極寒の遊園地。
6人デート。
ずいぶんとバラバラな6人組だ・笑。
見るからの「真面目くん」の進。
ゴマ塩頭で、オジサン顔で、・・・・・家は「熊が出る」ってな山の方だ。
んで、
見るからに「ヤンキー」・・・・・どころか、クッソヤンキーってな翔吉。
座ってるだけでも、
なんで、そんなに足広げんの???? ってカッコ・笑。
何をそんなに「威圧」して生きてんだ???ってな輩だ。
・・・・・が、
香織たち、女の子たちに、
「翔吉くーん」って呼ばれてデレェ~~~~~っとしてる・笑。
で、
オレはと言えば、
「The・普通の高校生」って感じ。
簡単に手櫛でセットできるためのパーマの長髪。
カーペンターのジーンズに、「B-3」の革ジャンを羽織っていた。
「B-3」
こいつは、米軍のフライトジャケットのモデルだ。
大好きなスティーブマックイーンが着ているポスターで見て、
とにかく、メッチャ欲しかった。
欲しい・・・・欲しい・・・・欲しい!!!
けど、
そんな革じゃん、このクッソ田舎じゃ売ってるとこがない。
県庁所在地の「街」まで出かけりゃ買えるけど・・・・
革ジャンってたっかい。
15万、20万円ってな代物だ。
・・・・・とても買えるもんじゃない・・・・・
「5万円でいいよ」
もちろん、出所は聞かない・笑。
香織と歩く。
遊園地には「ペットショップ」も併設されていて、犬、猫だけじゃなく、いろんなペットがいた。もちろん、金魚とか熱帯魚のコーナーもあって、
・・・・・まぁ、
簡単な「動物園」「水族館」みたいなもんだ。
若者デートコースになっていたりする。
ここだったら、寒くないしな。
6人デートだ。
進も、翔吉も、それぞれでどっかにいるんだろう。
香織は・・・・・
「彼女」ってわけじゃない。
つきあってるってわけじゃない。
学校で一番仲のいい「ともだち」
そんなとこだ。
オレのいる工業高校には女の子はいないし、
香織の女子高じゃあ、男の子がいない。
「学校で仲のいいともだち」
それが、違った高校にいる。
そんな関係だった。
・・・・・オレには彼女はいなかった。
オレは、
「一人暮らし」だ。
そもそも、
このくっそ田舎。
「一人暮らし」
それ自体が珍しい。
そこへきての、
「高校生の一人暮らし」だ。
ちょーーーーーー珍しい。
みんな興味津々だ。
しかも、
部屋は、高級オーディオが揃えられた、・・・・・しかもドラムセットが飾られた、
なんとも、まぁ、
「お洒落」な部屋に仕上がっていた。
・・・・・・じっさいは、ほとんど「雀荘」と化しているわけで、
高校生らしい、汚ったない部屋でもあるわけだけど。
それでも、
「一人暮らし」
そうわかると、みんなが「来たがった」
特に、
女の子たちは興味津々だったみたいだ・笑。
始めは、
香織たちのグループが来るようになって・・・・・これは6人くらいのグループだった。
そしたら、その後輩・・・・友だち・・・・・
こうして女の子の友達が増えていった。・・・・・・「高校の垣根を越えて」・笑。
で、
今日みたいに、
みんなで遊びに行ったりもしている。
ボーリング・・・・映画・・・・
何をするにも、「男バッカ」ってよりも、女の子がいたほうが、そりゃ楽しいしな。
で、
オレたちは・・・・・・「オレたち」ってのは、紺野や、志村・・・・・オレの「ツレ」って意味だけど、
オレたちは、
女の子たちに、一切、お金を出させなかった。
いや、
まぁ、
カッコつけてるってわけじゃないけど・・・・・
まぁ、
「男が払うもんだ」
勝手に、そんな意識があったしな。
「ワリカン」とか、めんどいんだよ・笑。
ダセーよ。
まぁ、
何より、
「カネを持っていた」・・・・・笑。
それが大きかった。
カネがなきゃ、カッコのつけようもない。
オレは、
毎日、
真剣に「麻雀」をやっていたし、
パチンコだって真剣にやっていた。
オレにとっては、これらは「バイト」なわけで、
生活費を稼ぐ「手段」だったわけだ。
家賃・・・・・楽器のローン・・・・バイクのローン・・・・
月々の支払いは、
そりゃ、
高校生にとっては「莫大」な金額だ。・・・・・いや、たぶん、世間の社会人にとっても「莫大」な金額だと思う・笑。
オレは、
そいつを稼がなきゃならないわけで、
そりゃ、
麻雀。
パチンコ。
真剣に向き合う。
で、
負けない・笑。
じっさい、
月々の稼ぎは、オカンの給料を超えていた・笑。
正社員とはいえ、
スーパーのレジ打ちのオカンの給料なんか、
男社会の世の中じゃあ、しれた金額だ。・・・・・・生活保護のが高いんじゃね???そんな金額でしかない。
・・・・・・とはいえ、
毎日、フルタイムで働いてるオカンより、
「高校生」
片手間で麻雀、パチンコで稼ぐ金額の方が多いってのは、どうなんだろうって思うけどな・笑。
しかし、
麻雀、パチンコ、
じつは、こんなものは、大した金にはならない。
やっぱ、
一番大きかったのは、
「商売」だった。
オレは、
日々、がっこーで、遠山さんからの横流しのパンを売っていたし・・・・・こいつが日々の小遣いになっていた。
で、
やっぱり、
何より大きかったのは、
直人との商売だったよな。
とにかく、
あらゆるものを「商売」にした。売買した。
日常の煙草・・・・・・自転車・・・・・・オーディオ機器・・・・・原付もずいぶん売ったしな。
自転車1台売れば、2,000円や3,000円の儲けになったし、
オーディオだって、すぐに1万や2万の儲けになる。
で、
どういうわけか、
紺野も、志村も、
「カネを持っていた」
オレ、紺野、志村、
よく雀卓を囲んだ。・・・・・ってか、毎日のようにやってたよな。・・・・・・今は・・・・・夏休みが終わってからは、
まーーーーったく、やらなくなっちまったが・・・・・どころか、会ってもいない・・・・・
紺野、志村、
大抵、勝負はつかない。
「誰が勝つ」
んな差はつかない。
だから、
その場で「儲かる」ってことはない。
しかし、
各自が、
それぞれに「麻雀仲間」を持っていた。
その中で、
「勝っていた」
「ちょーーーーー勝っていた」笑。
それで、
みーーーーんな、
「金を持っていた」わけだ・笑。
オレたちにとっては、
「カネがない」
この台詞は、絶対の「禁句」であって、
なによりも、
「ちょーーーカッコ悪い」って台詞だと思っていた。
学校でもいるもんな。
映画行こうぜ!
遊びに行こうぜ!
・・・・・いや・・・・カネないからダメ・・・・
これが、
メッチャめちゃ、
ちょーーーーカッコ悪い。
ちょーーーーーーダサいって思ってたのよ。
で、
女の子たちには、一切金を出させなかった。
しかし、
麻雀で稼いでいたオレたちにとっては、
映画を見に行く。
茶店で珈琲を飲む。
そんな金額など、
どーーーでもいいーーーーって「はした金」だったわけだ。
・・・・・・・となってくれば、
誘っても、
女の子たちも、安心して遊びに行ってくれる。
好きとか嫌いとか、んな男女の感情みたいなの関係なく、気楽に付き合ってくれた。
「あの映画観に行きたいんだけど、一緒に行ってくんない???」
そう言ってつきあってもらっていた。
クラスの「仲良しグループ」で遊びに行こうぜ。
そんな関係が、
高校の垣根を超えてできあがっていたんだった。
高校3年生・冬。
けっこー楽しく、
「がっこー生活」
やってたわけだ。
「今年は、クリスマス、一緒にやるか???」
学生生活最後のクリスマス。
今日みたいに、オレの仲間と、香織の友だち。
みーーーーんな集めて一緒にやろう。
香織と盛り上がって決めた。
学校の垣根を超えたクリスマス祭りにしよう!!
香織のおかげもあって、
「女の子ともだち」
いっぱいになっていた。
・・・・ただし・・・・・
「悪の工業高校」
ここの女の子友だちは、ひっとりもいなかった。

