ポジティブでいるためには、ポジティブにならなければいけないと思っていた。
私はもともとそんなにポジティブな人間ではない。
なので、よけいに変わりたくて、よりよい人生を送りたくて、
ポジティブに考えポジティブな行動をとるように挑戦してみたことがある。
初めのうちは新鮮な感覚で楽しめたのだが、
そのうちになぜかとても疲れるようになってしまった。
頑張らないとポジティブになれないのは何かおかしいと感じるようになった。
私はもともとそんなにポジティブな人間ではない。
感情表現は控えめだし、それほど行動的でもない。
一日中、1人で家で過ごしても平気なタイプだ。
そんな私のポジティブな状態というのは、前向きにどんどん行動!というのではなく、
リラックスしてほほ笑んでいる感じ。
風に揺れる洗濯物を見て幸せを感じるし、道端にタンポポが咲いていたらうれしくなる。
そんな人間が、身の回りにいるポジティブな人や、ポジティブな状態とはこうである、という思い込みから作り上げたポジティブ像を目指したら、無理が来るのは当たり前。
自分ではないものを目指したって仕方がないのだ。
そして、私なりに試行錯誤した結果、とても簡単なやり方に行き着いた。
ポジティブでいるためには、ネガティブにならないこと。
ふとしたときに不安がよぎったり、訳もなく急に心配になったりしたときに、
不安や心配を感じたことをまず自覚し、
深呼吸して吐く息とともに不安や心配を吐き出すイメージをする。
それだけなのだが、けっこういい感じになる。
要は、ネガティブは苦しいのだから、ネガティブでなくなれば苦しくない。
とてもポジティブ!になれなくても、私が楽な状態になれればそれでよいのだ。
私が楽な状態。
それはネガティブではない状態。
何ということはないけれど、満たされているような、静かな静かな幸せがある気がする。