独裁の心は、誰もが持っている心　７

言っては見るものの、争い合って向上する人間の本質に寄生するような独裁の心、の消滅は難しい事になるだろう。けれども、今時に於いて、「王と農奴」を発想する人は、居ないだろうし、卒業できたことも多く有るだろう、つまり進歩だ。現代社会において独裁を無くそうと言う心を縮小する事から言準備しなければならない。同じ負の本質で、「いじめがある、これも一向に、大鉈を振っても無くせない屍で生きるゾンビ本質だ。似て、と言うより同種と言って良い。苛めの横行と黙認されている社会は、独裁の心も育つ。
無くそうとして、個々の、当事者レベルでは対処が出来ない、そのバックボーンが、どうしても社会の在り様に関わって、制度や人間関係が深く関わるからだ。結局は社会の、社会倫理の空転からだから、単に謝る、改める、反省するではなくて、倫理のギヤを嚙み合わせないといけない。逆に言って、これを個々事情の問題と投げてきた結果のツケと言える。この社会の合理性で省かれて来た、一見、個人尊重と言われる持ち上げで、野放しにして来たものの再考と行動が出来たなら、本当の相互尊重で苛めも減らす事が出来るし、独裁の因子も育まない社会に出来るだろう。つまり教育システムの進歩だ。
―自分にもある野心、浮上心をコントロールする、独裁は紙の裏表―
それでも根絶は無理、と言うのは、人は過去にも学ぶ、からだ。史実から、偉人に憧れる人間も居れば、悪役の夢を継ごうとする人間も居出て来るのが、人間社会だ。この世の神は、決して正解を与えない、何時も何時も、繰り返す事で悟らせる、いじわる神だ。
ただ、民主と言うならば、自分が主役と言うよりも、皆が主役と解さないと成り立たない所、自分が主役になりたい、野心まで行かなくても誰もが思う所だ。人の立場と言うのも立場固定ではなくて、望みが叶うものと、希望の多い社会で有れば有るほど野望も大きくなる。ここに感情を封入して問題を起こすのが、身の上の不遇だったり、貧困だったりする訳で、徒競走のようにスタートから、平等スタートならば、勝った負けたに遺恨は残らない筈。だけれども、どんなに優れた社会に成れども、人の生活と言うものは、富を掴んで、奈落に落ちる事も有る。反対に奈落から時の人的富を得る人もいる。世を眺めても、富を掴む人が多い国ほど貧困層が広がるケースも主だ。昔々の日本は、貧しいけれど不満の無い生活。これが理想？とも言えない現在は、世界の一つの国の現状からは由とも言えない。こうした現実を自分で解して人生作りをしないといけない。今では当たり前と思うが、でも、この社会の負部分を解っていない人が差別やら、苛めやら、そこから褒められない野心浮上心を抱いて来ると、思えば、この最初の差別と苛めを社会全体で無くして行かないと、次の浮上が独裁の野望へ誘ってしまう。その隠れ蓑になってしまっているのが、社会主義、共産主義で、民主社会で独裁が育ちそうなところに、なんと自由を抑えて皆平等主義から独裁が出でて来る。そこで誰も異議も出さない。民主も浮遊、貧困格差が広がれば、独裁が台頭する？そう思った事も有ったが、実はそうではなくて、独裁国家の触手であって、民主の富裕が貧困者には遠い存在から、貧困者は国、行政の預かりとなるから、有り得るのはあくまで、独裁っぽい人、で終わる。とは言え、差別、苛めは、民主の社会にも、棘である事は間違いない所だから、これまでのように、富裕不輸を目指せ！チャンスで夢を持たすだけでは、何にも変わる事は無い。現代は貧困層を手当てする、いわゆる福祉に掛けるきらいは見えるけれども、一番はどんな貧困でも、何度も貧困を繰り返しても、チャンスは掴めるようにする事。これが民主の将来課題になるだろうし、発展と言う文字に当たる。先ずは、ここ迄の民主の下地にせずに、後は個人の努力に努力と任せても、任せれば任せるだけ、差別、苛めが、今より増えてしまう事だろう。でもこれは、社会全体の問題。個人では、
―自分にもある野心、浮上心をコントロールする、独裁は紙の裏表―
この言葉に尽きる。野心はともかくも、独裁支配の心が出ないような、個々の悟りが必要、と思う訳だ。人の素のままに、勝手気ままに生きてしまったら、自分の「生き代」をふやすために他人の「生き代」を奪う様になってしまう。これすなわち、世紀末の弱肉強食で人間が他の動物同様に、野生で生きた頃の本能の生き方だ。ま、その程度に進歩しない人間も居ると思えば、そのように生きるしかない、のだろうが、文字を持ち歴史を残し、歴史を語り継げる人間様としては、弱肉強食に生きるなど恥の極みだ。
だって、それを超える為に知恵を使い、言葉や文字を論理を発明して来て、多くの命の犠牲を出して、その上に、現代の我らがある。この延長線上を踏襲しないで、人間様を名乗れないし、言葉や文字を持って、動物の生き方をしようと言う事は、、心無くした社会の人間同士、なにが起こるか？は言わぬまでも、いわゆる恐怖政治下の任電は、親も子も無い、生きて行くコロシアムで争い合うだけの同じ生き物。子も友達も無い、親しき仲間も無い、全部がが全部、疑いから始まる緊張の生き物な訳だ。