握手
今日もダンナであります。
ヨメはまだしばらく病院のベッドから離れられないかな。
ヨメは、今日は初めて母乳が出たということで泣いていました。
男の私にはわからないのですが、
女の人にとって、乳が出るか出ないかというのは
またひとつのプレッシャーだったようで。
ぼんやりしている自分が、どうも申し訳ないように思われます。
そんな私は息子を眺めるのが楽しくて。
昨晩、寝るときも、大丈夫かなー大丈夫かなーと、
人はきっと具体的なものを目の前にして初めて、失くす恐怖とか
傷つく不安をリアルに体感できるようで、
ついにそういうものが目の前に現れてしまったことが、やはり嬉しいのです。
NICUの中で、昨日よりずいぶんしっかりしてきたように見える彼の
きゃしゃな開いた掌に、指を差し出すと、それをぎゅっと握ってくる。
私の小指に伝わる、淡い、淡い、力。
それでも、ともかく、力。
不恰好な握手ではあるが、今日一番の感無量タイムといえるでしょう。
しかし、途中からヨメもNICUに入ってきたのだが、
その息子をかまうときの幸せそうなことといったら。
にたにた、へらへら、ふへふへ、とろとろ。
なにかこの調子なら、反抗期の彼に金属バットでがんがん殴られながらも、
「そうだねぇそうだねぇ」と頷きながら、笑っていられることでしょう。
母の愛、底知れじ。
明日は引き続き、療養です。