20日におやじが出て行った。
ばあさんが死んでから、うちは空中分解した。
おやじが出て行くときも息子としてどうしていいかまったくわからなかった。
すべての原因はおやじにあって、こうなったのも自業自得としか言いようがない。
もっとちゃんとしたおやじだったら、今頃は二人で酒を酌み交わしながら、
仕事の愚痴でも聞いてもらっていたかもしれない。
友人たちが幸せな家庭の話をしているとき、何を言うわけではないけど、
無性に羨ましくなるときもある。
この先、あの人はどうやって生きていくのかなぁ。
正直、心配だよ。
いい年だからなぁ、もう…。
おやじがだらしなかったせいで、世間は敵だらけだと思う。
長年結婚していたおふくろでさえおやじのことを罵っていたくらいだから。
きっと他人が見たら、もっとおやじのことを憎むべきだと言うかもしれない。
でもね…なかなかできないんだなぁ…。
あの人のことを否定したら、あの人のおかげで生まれてきた自分を
否定していることになるような気がして…。
最近は忘年会と称して飲み歩くことで、嫌なことを忘れようとしている。
ただ現実から逃げるだけの弱い自分。
現状を何も変えられない弱い自分。
自分の将来のことすらまともに考えられない腐った自分。
ほんと、だめだな、おれ。
現実に向き合ったら、壊れそうだよ。