2020年12月27日発表  HAIKU日本

 

秋の句大賞  秀逸

 

(評)葉っぱや小枝の屑から蓑を作る「蓑虫」。雄は羽化して蛾になりますが、雌は蓑の中で一生を過ごします。枝にぶら下がった蓑虫を揺らしてみる作者。蓑虫の姿はどこか愛らしくどこか寂しげです。そんな姿と作者自身の孤独感を取り合わせています。下五の「戯れる」で、風に吹かれるまま孤独を楽しんでいるような一句。