みどりと誠は、正しく、ヒモとストリッパー


みどりは、妊婦だけど、ストリップで誠を食わせていこうという強い意志を持ってるので、支配人にねじ込む、ねじ込む。


脱がせてください!

私、脱いでないと落ち着かないんです!

なんでもします!


見た目が親しみ深くてかわいいので、切羽詰まった感がハンパない。目が座ってるし。


誠を働かせればと言われるけど、できないんだよね。誠、なんにもできなくて。一生懸命なんだけど。


世が世なら若様らしい。だから、田舎に帰ろうと言われるんだけど、みどりは、そんな格式ばった家で、自分が受け入れられるか怖いのだった。


でも、誠に、オレが守るからと言われて、まっとうな暮らしへと旅立つ。


結局、ダメで、元の暮らしに戻ったところで物語は終わるのだけど。


世の中甘くなくて、馴染んだ世界へ舞い戻る。


切ないような、納得なような。


掃き溜めの中で、力強く、まっすぐ愛し合って、2人で生きる。


シゲさん、しょっちゅう、誠のこと、イジメてるらしい。こんな掃き溜めで、幸せそうに、まっすぐ愛してると言えるのが羨ましいし、自分にはできないことだからかなあと思った。


2人とも、なんのてらいもなく、ひしと抱き合い、愛してるを全世界に叫ぶ。


シゲさんと明美が持ち得ないものを大切に生きる2人。


でね、イジメる時に、共産党と言って嘲るのね。支配人のことは、カマ狩りだ!とか。


差別用語満載。


普通でないものに対する差別だらけの世の中、それも風刺してるのかなあ。


小林多喜二の舞台を思い出した。