新宿のバーにて ナワリヌイ氏 献杯 | 楽典詩人

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昨夜、新宿のいつものバーに独りで飲みに行った。

8時少し過ぎに着くと、顔見知りの常連2人、西洋人の男女2人、見知らぬおじさんの2人連れの6人の先客がいた。

 

このバーは、音楽をそれなりの音量で流しているが、それとは関係のない音を消した映像を、モニターで流している。流れる映像は、マスターが好きなフランスの自転車レースだったり、スキー大会だったり、スポーツの大きなゲームだったりするが、CNNのニュース映像だけが流れていることが多い。

 

2週間前の夜に行ったときは、ナワリヌイ氏が死んだというCNNのニュース映像が繰り返し流れていたが、昨夜は彼のが運ばれる映像が何度も流れていた。

 

知り合いの常連客ととりとめのない話をしていると彼が、私が店に来る前に外人の女性がそのナワリヌイ氏を弔うのでそこにいる全員にウォッカを一杯ふるまい、全員でナワリヌイ氏に献杯したとのことだった。

 

ロシアにも死者を弔うための献杯という風習があるのだろうか。

 

彼女がその映像を見て自分はロシア人だと言ったが、マスターはロシア人にとってナワリヌイがどう捉えられているか判断できないので何と話していいか困っていたら、彼女から全員に酒を振るまいたいと言われて驚いたと言っていた。

 

私は遅れて来てその振るまい酒にありつけなかったが、彼らが帰り際にマスターに自分たちの写真を撮ってくれと頼み、私にもその中に入れと言い3人での写真が一枚撮られた。

スマホではなく、ポラロイドでの写真だった。

 

冒険小説好きの私としては、彼ら二人がロシア政府に狙われる反体制派で、この写真を入手したロシアの情報機関が、反体制派のお尋ね者と一緒に写っている私のことをどういう人物なのかといぶかる、というような場面を思い浮かべてみた。