸くサニーロードから伊勢別街道に入る。交通量がぐっと増えた。
少し走って、巨大住宅地に向かって折れる。S字コーナーを立ち上がって、住宅地の中へ進入した。雨の中でも犬の散歩やジョギングをしている人達が居る。
団地を抜けると、もう地元だ。少し亀山を経由して鈴鹿に入る。
慣れた道をかっ飛ばす。ガキの頃からずっと走ってきたオイラの庭だ。轍や窪み、それに染みまで知ってる。俺は派手にライディングしつつ、ポイントは押さえて隙は見せない。
いよいよ23まで戻って来た。行楽帰りの車で、何時もより早い時間から渋滞している。俺は裏技を駆使して、車列をどんどん後にして行った。
23に入って、やっと雨が小降りになった気がする。ひょっとして俺は雨雲を追いかけて来たのだろうか?。
23を離れて施設を目指す、今頃になって単車は少し調子を上げてきた。
大学前を掠めて、全開から前後ブレーキとEgブレーキを併用し、スピードを殺す。
高いギアで、エンストしそうになって、ご近所さん達の路地を通過した。
#53へ続く~

バックを空けて、中の小物入れを触る。小物入れまでは浸水していなかった。チャックを開けて煙草を取り出す。湿ったマッチで無理矢理火に点けた。やっと一心地つく。
温かい珈琲を飲みながら、チェーンスモークした。少し震えが収まってきたみたいである。
珈琲を飲み干し、何本かの煙草も灰にした。もう此処には用は無い。雨は変わらずだが、まだ先もある。余り長い間雨宿りしていると、再び飛び立つ力を失って仕舞いそうだ。
俺は荷物をバックの中へ納める。そしてコーヒーカップと吸い殻を捨てに行った。
Egに再び火を入れる。びしょ濡れのグローブを手につけ、水没したジェットヘルを被った。今日は雨避けになってる、瞬間接着剤でつぎはぎだらけの安物サングラスを掛ける。
単車に跨がり、2~3回ブリッピングしてコンビニの客を驚かせた。袈裟掛けにしたバックが真後ろに来る様に修正する。
俺は再び路上の人となった。ハートの火を信じて、集中力を途切れささない。それが俺に出来る全てだ。
走り始めてから暫くは、再び体温が奪われていって辛い。でも、また濡れきって仕舞えば、今までと同じ慣れた辛さになった。
そして漸くサニーロードから伊勢別街道に入る。交通量がぐっと増えた。
少し走って、巨大住宅地に向かって折れる。S字コーナーを立ち上がって、住宅地の中へ進入した。雨の中でも犬の散歩やジョギングをしている人達が居る。
団地を抜けると、もう地元だ。少し亀山を経由して鈴鹿に入る。
慣れた道をかっ飛ばす。ガキの頃からずっと走ってきたオイラの庭だ。轍や窪み、それに染みまで知ってる。俺は派手にライディングしつつ、ポイントは押さえて隙は見せない。
いよいよ23まで戻って来た。行楽帰りの車で、何時もより早い時間から渋滞している。俺は裏技を駆使して、車列をどんどん後にして行った。
23に入って、やっと雨が小降りになった気がする。ひょっとして俺は雨雲を追いかけて来たのだろうか?。
23を離れて施設を目指す、今頃になって単車は少し調子を上げてきた。
大学前を掠めて、全開から前後ブレーキとEgブレーキを併用し、スピードを殺す。
高いギアで、エンストしそうになって、ご近所さん達の路地を通過した。
#53へ続く~

~#50からの続き
長いアップ&ダウンのストレートを繋ぐのは、コーナーというよりベントだ。何度もジェットコースターを繰り返した、その先に青色の看板が見える。行きにも寄った唯一のコンビニだ。
俺は迷わず滑り込む。コンビニの軒下?の空いているスペースに単車を停めた。キャブレター内の余分なガスを飛ばす為に、一度大きく吹かしてEgを切る。周囲の目が集まるのを感じた。
俺は単車から降りようとするが、全身が冷たく強張り自由に動かない。少しづつ身体を移動させて、やっとの思いで単車から降りた。立っていられずに、崩れる様にその場にへたり込む。
グローブを外して二つを重ね、震える手で絞った。握力が全然入らないが、黒っぽい水がブーツの上に落ちる。次にジェットヘルを脱ごうとした。顎紐のフックがなかなか外せない。やっと外して脱ごうとしたら、メットの中に溜まっていた水がバシャッと顔に被る(糞。
俺の両腕の震えは全身に拡がった。まるでマラリアにでも侵された様である。行楽帰りの客達が不審者を見る目で通り過ぎて行った。俺は膝を抱え、顔をくっつけて出来るだけ身体を縮める。
一体どのぐらいそうしていたのだろう。温かい珈琲が飲みたかった。店に入ればすぐに買えるのに、立ち上がる事も出来ない。
凍えた指先に息をかけて暖めようとした。髪先、顎、肘、ボンテージの裾から濁った水滴が落ち続けている。
暫くして幼い女の子の声がした。
「パパ あの人震えてるよ」。
「うん? あぁ きっとオートバイで走って来たんだね」。
「大丈夫?」。
「・・・」。
俺は壁を掴み、精一杯の力を脚に込めて立ち上がった。
「悪いが・・」と壁に呟く。(俺は女の子の前では、出来るだけカッコつける様にしてるんでなっ)。震えは収まらないが、つまらなそうな顔を張り付けて店へ入って行った。
カップ入りのホットコーヒーを買う。ドリップして入れた後、プラスチックの蓋を嵌めるのに何度も失敗した。
元の位置へと戻り、座り込んで小さな吸い口から啜る。カップを両手で持っていると、大きな震えが来た時に握り潰して仕舞いそうだ。
繰り返し啜った。熱い液体が食道を通り胃に至っするのが判る。身体中に染み渡る様だ。
#52へ続く~

長いアップ&ダウンのストレートを繋ぐのは、コーナーというよりベントだ。何度もジェットコースターを繰り返した、その先に青色の看板が見える。行きにも寄った唯一のコンビニだ。
俺は迷わず滑り込む。コンビニの軒下?の空いているスペースに単車を停めた。キャブレター内の余分なガスを飛ばす為に、一度大きく吹かしてEgを切る。周囲の目が集まるのを感じた。
俺は単車から降りようとするが、全身が冷たく強張り自由に動かない。少しづつ身体を移動させて、やっとの思いで単車から降りた。立っていられずに、崩れる様にその場にへたり込む。
グローブを外して二つを重ね、震える手で絞った。握力が全然入らないが、黒っぽい水がブーツの上に落ちる。次にジェットヘルを脱ごうとした。顎紐のフックがなかなか外せない。やっと外して脱ごうとしたら、メットの中に溜まっていた水がバシャッと顔に被る(糞。
俺の両腕の震えは全身に拡がった。まるでマラリアにでも侵された様である。行楽帰りの客達が不審者を見る目で通り過ぎて行った。俺は膝を抱え、顔をくっつけて出来るだけ身体を縮める。
一体どのぐらいそうしていたのだろう。温かい珈琲が飲みたかった。店に入ればすぐに買えるのに、立ち上がる事も出来ない。
凍えた指先に息をかけて暖めようとした。髪先、顎、肘、ボンテージの裾から濁った水滴が落ち続けている。
暫くして幼い女の子の声がした。
「パパ あの人震えてるよ」。
「うん? あぁ きっとオートバイで走って来たんだね」。
「大丈夫?」。
「・・・」。
俺は壁を掴み、精一杯の力を脚に込めて立ち上がった。
「悪いが・・」と壁に呟く。(俺は女の子の前では、出来るだけカッコつける様にしてるんでなっ)。震えは収まらないが、つまらなそうな顔を張り付けて店へ入って行った。
カップ入りのホットコーヒーを買う。ドリップして入れた後、プラスチックの蓋を嵌めるのに何度も失敗した。
元の位置へと戻り、座り込んで小さな吸い口から啜る。カップを両手で持っていると、大きな震えが来た時に握り潰して仕舞いそうだ。
繰り返し啜った。熱い液体が食道を通り胃に至っするのが判る。身体中に染み渡る様だ。
#52へ続く~

~#49からの続き
サニーロードは長い下りと長い上りが繰り返される、かなり勾配のある高速ストレート区間に入った。
スピードが増すという事は、風雨が身体に与えるダメージも増すという事だ。両腕が震え続けているのは変わらないが、それに加えて腿や背筋にブルルッと痙攣走る様になっていた。
加圧された風雨にハートの火が消し飛ばされたら、そこで終わりだ。結果が事故るにしろ、アクセルから手を離して仕舞うにしろ、その場で潰えるのに変わりは無い。
ハートの火を絶やさない。その為には諦めない心と気迫、それに研二と共に峠を越えた自信があった。俺はまだヤツと走っている。
さてサニーロードジェットコースターの始まりだ。俺は気合い入れ直す。
「いっけぇぇぇー!!」。叫びと同時にスロットを全開にした。
ここまで破綻スレスレの走りになった理由は幾つもあるが、この単車のブレーキも大きな要因の一つである。今時見かける事が無い前後ドラム式ブレーキ。普段乗っててもプアでしょっちゅう怖い思いをしていた。少しスピードを出すと自転車のブレーキの方がマシに思える。今日の様な雨天走行だと、更に効かない感触だ。
感触と言えば、特にリアブレーキはスポンジを踏み付けてるみたい(苦。
長い下りの底の辺りでは、その後の長い上りを考えると車間は詰めざる得ない。俺はセンターラインに寄り、いつ前の車がブレーキングしても回避出来るポジションを取っていた。
ハートの火を燃やし続けるのは、どんな状況でも諦めない走りや、思い切りの良いライディングをする為だけでは無い。高い集中力を保ち続ける事に繋がるのだ。
ハートは熱く、だけど頭はクールにが単車乗りの基本である。しかしシビアな極限状態での走りでは、頭もブチ切れてないと恐怖に飲み込まれて仕舞う。だから熱い想いで自らを鼓舞するのだが、同時に何処かに冷静な判断力を持っていないといけない。
厳しい状態で在れば在るほど、熱くて、かつクレバーな走りでないと生き残れないと思う。
最初は吹け切っていたEgも途中から、5速、6速の高回転域で息継ぎする症状が再発していた。俺はやみくもに全開スロットを続けずに、少しスロットを戻して息継ぎを止めてジリジリと加速させる。じれったいが最終的には少しスピードも延びるし、Egへの負担は言うまでもない。
#51へ続く~

サニーロードは長い下りと長い上りが繰り返される、かなり勾配のある高速ストレート区間に入った。
スピードが増すという事は、風雨が身体に与えるダメージも増すという事だ。両腕が震え続けているのは変わらないが、それに加えて腿や背筋にブルルッと痙攣走る様になっていた。
加圧された風雨にハートの火が消し飛ばされたら、そこで終わりだ。結果が事故るにしろ、アクセルから手を離して仕舞うにしろ、その場で潰えるのに変わりは無い。
ハートの火を絶やさない。その為には諦めない心と気迫、それに研二と共に峠を越えた自信があった。俺はまだヤツと走っている。
さてサニーロードジェットコースターの始まりだ。俺は気合い入れ直す。
「いっけぇぇぇー!!」。叫びと同時にスロットを全開にした。
ここまで破綻スレスレの走りになった理由は幾つもあるが、この単車のブレーキも大きな要因の一つである。今時見かける事が無い前後ドラム式ブレーキ。普段乗っててもプアでしょっちゅう怖い思いをしていた。少しスピードを出すと自転車のブレーキの方がマシに思える。今日の様な雨天走行だと、更に効かない感触だ。
感触と言えば、特にリアブレーキはスポンジを踏み付けてるみたい(苦。
長い下りの底の辺りでは、その後の長い上りを考えると車間は詰めざる得ない。俺はセンターラインに寄り、いつ前の車がブレーキングしても回避出来るポジションを取っていた。
ハートの火を燃やし続けるのは、どんな状況でも諦めない走りや、思い切りの良いライディングをする為だけでは無い。高い集中力を保ち続ける事に繋がるのだ。
ハートは熱く、だけど頭はクールにが単車乗りの基本である。しかしシビアな極限状態での走りでは、頭もブチ切れてないと恐怖に飲み込まれて仕舞う。だから熱い想いで自らを鼓舞するのだが、同時に何処かに冷静な判断力を持っていないといけない。
厳しい状態で在れば在るほど、熱くて、かつクレバーな走りでないと生き残れないと思う。
最初は吹け切っていたEgも途中から、5速、6速の高回転域で息継ぎする症状が再発していた。俺はやみくもに全開スロットを続けずに、少しスロットを戻して息継ぎを止めてジリジリと加速させる。じれったいが最終的には少しスピードも延びるし、Egへの負担は言うまでもない。
#51へ続く~

~#48からの続き
やがて風に運ばれた集合菅の咆哮が、微かに聞こえた。サブリーダーの表情が初めて動く。確かに研二のあの音がスカに帰って来たのだ。
研二は医者に血液を渡す。不可能と思われた嵐の16号を走破して、命のリミットまでに血液を届ける事に成功した。ただし担架がもう一つ必要になったが、、。
俺は暴風雨の16号を心折れる事なく、疾走する研二に自分を重ね様とした。
萎えていく心に再び火を点けろ!。
「あの頃、みんな研二に憧れていた。研二の様に走りたい。派手で、カッコ良く、自由に、、」。
「何時だってRock'n'-rollと排気音を吸って活きていた・・。あの頃に戻るんだ!。」
ハートを燃やせ!。燃やし続けろ!。俺はブルブル震える両腕を無視して前傾姿勢をとった。ハンドルグリップに力を込める。
「んな程度の雨でチンタラ走ってんじゃねぇ!、ケツ蹴っぱぐるゾ コノヤロウ」。
ダブルクラッチを使ってギアを1速落とし、パワーバンドの中でアクセルを開ける。左に右に単車を振って、ダウンヒルのコーナーへ加速して突っ込んで行った。
ネックの曲玉の、その直ぐ下の心臓から熱い血が流れるのを感じる。ボンヤリしていた頭も集中力を取り戻した。
自分と研二を重ね合わせて、迫り来るコーナーに挑む。一つひとつクリアする事によって、この峠のリズムを思い出していった。コーナーとコーナーを結ぶストレートでは、元気良くアクセルスロットを開く。
「コッコッ・・カァァーン」。今じゃ貴重(アホなだけ)な2サイクル直菅のハイトーンが、峠道から山々へ響いていった。
俺は何とか雨のダウンヒルを下り終える。
そこからは緩いアップダウンがしばらく続いた。信号や商店などが現れる。
俺は本線から左折してサニーロードへ入った。雨は相変わらずである。
まずは比較的短い距離でアップ&ダウンが繰り返され、峠ほどキツくはないが左右に曲がった田舎道だ。
段々とコーナー角は広がっていき、ストレート区間が長くなっていく。
何時も毘沙門天の祠の前をパスする時、俺は祈るというか念じていた。何を?というと道中の無事みたいなモンだが、今日は加護を求める。
#50ヘ続く~

やがて風に運ばれた集合菅の咆哮が、微かに聞こえた。サブリーダーの表情が初めて動く。確かに研二のあの音がスカに帰って来たのだ。
研二は医者に血液を渡す。不可能と思われた嵐の16号を走破して、命のリミットまでに血液を届ける事に成功した。ただし担架がもう一つ必要になったが、、。
俺は暴風雨の16号を心折れる事なく、疾走する研二に自分を重ね様とした。
萎えていく心に再び火を点けろ!。
「あの頃、みんな研二に憧れていた。研二の様に走りたい。派手で、カッコ良く、自由に、、」。
「何時だってRock'n'-rollと排気音を吸って活きていた・・。あの頃に戻るんだ!。」
ハートを燃やせ!。燃やし続けろ!。俺はブルブル震える両腕を無視して前傾姿勢をとった。ハンドルグリップに力を込める。
「んな程度の雨でチンタラ走ってんじゃねぇ!、ケツ蹴っぱぐるゾ コノヤロウ」。
ダブルクラッチを使ってギアを1速落とし、パワーバンドの中でアクセルを開ける。左に右に単車を振って、ダウンヒルのコーナーへ加速して突っ込んで行った。
ネックの曲玉の、その直ぐ下の心臓から熱い血が流れるのを感じる。ボンヤリしていた頭も集中力を取り戻した。
自分と研二を重ね合わせて、迫り来るコーナーに挑む。一つひとつクリアする事によって、この峠のリズムを思い出していった。コーナーとコーナーを結ぶストレートでは、元気良くアクセルスロットを開く。
「コッコッ・・カァァーン」。今じゃ貴重(アホなだけ)な2サイクル直菅のハイトーンが、峠道から山々へ響いていった。
俺は何とか雨のダウンヒルを下り終える。
そこからは緩いアップダウンがしばらく続いた。信号や商店などが現れる。
俺は本線から左折してサニーロードへ入った。雨は相変わらずである。
まずは比較的短い距離でアップ&ダウンが繰り返され、峠ほどキツくはないが左右に曲がった田舎道だ。
段々とコーナー角は広がっていき、ストレート区間が長くなっていく。
何時も毘沙門天の祠の前をパスする時、俺は祈るというか念じていた。何を?というと道中の無事みたいなモンだが、今日は加護を求める。
#50ヘ続く~

~#47からの続き
研二にも、その姿がハッキリと見えて来た。先頭の者は黒い大きな鞄を、袈裟掛けにして進んで来る。後ろに続く者は、首から下げた白いバックを右手で抱きしめる様にしていた。
土砂の山をやっとの思いで渡り切った2人は、アスファルトの上にへたり込む。
「血液はどれだ?」と研二が聞く。四つん這いになって、荒い息をついている2人の内の片方が白いバックを上に上げた。同時に身体起こした、もう一人の職員は研二を認め、「君も怪我をしてるじゃないか、直ぐに手当てを・・」と黒い鞄のジッパーを開ける。
「時間がないんだ! そいつを寄越せ!!」と研二は叫んだ。その気迫に圧され、白いバックが渡される。受け取った研二は、それを首から下げ、スィングトップのジッパーを下ろして中へ入れる。再びジッパーを首元まで上げた研二は、バックを腹に抱く様にして単車に跨がる。
アクセルを2回吹かすとクラッチを握って、ギアを1速に踏み込んだ。Egの咆哮とともに、職員達の鼻先でドリフトターンし、闇に向かって加速してゆく。
たった今走って来た道を全速で戻る研二。だが、それは生易しい事では無い。
よく公道は生き物と言われる。常に注視され、異物があればマーシャルによって取り除かれるサーキットと違い、首都高や大阪環状でも、一周、一周、全く同じ状況は存在しない。オイル汚れ、ゴミ、落下物など路面の状態だけでも、刻々と変化していく。
研二が走る16号は、この比ではない。暴風雨に曝され続けて、到木、土砂の流出、落石などの地雷だらけだ。更に繰り返し打ち寄せる荒波に道路が侵食され始めていた。
全く変貌した16号が研二を待つ、、。
しかも疲れは集中力を低下させ、叩きつける暴風雨は体温を奪っていくのだ。
だけど研二はハートの火を絶やさずに燃やし続けた。理屈ではなく、熱い血が身体を巡っている。ハートの炎から身体中に熱が拡がっていた。頭もクリアで集中力を保ち続けている。
常識外れのスピードで嵐の中を疾駆する研二。次々に表れる地雷を、キレキレの走りでかわして行く。まさに鬼神の走りをみせていた。
病院の玄関先には、サブリーダーが嵐の中で仁王立ちしている。
静かになった病室では、マリアがジミーを見つめ、ジミーを通して研二を見ていた。
医者や看護婦達も、もう研二に望みを賭けるしかなく、玄関に集まって来ている。
#49ヘ続く~

研二にも、その姿がハッキリと見えて来た。先頭の者は黒い大きな鞄を、袈裟掛けにして進んで来る。後ろに続く者は、首から下げた白いバックを右手で抱きしめる様にしていた。
土砂の山をやっとの思いで渡り切った2人は、アスファルトの上にへたり込む。
「血液はどれだ?」と研二が聞く。四つん這いになって、荒い息をついている2人の内の片方が白いバックを上に上げた。同時に身体起こした、もう一人の職員は研二を認め、「君も怪我をしてるじゃないか、直ぐに手当てを・・」と黒い鞄のジッパーを開ける。
「時間がないんだ! そいつを寄越せ!!」と研二は叫んだ。その気迫に圧され、白いバックが渡される。受け取った研二は、それを首から下げ、スィングトップのジッパーを下ろして中へ入れる。再びジッパーを首元まで上げた研二は、バックを腹に抱く様にして単車に跨がる。
アクセルを2回吹かすとクラッチを握って、ギアを1速に踏み込んだ。Egの咆哮とともに、職員達の鼻先でドリフトターンし、闇に向かって加速してゆく。
たった今走って来た道を全速で戻る研二。だが、それは生易しい事では無い。
よく公道は生き物と言われる。常に注視され、異物があればマーシャルによって取り除かれるサーキットと違い、首都高や大阪環状でも、一周、一周、全く同じ状況は存在しない。オイル汚れ、ゴミ、落下物など路面の状態だけでも、刻々と変化していく。
研二が走る16号は、この比ではない。暴風雨に曝され続けて、到木、土砂の流出、落石などの地雷だらけだ。更に繰り返し打ち寄せる荒波に道路が侵食され始めていた。
全く変貌した16号が研二を待つ、、。
しかも疲れは集中力を低下させ、叩きつける暴風雨は体温を奪っていくのだ。
だけど研二はハートの火を絶やさずに燃やし続けた。理屈ではなく、熱い血が身体を巡っている。ハートの炎から身体中に熱が拡がっていた。頭もクリアで集中力を保ち続けている。
常識外れのスピードで嵐の中を疾駆する研二。次々に表れる地雷を、キレキレの走りでかわして行く。まさに鬼神の走りをみせていた。
病院の玄関先には、サブリーダーが嵐の中で仁王立ちしている。
静かになった病室では、マリアがジミーを見つめ、ジミーを通して研二を見ていた。
医者や看護婦達も、もう研二に望みを賭けるしかなく、玄関に集まって来ている。
#49ヘ続く~

