近鉄の急行で奈良駅から京都に向かった。

京都も最近は外国人観光客であふれ、オーバーツーリズム状態になっていると報じられている。

久し振りの京都なのであまり観光客のいない近場と考えて東寺に行ってみることにした。

京都駅から東寺まで歩いた。

東寺に着くと、京都在住の友人Nに電話してみた。

彼も忙しいだろうから、とにかく京都に来ていることだけを伝えようと思った（彼が東京に出てくると私に電話をくれるが、必ずしもいつも会うわけではない）が、彼が短時間でも会いたいというので５時過ぎに近鉄京都駅の改札で待ち合わせることにした。

東寺は短時間観光したことはあったが、五重塔の中や他の建物内を見て回った覚えがなかった。

五重塔や金堂などを見た後、御影堂、観智院と回ったが、両所で中国人と思われる信徒集団に出会った。

(観智院の庭です・なぜか知らないが、京都の寺は庭が良くて奈良は仏像と思います)

日本風の参拝ではなく、全員が一斉にまとまって跪拝し、経文を唱えるというような行動をとっていて、一種異様に感じた。

観智院の愛染明王の前でそうした集団を見ていると、東寺の職員と思われるが僧形ではない高齢の男性が話しかけてきて（ここでも高齢の一人旅のせいか気軽に声をかけられた）「中国の人に愛染明王が人気があるみたいです。日本人では、愛染明王は若い女性に人気があります」などと言い、わたしも気安く素晴らしい造りの書院だとかなんだとか少しおしゃべりをした。

友人に会う時間が迫ったので、東寺を出て近鉄東寺駅まで歩き電車で京都駅に戻った。改札を出ると友人のNがすでに待っていた。

仕事（彼は小さな会社の経営者）は忙しくないのかと聴いたら、今日は葵祭なのである写真家と一緒に祭り見物に行っていたとのことだった（だから簡単に会おうと言ったのだろう）。

あまり時間もなかったので、駅ビルにある和菓子店のイートインコーナーで、菓子を食べながら抹茶を飲むというあまりジイサンらしくないことをした。

色々話していると、彼が川勝静岡県知事のことについて、「あいつのせいでリニアに乗れなくなってしまった」といい、聞いてみると川勝知事とは高校の同級生であったとのこと。

川勝知事が静岡県の利益を第一とする行動をとっており、リニアの開業を遅らせたのは彼の郷土愛のなせるものだろうとなんとなく思っていたが、彼は元々静岡の人間ではなく、友人Nによれば大阪の人間で京都の高校に通ったとのことだった。

川勝は高校のころから少し変わったやつだったとNが言っていた。

東京の自宅に着くのが遅くならないように１時間ほどで彼と別れ新幹線に乗った。

以上が５年ぶりのわずか１泊２日の奈良再訪でした。

奈良再訪 6 京都へ 東寺 川勝静岡県知事

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