学生の自己分析をお手伝いする際に、よくする質問を紹介する。先日、ある学生にセッションした時の模様を描きに記したので、参考にしてほしい。
Q1 無人島に5つ持って行けるものがあるとしたら、何を持っていきますか?そこには、最低限のライフラインが
あり、最低限の衣食住があります。欲しいものを順番に5つ挙げてください。人間でも構いません。
彼の答えは下記の通り。
1.友人
2.友人
3.友人
4.友人
5.サバイバルの術を知っている軍人
Q2 憧れの人物は?
1.小説家や家電などを開発し、物事を創造するひと
Q3 1億あったら何に使いますか?
1.1/3は投資
2.1/3は会社を作るのに使用
3.1/3は、上記二つで失敗した時にリカバリーできるために使う。
みなさんはこの答えから、彼の価値観やタイプをどのようなものだと想像するだろうか。
まず、無人島に持参するモノの中に、物質的なものは一切なく、人間のみを挙げていることから、「人とのつながり」や「絆」を大切にすることがわかる。
憧れの人物では、「創造力」のある人を挙げている。また、ここでは記さなかったが、彼のセッションで一番出てきたキーワードが「挑戦」であった。
その一方で、サバイバルの軍人、投資で失敗した時のための予備費をとっておくことなど、「堅実」なところもある。「挑戦」「創造」とは、対極をなす価値観ワードだ。相対的に見れば、「挑戦」「創造」的要素が7割で、「堅実」的な要素が3割あると思われた。
ちなみに、彼の希望職種は広告業。「創造」という面では合致する。ただ、「堅実」というものがあるだけに、突き抜けた「発想」はできにくいかもしれない。「退路を断つ」というところまでの火事場の馬鹿力を発揮する人物であるとも考えにくい。
では、彼は広告業界に向いていないのか。いや、そうではない。「挑戦」や「創造」はするが、リスクヘッジも忘れないことをアピールすればよいのだ。じつは、サラリーマンとしては、こういうタイプの人間が一番求められるといえなくもない。しかも、彼は「絆」を大切にするだけに、大きな組織が向いていると考えられる。その場合、リスクヘッジできる個性は、有利に働くだろう。
だから、自分の過去の経験などを思い起こし、「挑戦」や「創造」的な活動をするも、「リスクヘッジ」も忘れなかったということを思い出し、自己PRの物語にすればいいと思う。
また、彼は今、原付バイクで日本一周を目指している。そのイベント自体は「挑戦」であり、限られた環境で「創造」的な活動が日々求められる。こういうイベントでも、最悪の事態に備え、どんなことを準備していったかなど、「リスクヘッジ」の部分を意識すると、自分の個性を象徴する物語を作ることができる。
こういう質問に答えることで、自分の価値観がわかってくる。ただ、自分ひとりだけではわかりにくい。プロのコーチに見てもらうのが望ましいが、お金の制限のある学生なら、互いにこういうものを答えあい、自分との共通点、または相違点などを確認し、自分はどんな価値観にのっとって行動しているのかを知るといいだろう。
そうすると、面接で落とされても、心が折れずに最後までゴールすることができるはずだ。是非、試してほしい。
つづく