藤波対猪木

198888。
ＩＷＧＰチャンピオン藤波が、挑戦者猪木を迎え撃つ。
勝たない藤波。
譲れない猪木。

長州、天龍は、猪木をフォール出来た。
藤波は、シングルでは、フォール出来なかった、いや、しなかったのか。

藤波の時代は、短かった。
時代は、猪木を必要としていたし、次世代のスターは、すぐそこまで、近づいていた。
ライバルの追い上げは、ハードで、黄金のベルトを狙うものは、後を絶たない。
ハードヒットな攻撃を受け続けた藤波の体は、あっという間に悲鳴を上げた。
皇帝戦士相手の真っ向勝負。
長州との連戦。
名勝負を連発すれば、するほど、藤波の体は、疲弊していた。

この頃の藤波の名勝負と言えば、この猪木戦とフレアー戦。
今のファンに理解してもらえるか、受け入れられるか、わからないが、藤波の試合から、学ぶことは多い。
新日本プロレスの原点であり、分岐点のこの試合。

二十一世紀の今日、今、この時間、この試合を見られることを、喜ばしく思う。