2020-2020 | GAQ BLOG

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GAQ(VOLKIN vo)

comaへ昇るエスカレーターに乗ってる。鉄の匂いなのか人の匂いなのか分からないが、今はこのエスカレーター独特の匂いがとても懐かしい。昨年末に、まやかしプラスチックのゲストヴォーカルでこのライブハウスでのイベントに参加した時は2020年がこんな事になるとは微塵も思っていなかった。鞄の中にはTシャツを売った金が入ってる。おれはその金を店長のハマさんに渡して少しの間談笑した後その場を去った。
2020はもしかしたら歴史から消される年になるかもな。消せない事が起きているのに何故かそう思ってしまった。あのウィルスは喜劇王を葬り混乱と分断、そして目に見える形の不景気をこの街にも平等にもたらした。今更こんなとこに書かなくてもこれを体感してないヤツはいないと思う。
人と繋がる手段がSNSだと勘違いした人間が140文字なんて単純じゃ無い人間との誤差により分断が亀裂になっていく。それをおれは黙って見てた。沢山の正義が他の正義を迫害していく。何度も正義のヒエラルキーを見せつけられた。
今はまだその真っ只中にいる。
大切な場所が無念の終焉を迎えた。その景色を何度も見てしまった。
おれがこの20年出入りしてるライブハウス。様々な形で生き残りをかけて模索している。ドネーションCDやTシャツ、マスク、ラバーバンド、おれは沢山買った。金もねぇくせに。もしかしたら身分不相応とはこの事かもな。おれもバンドのCDをドネーションしたりREVIVE PROJECTの一員として微力ながら協力させて貰った。その誠実に困難に向き合う姿勢、感染予防対策は勿論だけど生き残る為の手段を駆使する姿におれは希望にも似た感情を持った。おれが出入りしてた場所はなんてタフなんだって。
グッズや配信ライブ、そのアイデアと行動力には力強くクリエイティブな反骨心がありただただ感心するしかない。
弱者を見捨てようとする政府とは真逆の美しさがある。
今もまだその真っ只中にいる。
収入は減り、予定していたライブ、ツアーは全てキャンセル。出演していた映画の上映会もキャンセル。そしてスタジオ練習にも2ヶ月以上行けなかったし9年通った格闘技のジムも退会した。
今もまだその真っ只中。
その中で出来ること、しなければならない事、今しかできない事を模索し実践する。
振り返ればやってる事はいつもと変わらないのかも知れない。インプット、トレーニング、アウトプット。
今も続く深い深い内向の時。

2020。あの日、あの建物の前にしゃしゃり出て来た夫婦は収監の時を待ってる
2020。病んでいるのはやはり頭から中枢だった
2020。予言通りの中止
2020。今日もSNS警察は自分の意に反する別の正義を探し処刑する
2020。分断と断絶と迫害の可視化。

noteが流行ってもフォーマットは変えず。
それはどうゆう事か
こうゆう事だ。

“Beware that, when fighting monsters, you yourself do not become a monster… for when you gaze long into the abyss. The abyss gazes also into you.”