Windows10仕様のデスクトップパソコン購入を依頼された。近隣の家電量販店では、今やメーカー製のデスクトップパソコンは置いていない。ex、KOUZIRO、Mouseのオーダーメイド、個人としては食指をそそがれるが、PCを扱いなれていない他人様に勧めるのには躊躇する。結局、Lenovo directで注文した。DELLと散々迷った。後に起こった事態を振り返えると、多少値が高くても、まだしもサポートがしっかりしている日本のMouseの方がよかったかもしれぬ。カスタマイズ?に2週間かかり、遥々中国から空輸で到着。
さっそくセットアップを手伝う。Windows10のセットアップは程なく終了。ところが、Officeでつまずいた。セットアップしようとしたところ、30日のトライアル版だとか言ってくる。
そんなはずがなかろう
銀色の覆いを10円玉で慎重に擦って現れた、老眼の身には十分には判別が怪しい、極小の英数字が刻印された、安物の籤のようなカードには、はっきりOffice 2016 Personalと書かれてある。レンタル料を払い続けなければ使えなくなるライセンスですらない、半永久的に使用できるやつのはずである。よもや30日の試用版であるはずがない。小さなスマホの画面から、何度もOfficeプリインストールという文字を確認し、隣の商品のプライスに相当の金額が上乗せされているのを確認して注文したたはずだ。これでは詐欺同然ではないか。嫌な予感がする。とにかく、Lenovoのサポートに電話。土曜日でよかった。脅しのようなメッセージがパソコンに表示されるのを告げ、Personalというのは、これ以上お金を払わず、半永久的に使えるライセンスではないかと畳みかける。電話口の女性は、左様でございます、と動じる気配はない。そして、お客様、Microsoft Accountはお持ちですかと反撃される。
何だ、それは
今までXPで動くOffice2003が入ったDELLを使ってきたんだぞ。DELLごときをこれだけ生き延びらせてきたのは見上げたもんだぞ。そんなアカウント持っているはずないじゃないか。Office2016はMicrosoft Accountでないとセットアップできないことになっております。何だ何だ、いつからそうなったんだ。こちとら、最近は中古パソコンしか買ったことはないんだから、セットアップなどという、うきうきどきどきすることする体験は久しぶりなんだぞ。知るはずないではないか。それでは、そのMicrosoft Accountというものの作り方から教えてもらえますか、猫なで声で下手に出る。君子豹変するというもんだ。左様でございますか。言葉の調子は変わっていない。
さすがプロだ
それでは、アカウントの作成を立ち上げ、いろんな個人情報を入れてとか、進まんではないか、全然進まん。どうも合点がいかないという風の電話口の妙齢のご婦人から、お客様の環境はWI-FIにつながっているでしょうかという不吉な声が聞こえる。そんなものはない。何しろ今まで、このパソコンでネットサーフィンなどやったことはない。スマホをお持ちなら、ネットで必要なことは、一応の用は足ります。毎月のお金もかかるし、どうしても必要かどうか考えていきましょうと、ここのオーナーには極めて良心的な対応を取ってきたのだから。確かに、今までだって、プロダクトIDの認証はネットでやってたんだっけ。WI-FI環境などあるのが当たり前の世界で、どっぷり浸かってきたのですっかり腑抜けになっていた。
失念していた
やあ、失敬、失敬と言うわけにもいかず、一計を立てる。WI-FIはないのですがスマホはあるので、デザリングしてみますねと冷静を装う。だが、焦る。いきなり、電話口の女を待たせてデザリングなどと。そんなことめったにやったことはない。こちとら、律儀なビジネスマンじゃないし、第一、大事な電波の消費量が半端じゃないだろう。これが相手が彼女だとかなりなピンチだ。そうでないのが、せめてもの救いだ。デザリングってこれでよかったっけ。つながっているような、そうでないような。とにかく、彼女の誘導により操作の歩を進める。画面がぐるぐる回っているだけで一向に進む気配がない。気が小さいだけに、電話口で無言状態が続いいているのに耐えられない。PCのオーナーのスマホの回線は、大見得切ったのはいいが自社回線の実用化がなかなかままならぬ某Mobile。おまけに、巨大docomoの各々方からも、ここはまるで谷底のような地で、電波状態が悪いと言われている。スマホを窓の外にと手を伸ばしたが、こんなことで状況を打開できるはずがない。
ええい、自撮り棒でも用意しておけばよかったと思ったが後の祭り
最後の手段。電波が惜しくて隠し持っていた自前のスマホを取り出し、別のスマホでデザリング試してみますねと、おずおずと告げる。電話の先ではどんな顔をして待っているんだろうか、などと想像するのは余りよろしくはない。せめて、相手は美人なのかしらんなどと想像していた方が精神衛生上よろしい。おお、動き出したではないか。ぐるぐる回るのを止め、次の画面へと続いていくではないか。同じ格安スマホとは言え、回線が違うとこうも違うのだ。私は勝ち誇った。生年月日を入れようとすると、どういうわけだか、10から下へ数字がスクロールしない。正しい生年月日が入らないのですが、ここはテッキトーでいいですかね。
はい、左様でございます
口調が投げやりになってきているような気がするが。いやいや相手はプロだ。そんなはずはない。今のうちに、相手の気を損ねない内に、次へ、次へとクリックして先へ進む。ここまでの道のりが長かったためか、随分、長いこと画面が続くように思えたのは気のせいか。彼女には黙っていたが、PCのタスクバーのアイコンに見慣れる飛行機の絵が出ていたのには気になっていた。今は地球儀に変わっている。私が知る限りでは、これでも接続は保証されていないはずだが。ふと頭をよぎった。最初やっていたのはデザリングではなく、
ペアリングではなかったのか
なまじ半端な知識があるのは、いざという時に失敗の種になる。これは、ぜひとも某Mobileの名誉のために書き添えておかなければなるまい。Microsoft Accountが出来上がり、Windows10をMicrosoft Accountでログイン。さて、Officeの認証IDを入れてと思ったところ、何だかすっと次へ進んでしまいインストールが完了した気配だ。妙な感じだ。起動したWordはトライアル版から変幻しているのか。何度も再起動を試みるが、どうやら不穏なメッセージは表示されなくなっている。怪訝な次第になりましたが大丈夫でしょうかねと、スマホの先にいるレディーに問いかけるが答えがない。どうやら、余りに長く待たせてしまったので怒らせちゃったのかな。ごめん。礼くらい言いたかったのに。
終わった。どうやら終わった
切れてしまったようですねなどと、落ち着き払ってほっと一息していると、何やら〇〇様、〇〇様とかすかな叫び声のようなものが聞こえてくる。どうやら、その小人の声の主は、固定電話の子機の先のようだ。しまった。LenovoのHPにはスマホからはフリーダイヤルが使えないとあったので、固定電話からかけていたんだっけ。デザリングだなんだかんだと、スマホをとっかえひっかえして、起ち上がったWordに不審の念を抱き、何度もその挙動を疑っている間に、すっかりそのことを忘れてしまっていた。目の前のスマホに話しかけても答えてくれるるはずがなかった。健気にもじっと待ち続け呼びかけてきてくれていたご婦人に合掌。これが彼女なら、男冥利につきるというものか、あるいは、
ビンタくらって張った倒されていたか
顛末を話した。今回の対応がどのようであったか、後程、メールでアンケートを送らせていただいてよろしいでしょうかというご案内だ。もちろんだ。今聞いてくれれば、愛してるよと言ってしまうのに。でも、さっき作ったOutlookメールにですか。今後もGmailしか使わないだろう。メールアプリは使わないので、そのアンケート目にすることはなかろう。ごめん。何で今聞いてくれないの。
なお、こういったカスタマーサポートは、一か所のサポートセンターで集合して電話を受けているわけではなく、自宅で内職のように請け負っていることもあるようだ。かえすがえすも申し訳ないことをした。このBLOGを読んで心当たりがあるLenovoサポートのお仕事をしている素敵な女性よ、周りに当たる人もなく、家庭で旦那に八つ当たりしたり、やけ酒飲んでいたりしていないだろうか。当たる相手もおらずやけ酒も飲めない、麗しい独身女性であったならば、
至急連絡請う
慰めてやらなければならない。
こうして無事インストールに成功したOfficeであったが、時を置かず、再度の苦難に見舞われることになるとは。