こんにちは。
生理用品専門店「ガーネットムーン」のmiyaです。
当店では生理ナプキン補助製品である「シンクロフィット」や、吸水サニタリーショーツの「ガールズリープ」「ムーンパンツ」を取り扱っています。
ぜひともよろしくお願いします。
今回は、書籍「生理前あるあるPMDDって何?」(著:中安紀子)について書いていこうかと思います。
http://www.seiwa-pb.co.jp/search/bo05/bn1029.html
まず、PMSおよびPMDDについて。
PMS:Premenstrual Syndromeの略で「月経前症候群」
https://www.otsuka.co.jp/pms-lab/about/pms.html
PMDD:Premenstrual Dysphoric Disorderの略で「月経前不快気分障害」
https://www.otsuka.co.jp/pms-lab/about/pms_pmdd.html
と、語源と訳語を出したけれど、役してもめんどくさい言葉ですよね。
まずPMS、PMDD共通の「月経前」は、大体月経前の3〜10日の間に続く精神的・身体的な症状で、月経が始まるとともに症状が治ったりなくなったりするもの、だそうです。
身体症状は
⚫︎乳房の張り・痛み
⚫︎腹部膨満感
⚫︎頭痛
⚫︎関節痛・筋肉痛
⚫︎体重増加
⚫︎手足のむくみ
精神症状は
⚫︎抑うつ(気分の落ち込み)
⚫︎怒りの爆発
⚫︎いらだち
⚫︎不安
⚫︎混乱
⚫︎社会からの引きこもり
診断基準
①過去3回の連続した月経周期のそれぞれにおける月経5日間に、上記の身体症状および精神症状のうち1つ以上が存在
②月経開始後4日以内に症状がなくなり、13日目まで再発しない
③症状の発症が薬物療法やアルコールの使用によるものではない
④その後2周期にわたり症状が出る
⑤社会活動や学業、仕事に、明らかに支障がある
(引用元;https://www.otsuka.co.jp/pms-lab/about/pms.html)
この時点で「月経前あるある」ですよねえ。
そしてPMSの精神症状が主体で強いなら「PMDD」が疑われると。
(引用元;https://www.otsuka.co.jp/pms-lab/about/pms_pmdd.html)
わたしは子宮摘出するまで、月経および月経前の物理的および精神的両面の厄介ごとを抱えていました。
でも、例えば「お腹が痛い」と思ってもそれが胃腸のせいなのか子宮のせいなのか精神のせいなのか判らないことが多く、精神的不調も月経前なのか他の機能的なものか気質的なものか外部ストレスが元なのかも判らずに、婦人科と胃腸科と精神科を行ったり来たりしてました。
(現在も行ったり来たりしてます)
その時に「この病院、婦人科と精神科と胃腸科を併設してくれればいいのに」と思ったりします。
しかし併設するとなると大病院になってしまいますし、そうなると気軽に通える小規模クリニックの良さがなくなってしまいます。
日記をつけるにしても、いいことも悪いこともフラットに書く人もいるでしょうが、わたしの場合は楽しかったことや覚えておきたいことは大学ノートに何十ページも書くのに、嫌だったことや忘れたいことは一切書かないといった記し方をしていたのと、月経周期をメモする手帳・アプリと物事を書き記す日記を別の冊子などにしてたんですね。
だから今思えば「これはPMS?PMDD?」と思った不調も、月経周期と照らし合わせていないから、子宮を摘出して6年経った今では調べようもありません。
精神不調も初潮前からあったし子宮摘出後もあるので、PMSやPMDDじゃないのかもしれない、けれど確証もありません。
この本の著者の中安さんは日常の不調をかわいらしいイラスト込みで判りやすく書いています。
そしてPMSやPMDDという言葉を知っていたから適切な病院が見つかり、本を出すほどの客観性があったんだと思います。
PMDDという言葉が出来たのは1994年だそうで、2013年に「抑うつ症候群」の一つだと捉えられたという、かなり新しい概念になっています。
わたしが初潮を迎えたのが1985年、子宮を摘出したのが2016年ですから、もしPMSやPMDDを患っていたとしても自分のみならず医療側がその概念を知らなかったかもしれません。
月経管理アプリに「flo」というのがあります。
このアプリでは月経周期だけでなく、行動(食事・アルコール・旅行など)や気分(穏やか・落ち込み)、症状(乳房の張り・頭痛)などもチェックする項目があり、長期的に見ていくと「月経前は落ち込みやすい」「ニキビが出やすいのは月経前○日前が多い」といった事柄が判りやすくなります。
「PMDDって何?」の本の中でも、コントロールできない落ち込みや不安感を、自分の努力だけでなんとかしようとして、結果的にコントロールできない自分を責めてしまうという記述がありますが、その時
『症状としっかり向き合うことで十分頑張っているのですよ』
(本文引用)
と思うことで、自分の心がどうにもならないんだったら、他でカバーすればいいんだと思います。
もし自身が月経前になると怖いドキュメンタリー番組を見ると辛くなるなら、録画して体調のいい時に見ればいいんです。
月経前に悪夢を見るのなら、これは夢だと割り切って深く考えるのを辞めればいいんです。
月経前に夜中になると落ち込んで眠れないなら、頓服の眠剤を用意してさっさと寝てしまえばいいんです。
月経前にストレスで暴食してしまうなら、1週間トータルで他の曜日は野菜多めに摂ればいいんです。
もちろん対策方法は人それぞれですし、Aさんに効く方法がBさんに効かないこともよくあります。
でも『生理前の自分は本当の自分じゃない』と思うことでだいぶ楽になれるかもしれません。
医療的な部分でなく、行動とかで「これ自分にもある」「こうすればよかったんだ」と思える本でした。
PMS、PMDDという言葉自体をもっと若い時に知っていればよかったです。
次回予告、大阪moondが卒業!?(予定)
お楽しみに!
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