昨年12月に金星周回軌道への投入に失敗した探査機「あかつき」について、宇宙航空研究開発機構は26日に開かれた宇宙開発委員会で、破損した主エンジン(OME)の代わりに使う姿勢制御用エンジン(RCS)を11月に3回噴射し、金星に再接近できる軌道に変更することを明らかにした。
宇宙機構によると、あかつきは9月に実施した噴射試験の結果、破損したOMEの運用を断念。代わりにRCSを使うこととし、10月にはOMEで使う酸化剤を投棄した。
あかつきは金星に再び近づく軌道に入るため、11月1日、同10日の2回、RCSをそれぞれ約10分間噴射。軌道修正でRCSを長時間噴射するのは初めてのため、能力を確認した後、21日に誤差修正のためさらに数分間噴射する。
修正後の軌道で、金星に再度最接近するのは2015年。しかし、この時に金星周回軌道に投入すると、出力の小さいRCSでは十分に減速できず、観測に不利な大回りの軌道になる。このため、宇宙機構は探査機の寿命も勘案しつつ、周回軌道をより小さくできる16年か17年の最接近時に投入することを検討している。