『人形の家』の主人公のノラ、『復活』のヒロイン、カチューシャ等々、須磨子が演じた役の西洋の思想と、須磨子自身の日本の魂が重なり、交錯し、新しい時代の息吹きが生まれる。
栗原小巻演じる松井須磨子とピアニスト城所潔の演奏で、百年前の、幻の芸術座(島村抱月と須磨子が設立した劇場)が、蜃気楼のように、はるかな霧の彼方に甦る。
須磨子は、結婚に破れ、自殺未遂という悲劇を乗り越え、生涯を捧げる崇高な演劇と、運命のひと、島村抱月に出会う。
二人は、力を合わせ、心を通わせ、新劇という困難な道を、歩み出す。
やがて、須磨子の芝居そして歌は、民衆に受け入れられ、その人生の絶頂期を迎える。
だが、須磨子の芸術人生は、抱月の死と共に、突然に終焉する。
「いのち短し、恋せよ乙女」須磨子の『ゴンドラの歌』が、聞こえ響く、永遠に。
歌も素晴らしい。
私に演劇の素養が有れば、更に楽しめたのにと思う作品です。
まだ、公演期間があるので、興味の湧く方は是非(^_−)−☆
