少し前に依頼された件です



 黄色くペイントされた鉄カブ

107cc化のご依頼です


え~と、多分ですが 49ccからのボアアップだとスリーブの大きさからしても最大88ccまでが限界になります 88ccのシリンダーを見るとスリーブの肉厚が1ミリ位しか残ってません

なので更に排気量を上げるとなるとストロークを上げるようになります

49から88にして今までの部品購入が勿体ないということならば、そのことに対応した専用のクランクも販売されています。これだと88のピストンとシリンダーを使ってクランクだけ交換すれば107?108?位になります 要はコンロッドを短くしている商品みたいです


カブ90用のクランクを使ってロングストロークにする場合はロングストローク用のシリンダーとピストンとスタッドボルト、オイルポンプのシャフトが大きくなったクランクと干渉しますのでこれもカブ90用のシャフト、オイルポンプもカブ90用や容量の大きいモノに換えます

ビッグバルブヘッドも必要になります


まぁ、一番の面倒くさい作業はカブ50のクランクケースにはカブ90のシリンダーがスリーブが大きくて入らないので拡大させる作業です

 自分はエアーリューターで地道に削りますがアルミの削りカスまみれになって中々大変です







まぁ、スリーブと干渉しなければ良いので削り跡はこんな感じです



今回は各部品を買うとそれなりの金額になりますので俗に言うところの中華エンジンからおいしいところだけ取ってから組み上げます

数々の中華エンジンを触ってきましたが、その中でも作りが良いと自分の中で思ってるリーファンとゾンシンがありますが今回はゾンシンの中古を使ってます
クランクベアリングは国産のものに交換します

ベアリングは中華のモノをそのまんま使ってもとりあえずは使えますがアイドリング時に「ゴ~」みたいな音がすることが多々ありましたので毎回交換しています



中華エンジンに限らず国産エンジンでもありますがカムスプロケットの合わせマークがカムチェーン半駒分ズレることがあります

ズレの原因は色々ありますがガスケットの厚さが変わったり、カムチェーンの伸びやテンションローラーの摩耗やタイミングスプロケットのズレとかまぁまぁ色々です

意図的にガスケットを薄くして圧縮アップを狙ったりするとそのような事が置きます

合ってないものをブツブツ言っても仕方ないので修正します




中華エンジンは何でか知りませんが6ボルトから12ボルトに変わる時代の6ボルトCDI仕様のエンジンのコピーが殆どです
通称モトラカムとか言われているカムスプロケットが3穴のモノです

3穴でも2穴でも関係ないですが穴を楕円に広げます
カムスプロケットの位置は変えれませんので半駒進んでるのであればカムだけを半駒分ずらします
これで、通常の状態のカムタイミングになります

自分の中では過去にカムタイミング進めたり遅くしたりとかしていましたが、カムタイミングをいじり出すと 「ハマル」状態になりますので現在は標準に しています


キャブも適した大きさのモノに換えますがノーマルのエアクリーナーが使えなくなるのでキャブを変換アダプタで横方向にずらします

ロングストローク化すると回転数が落ちてトルクがアップします
感覚だとギャンギャンがドスドスな感じです
回転数が落ちるのでエンジンの寿命も長持ちすると思います
もう、何十機か107ccのエンジンを作りましたが、なんだかんだでもこのくらいのパワーのエンジンが丁度良いと自分は思っています