試合前、TAJIRIと児玉によるカードの見所を解説。
メインでは、TAJIRIと稔が、16年ぶりの戦いであることを説明。
ブラック・タイガーと戦う木藤が、『今日は、相手がブラック・タイガーなんで、僕は、タイガーマスクで出たいですが、皆さん、どうですか!』とアピール。
会場は、やさしい拍手で包まれ、承諾。
それが、後に、とんでもないことになるとは露知らず・・・。

‡土肥孝司 (逆エビ固め) 黒潮二郎
若手同士による第一試合。
TAJIRIが、推し進めている『クラシカル』な攻防を、どこまで、体現できるか、期待していた。
ロックアップ、ヘッドロックなどの基本ムーブをそつなくこなす辺り、プロレスの基本が身についている。
エルボーの打ち合い、ボディスラム、対角線のラリアットなど、技云々ではなく、気迫を前面に、体力をそぎ落とすようなファイトに終始。
試合中盤、黒潮が、ラ・ケブラーダを出して、会場を沸かせる。
しかし、その後、手詰まりになり、体格で勝る土肥が、二度にわたる逆エビ固めで、ギブアップ勝ち。
苦言を言えば、一度、ロープに手が届き、ブレイクを宣言されているのを、無視して、リング中央に、引きずってきて、締め上げてギブアップを奪ったが、そこは、一度、ブレイクしてからせめないと、いかんのではないだろうかと思った。
レフリングが曖昧だと、選手の頑張りに水をさすことになりかねない。

‡○児玉ユースケ&高橋匡哉&ヤンキー・ライオン (決め技不明 片エビ固め) 篠瀬三十七&村瀬広樹&洞口義浩
前半二試合を見ていて、思ったこと。
とにかく、当たりがきつい!
ボディスラム一発をとっても、どれだけダメージがあるんだと思わせるほど、厳しい攻めが続く。
村瀬(だと思う)のチョップ一発で、児玉の胸が赤くはれ上がり、見ているこちらが身悶えるほど。
総合仕様のヤンキー・ライオンの重いキック、コーナーに押し込んでのハードな膝は、もろに、顔面に入った。
私だけではなく、周囲の観戦客も、『うわぁああ…』と、絶句。
試合全体が、コミカルに進む中、こういう説得力のある技をちょいちょい入れてくるところが、あきさせない要因なんだろうか?
洞口が捕まる展開の中、児玉がノータッチ・コンヒーロを敢行。
私たちの座っていた観客席に突っ込んでくる。
崩壊した席を直しているうちに、なんと、児玉が、カウント3を取ってしまい、決め技を見逃してしまった…。
なんてこったい。