ある日。
「呼吸ができなくなった」
っても、
文字通りの「息ができない」ってわけじゃない。
「呼吸がおかしい」
って感じだ。
呼吸ってのは、
吸ってぇ~~~~~・・・・・吐いてぇ~~~~・・・・
こいつの繰り返しだ。
で、
「吸った息」
「吐いた息」
同じじゃないとおかしいと思うんだよな。
吸う。
吐く。
同じ空気の量ってことだ。
そうじゃないと、
身体に空気が溜まってっちゃうし・・・・・あるいは、身体から空気なくなっちゃうしな・笑。
それが、
「吐けなくなった」んだった・笑。
吸った分が出てこない・笑。
つねに、
肺が膨らんでる感じ。
なんか、
「呼吸がうまくできない」
そんな症状に襲われたんだった。
・・・・・ってなると、
今度は、
「呼吸」自体が気になってくる。
眠れない・・・・・眠れない・・・・眠れない・・・
思えば思うほど、気になって眠れなくなるのと同じ。
呼吸が気になって、
呼吸ができなくなってきた・笑。
「歩く」
こいつは、自然の動作だ。
だれも、
右出して・・・・・左出して・・・・
んなことは考えていない。
同じように、
「呼吸」ってやつも、いちいち気にしてやっちゃいない。
それが、
「おかしくなった」
で、病院に行った。
従姉の、
地域、「高度医療」の病院。
行ったら、
「自然気胸」って診断が出た。
肺に小さな穴が開いて、そこから空気が漏れる。
それで、呼吸のバランスが悪くなる。
原因は不明。
若者・・・・特に思春期男子に多い病気。
ってなやつだった。
で、
薬を処方してもらった。
「煙草はひかえるように」
若い、
兄貴分ってな医師から言われた。・・・・・・隣で従姉・・・・高子が聞いてて、クスクス笑ってた。
医者の言いつけ守って、
タバコは止めたね。
・・・・・この頃、
すでに、1日、1箱吸っていた・・・・・20本ってことだな。
そいつをピタリと止めた。
麻雀は止めなかったけどな。
・・・・・なんたって、「雀荘カズ」
収入源だからな。
バイトだからな。
そいつは止められない。
けど、
「禁煙」はした。
何か月かなぁ・・・・・
3ヵ月くらい病院通ったかなぁ・・・
そのうち、
タバコ吸うようになってた。
・・・・・ってことは、
「自然気胸」完治ってことだ。
煙草が吸える・・・・・今日も健康だ・・・・・そんなバロメーターだからな・笑。
目の前。
オジサン。
隣の「兄ちゃん社員」にペラ紙を渡す。
「・・・・・なるほど・・・・・今は、もう治ったってことですか?」
オジサンが言う。
ペラ紙は、
病院の、
「診断書」だった。
オレの、
一連の通院履歴・・・・・・そして、
「今は、全てが完治している」
そう書かれた診断書だった。
はい。もう、完全に治っています。
オレが、
ニコニコした、
精一杯の「優等生顔」で答えた。
「だったらねぇ・・・・問題ないですね・・・・よね?」
お兄ちゃん社員が、診断書から目を放して、オジサン上司に目配せして言った。
・・・・・こうして、
オレは、
就職試験。
難関の面接を突破した。
「診断書」
こいつを思いついたのは、オレ自身の考えだ。
別に、
誰かに言われたわけじゃない。
もはや、仲良くなっていた病院の主治医に頼みこんで書いてもらった。
今度、就職試験なんです。
小児喘息。
自然気胸。
病気は完治していると診断書をお願いします。
・・・・・もちろん、「通院日数」とかは書かないでもらった・笑。
実際に病院行った日数なんて、
オレがサボったうちの2割にも満たない日数だからな・・・・・通院日数書かれるとヤバい・笑。
オレは高校生だ。
ただし、
「中身はオッサン」だと思っている。
オギャー!!
生まれた時・・・・じゃないな・・・・
あの、
よんどころなく死んじゃった・・・・・あるいは殺された、
オッサンが、
赤ん坊の身体に転生してきたんだと思っている。
それで、
こんな、
「悪知恵」が思いつくんだと思う。
・・・・・考えてみれば、
あの時だって・・・・
あの、
クッソ教師に、
「お前の目つきが気にくわない」
そういってブン殴られた時も、
そんなことを思いつくんだからな・笑。
どう考えたって、
人生1回目、
そんな高校生のできる芸当じゃない・笑。
・・・・まぁ、
いずれにしろ、
こうして、
オレは、
「高校・完全週休二日制」
「無断欠席」
「遅刻」
「早退」
オンパレードの就職活動。
そこを見事にクリアーして、
「上場ゼネコン」就職。
手にしたんだった。
これで、
この、
くっそ田舎からの脱出。
片道切符を手にしたわけだ。
・・・・・いや、
・・・・このあと、
そうは、簡単には問屋が卸さないんだけどね・笑。

