2004年、最高のアートイベントに
彫刻家村上勝美氏が選ばれた。
2000年に始まったこの個展の計画、構想4年、ディレクターのトムに
「Tomono,君がキューレターだよ」
とおだてられ、いったいキューレター(後になってこの言葉を使うにはあまりにもおこがましいことを知る)とはどんな仕事をするかも知れずに引き受けたこの計画。

にわかキューレターTomonoが走る。
予算、日程、滞在期間、ステュディオの確保から、アーティストの生活費。
滞在アーティストとしてこの街で制作活動をするために必要な事は、以外にたくさんあるものだ。

とりわけ、滞在するためのビザには苦労した。
アメリカで制作活動を計画するアーティストの皆様さまに、もしかしたらお役に立てればとこの記事は、後に詳しく・・・

無邪気で、無知な質問に快く協力の手を差し伸べてくれた人。
無作法を叱ってくれた愛情深き人。
何があってもへこたれなかった強靭なスタッフたち。
たくさんのありがとう!

20年、この街でレストランを経営する夫の築き上げてきた信用が、全てをスムーズに運ぶ基盤となった。
土地に根付いたこつこつとした地味な仕事が評価されることの幸せを感じた。

「わたし」の中でひっそり息をする形にならないあれこれが、少しずつ見えてきた。
そんな2004年だったかな・・・

何はともあれ受賞おめでとう。KAMI!
(MURAKAMIの後ろのKAMIをとってつけられた、村上勝美の愛称。)

【記事】
アート&エンターテイメントの情報誌「UP&COMING」から
写真 上が、フィアットビル美術館の館長TOM GRUBB氏