球種は多い方が良いのか?

個人的には多い方が良いと思うし、多くする努力をするべきだと思う。

僕自身もそれなりに球種は持っている方だと思う。

球種が多い方がいいと思う理由は
・自分の選択肢が増える
・打者の選択肢が増える
の2つの大きな理由がある。

・自分の選択肢が増える
1年間試合をしていると、どうしても調子の良い、悪いが出てくる。とは言え全てダメっていう時は、全て良いっていうのと同じくらい起こりにくく、大抵は何かが良くて、何かが悪いというふうになると思う。
そんな時に、球種が限られていると、配球はものすごく難しくなる。
球種が多ければ、いくつかの球種が使えなかったとしても、残りの球種で何とかなることも多い。
例えば、軟式野球では大体の試合がトーナメントで、しかも連戦続きだ。
つまり、調子が悪かろうが抑えなくてはいけない。しかも連戦で疲れがあっても抑えないといけない。
であれば、その日使えない球種があっても残りの球種で抑えられるようにしておいた方がいい。
また、球種が少ないと、自分の持ち球が打者に合ってしまっている時の対応が難しい。
ストレート系の速い変化球に強い打者なのに、自分の球種がそういうものばかりだと、どうしようもない。
そういう意味でも自分の選択肢を増やせるように球種は多い方がいい。

・打者の選択肢が増える
これは前回も書いたが、打者の選択肢が増えればそれだけ対応が難しくなる。
繰り返しになるが、僕みたいに球速の遅いピッチャーの場合、球種がわかっていれば、打たれる可能性は高くなってしまう。
例えばストレートとスライダーだけだと、1/2で勘が当たってしまう。
そこにフォークが入れば1/3になり、他の球種も加われば、さらに確率が低くなる。
基本的に打者が待っている球種が甘くなれば打たれる。
打者の選択肢が増えれば増えるほど、待ってないボールになる可能性が増え、甘くても見逃したり、ファールになったりする。

一方で、1つ1つの球種のレベルを高くした方が良いという意見もあると思う。
質の高いスライダーとストレートがあれば十分勝負できると。
一理あると思う。
ただし、全試合でそれができるかどうかということだ。
前述の通り、軟式野球の試合はトーナメントの連戦が多い。
つまり、負けが許されない中で、全試合質の高い状態をキープできるかということだ。
調子がいいから勝ったとか、悪いから負けたはトーナメント向きではない。
おまけに多くの軟式野球のプレイヤーは自分の持っている時間を全てコンディション調整等、野球のためにつぎ込むことは難しく、限られた時間しかない。
であれば、全試合を調子の良い状態で迎えることは難しく、むしろ調子が悪いことを前提に考えなくてはならない。
すごい球種が2つあるよりも、そこそこの球種がいくつもある方が、リスクは小さいだろう。

球種を多く持っておくことは、ものすごい快投を演じることには繋がらないかもしれないが、常に結果を残す上では必要なことだと思う。