テンションの上がらない日

河先生から、部活前の更衣室で声をかけられた。

「庭田先生から大分やられたそうですね。大丈夫ですか?」

「いや、まぁ。。。ハハハ、誰から聞きました?」

「糸井先生からです。」

「こうなることを知って、帰らずとりあえず教官室にいてくださってたみたいですよ」

「え、そうなんですか。。。」

「糸井先生がいらっしゃったら、庭田先生もある程度の所で抑えると思ったし、

 もしあまりにひどかったら助けることもできると思ってのことだそうです。」

それでか。。。あの時は糸井先生がいることは認識したが

何故いるのかまで、考えが及ばなたっかな、いやありがたい。

いろんな人に支えられていることに、ジンワリあつくなった。

 

後々に、糸井先生から大丈夫か?と一言だけ声をかけてもらった。

丁寧に、ありがとうございます。とだけ伝え頭をさげた。

それ以上のやりとりは必要なかった。

なんと男前な方かと思った。

 

大志先生は、次の日、早々に声をかけてくれていた。

僕は「大丈夫ですよ」と元気のない顔ではあったが応えた。

 

大分後になってからだが、大志先生から庭田先生の話をきいた。

とある日の帰りに、戸波から庭田先生に声をかけている姿を見たという。

完全にため口で話されてましたよ、庭田先生。

「やっぱり人間ですからね。完璧はないですよ。」と。

 

3月末、そして庭田はいなくなった。