彼女は
私と同じ8月生まれで、
彼女が大好きな『ひまわり』のように
読者を笑顔にする文才の持ち主で、
私よりも1つ年下の『永遠の38歳』。
初めて彼女のブログに訪れた時、
すでに彼女は旅立ったあとでした。
2011年夏、
「乳がん」と検索すると必ず彼女のブログが
目に入り、当時、乳がんの基礎知識ゼロだった私は彼女のブログから一つずつ学んでいきました。
人気№1ブログのタイトル
『若年性乳がんになっちゃった! ペコの闘病日記』
は、自分の過酷すぎる現実を読者に負担させないように配慮してあって、青い空に黄色いひまわりが元気いっぱい、背伸びしているようなデザインでした。
元々、mixiの日記として記録していた彼女は
2005/07 左胸、良性の繊維腺腫との診断
2006/09 右胸、乳腺繊維腺腫との診断
2006/10 マンモグラフィー
→「特に異常なし→肋間神経痛?」
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2007/03/02 右胸の全体が硬い
2007/03/05 K崎市立病院 診察(1)
先生 →「乳腺症かもしれない」
2007/03/09 K管病院 診察(1)
マンモグラフィー/超音波
先生 →「何だかよくわからない」
「痛いのはがんじゃないって言うし」
2007/03/16 午前 →K崎市立病院 超音波検査
午後 →K管病院でMRI検査
2007/03/19 K崎市立病院 診察(2)
【また】マンモグラフィー
2007/03/20 K崎市立病院 診察(3)
「そのMRIの画像をK管病院から
借りてきてもらえる?」
→自転車でK管病院へ
→K管病院 診察(2)
→最初のがん告知
2007/03/22 K崎市立病院 診察(4)
→2度目のがん告知
先生 →「それよりも旦那さんと一緒に北海道で
治療を受けたほうがいいんじゃない?」
先生 →「なんなら、宛名を書かなければどの
病院にでも持っていくことができるけど」
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34歳、新婚。
ご主人の転勤で生まれ育った関東から北海道に引っ越しする準備の真っただ中、マイホーム購入の為、訪れていた北海道のホテルのお風呂で彼女は【胸の異変】に気づきます。
新しい家族のワンちゃんを迎え、もしかしたら翌年にはママになっていて、家族がどんどん増えて、ひと段落したら仕事を始めて、密かにいつか作家になりたいと思っていて・・・
彼女の未来は明るく、順風満帆という言葉がピッタリでした。
もし、10年待ってくれたら、
もし、2016年44歳の彼女が胸のシコリに気づいたら、賢い彼女はネットで徹底的に情報を収集し、
名医を見つけ、自分に合った治療法を見つけていたに違いありません。
骨、肺、心膜、脳・・・あっという間に転移していく現実を客観的に描写し、治療法を分かりやすく説明し、その上、随所で笑いを取るという文才を持つ彼女は2011年1月19日、彼女の本が書店に並ぶのを見届け、その翌々日に深い眠りにつきました。
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2017年8月17日、
45回目のお誕生日おめでとう。
今日、私にK先生から封書が届きました。
6年目の精密検査、
骨シンチ
CT
腹部エコー
すべて異常なしで、転移再発なく7年目をスタートします。
来年も同じ報告が出来ますように。
後輩たちを見守っていて下さいね。