短篇で読むシチリア


短篇で読むシチリア
 

「短篇で読むシチリア」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/240頁
定価 2,940円(本体2,800円)
ISBN 978-4-622-08085-5 C1397
2011年1月7日発行

世界遺産を五つも有する地中海最大の島シチリア。ギリシア、カルタゴ、ローマ、スペイン……積み重なる支配の歴史は独特の文化をかたちづくった。火山エトナとマフィアの島としても知られる。
同 時にシチリアは数多の作家を生んでいる。本書は19世紀から20世紀にかけてのシチリア作家の短篇集。デ・ロベルトに始まり、ヴェルガ、ピランデッロ、ブ ランカーティ、ヴィットリーニ、ランペドゥーザ、そしてシャーシャまで7人の14篇はほとんど初めて紹介されるものばかりである。
ファシズムと戦争を挟んで、灼熱のなか、オリーブと葡萄酒、矜持と情熱、論理と諧謔にあふれたユニークな短篇を読むことは、この神秘の島への旅にも匹敵する文学の旅となるだろう。


「短篇で読むシチリア」の著訳者:

武谷なおみ
たけや・なおみ
神戸に生まれる。津田塾大学卒業。京都大学大学院博士課程修了。イタリア政府給費留学生としてローマ大学に留学。現在、大阪芸術大学文芸学科教 授、イタリア文学専攻。著書『カルメンの白いスカーフ 歌姫シミオナートとの40年』(白水社)『イタリア覗きめがね スカラ座の涙、シチリアの 声』(NHKブックス)『La casa appoggiata al pino』(Sciardelli Milano) 訳書 エウジェニア・リコッティ『古代ローマの饗宴』(平凡社、第五回ピーコ・デッラ・ミランドラ翻訳賞受賞) レオナルド・シャーシャ 『ちいさなマフィアの話』(白水社) エリオ・ヴィットリーニ『人間と人間にあらざるものと』(共訳、松籟社)ほか。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

目次


ロザリオ   デ・ロベルト
金の鍵   ヴェルガ
ルーパ   ヴェルガ
真実   ピランデッロ
ホテルで誰かが死んだので……   ピランデッロ
免許証   ピランデッロ
二度とも笑わなかった男の話   ブランカーティ
幸せな家   ブランカーティ
生への疑問   ヴィットリーニ
奴隷のような人間   ヴィットリーニ
幼年時代の場所   ランペドゥーザ
撤去   シャーシャ
言語学   シャーシャ
室内ゲーム   シャーシャ

編訳者あとがき

http://www.msz.co.jp/book/detail/08085.html