本日(7月22日)見た映画は、『眺めのいい部屋』です。原作は、E. M. フォースターで、映画監督はジェイムズ・アイヴォリーです。
眺めのいい部屋 完全版 スペシャル・エディション
眺めのいい部屋 (映画)
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眺めのいい部屋 A Room with a View |
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監督 | ジェイムズ・アイヴォリー |
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製作 | イスマイル・マーチャント |
脚本 | ルース・プラヴァー・ジャブヴァーラ |
出演者 | マギー・スミス
デナム・エリオット ジュディ・デンチ ヘレナ・ボナム=カーター ジュリアン・サンズ ダニエル・デイ=ルイス |
音楽 | リチャード・ロビンズ |
撮影 | トニー・ピアース=ロバーツ |
編集 | ハンフリー・ディクソン |
配給 | シネマテン (初公開、113分カット修正版) オンリー・ハーツ (通常ノーカット版) クレスト・インターナショナル (再公開) |
公開 | 1986年
4月11日
1987年 7月25日 |
上映時間 | 117分 |
製作国 | イギリス |
言語 | 英語 |
制作費 | $3,000,000 |
前作 | ボストニアン |
次作 | モーリス |
allcinema | |
IMDb | |
眺めのいい部屋(A Room with a View)はE・M・フォースター 原作の同名小説 をジェームズ・アイヴォリー 監督が映画化した作品。1986年3月に全米公開(87年日本公開)。
翌年のアカデミー賞 に8部門で候補となり、脚色賞 (ルース・プラワー・ジャブヴァーラ )、衣装賞 、美術賞 の3部門を受賞した。英国アカデミー賞BAFTA は作品賞、主演女優(マギー・スミス)、助演女優(ジュディ・デンチ)、美術の4部門を獲得。
オープニングにはプッチーニ のオペラ「ジャンニ・スキッキ 」の有名なアリア「私のお父さん 」が使われている(キリ・テ・カナワの「プッチーニ・ヴェルディ・アリア集」CBS盤より)。
なお、夜会のピアノ演奏を聴く客として本作のオーディションに落ちたジェームズ・ウィルビー がカメオ出演 しているが、続く『モーリス 』には当初予定されていたサンズが降りたことにより主演することになった。
[編集 ] キャスト
- マギー・スミス
- デナム・エリオット
- ジュディ・デンチ
- サイモン・カロウ
- ヘレナ・ボナム=カーター
- ジュリアン・サンズ
- ダニエル・デイ=ルイス
- フェイビア・ドレイク
- パトリック・ゴドフリー
- ルパート・グレイヴス
- ジョーン・ヘンリー
- ローズマリー・リーチ
[編集 ] ストーリー
注意 :以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
[編集 ] 参考
眺めのいい部屋
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眺めのいい部屋(A Room with a View)は、1908年 に出版されたE・M・フォースター 原作の小説である。
[編集 ] あらすじ
注意 :以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
イタリア のフィレンツェ に付添い人のシャーロット・バートレットと共に訪れた英国中産階級の令嬢ルーシー・ハニーチャーチだが、ペンションは予約時の約束と違い中庭に面した部屋だった。食事の席でその不満を話していると、同じテーブルで食事していたエマソン親子が自分たちの部屋はアルノ河 が見渡せる眺めのいい部屋だから交換しましょうと申し出る。しかし、シャーロットは彼等が見知らぬ男性でしかも身分の違う労働者階級であることから丁重に断る。退出すると同じ教区の神父がおり、彼からそれを受け入れるよう促され、受け入れる。翌日、一行は馬車で郊外にピクニックに行くが、ルーシーは皆からはぐれた時、エマソンの息子ジョージから熱烈なキスを奪われる。それを知った後見人のシャーロットは旅行を中断し、急遽帰国する。
その後、ルーシーは上流階級の青年セシル・ヴァイスと婚約する。しかし、森の散歩で初めて交わしたキスがあまりに味気なく、ルーシーは幻滅する。セシルはロンドン のナショナル・ギャラリー でイタリア絵画を見ている時に知り合ったエマソン親子に、近所のコテージが空家だと教えてしまうが、そこはイタリア旅行でルーシーが知り合った老いたアラン姉妹に紹介していた場所だった。エマソン親子が先に契約してしまい、それを知ったルーシーの弟フレディは神父を連れて挨拶に行き、直感で気の合ったフレディは森の中の秘密の池で水遊びをしようと申し出、三人はそこで全裸で遊び始める。ルーシーは母とセシルの三人で森を散策中に彼等に遭遇してしまい、ルーシーは全裸のジョージに再会する。その後正式にジョージを家に招き、テニス などに興じるが、それを余所にセシルは読書。読んでいた本はイタリアであった俗物の流行作家ラヴィッシュが自分たちのイタリア旅行をベースにしたものだった。シャーロット以外知らないはずのことが、本になっている事に激怒したルーシーはシャーロットを問詰めると、ラヴィッシュに話したことを認める。怒りが収まらないルーシーはジョージとは金輪際合わないことを伝え、更にはセシルとの婚約も破棄。スキャンダルを避けるため、アラン姉妹が旅するコンスタンティノープルに合流することにするが、挨拶回りの途中でエマソン親子の引っ越しを知り、エマソン氏と話をして混乱した感情を正してもらい…
[編集 ] 映画化
1985年に映画化され、1986年3月に全米公開された(1987年日本公開)。
詳細は眺めのいい部屋 (映画) を参照。
E・M・フォースター
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エドワード・モーガン・フォースター(Edward Morgan Forster, 1879年 1月1日 - 1970年 6月7日 )は、イギリス の小説家 。作品に『天使も踏むを恐れるところ』、『インドへの道』、短編"The Road From Coronus"などがある。
異なる価値観 をもつ者同士が接触することで巻き起こされる出来事について描いた作品が多い。
生涯
ロンドン で建築家 の子として生まれたフォースターは、本当はヘンリーと名付けられるはずだったのが、手違いでエドワードという名を与えられた。かれは、ケント州 のトンブリッジ校で学び、その後ケンブリッジ大学キングス・カレッジ の学生だった1901年 、かれはケンブリッジ使徒会 (Cambridge Apostles )の名で知られる団体(公式名称はケンブリッジ懇親会)に参加するようになった。そのメンバーの多くは、続いてブルームズベリー・グループ (Bloomsbury Group )として知られることになる文学者 団体の構成員となった。フォースターもまた、ジーグフリード・サスーン (Siegfried Sassoon)、J・R・アッカーリー (J. R. Ackerley)、フォレスト・レイド (Forrest Reid)と共にブルームズベリー・グループに参加した。
大学卒業後、フォースターは古典文学者のG・L・ディキンソン (Goldsworthy Lowes Dickinson)と共に多くの外国を旅した。最初はイタリア やギリシア を訪れ、その時の体験をもとに『天使も踏むを恐れるところ 』や『眺めのいい部屋 』が執筆された。1914年 頃からはエジプト 、ドイツ 、インド を旅した。1916年 -1917年 の冬に中東 へ旅行したとき、かれはイスラエル のラムレー(Ramleh)で路面電車 の車掌 をつとめる17歳の若者モハメド・エル=アドル(Mohammed el-Adl)と出会う。フォースターは恋に落ち、その存在は、かれの文筆活動の重要な着想の一つとなった。モハメドは1922年 、アレキサンドリア で結核 のため亡くなる。その死の後、フォースターは青春の記憶を生かし続けようという思いに駆り立てられ、その気持ちを表すことを、一冊の本ほどの長さの手紙 というかたちで試みた。この手紙はケンブリッジ大学キングス・カレッジに保管されている。その出だしは、次のような引用 から始まる。
"Good-night, my lad, for nought's eternal; No league of ours, for sure."
「お休み、僕の坊や、無の永遠と共に。僕たちの間に繋がりはない、確かに。」
そして、このようにしてかれらの愛情を復活させることは不可能であるという自認で終わるのである。
フォースターは晩年、文壇 の最長老として多大な賛辞を浴び、1970年 にコヴェントリー で死去した。享年91。
[編集 ] 重要なテーマ
フォースターの作品の中心には世俗的なヒューマニスト としての視点があり、かれの作品はしばしば、フォースターの有名な題辞 である「社会の壁を越えて」、お互いに理解し合おうとする人物たちが特徴となっている。フォースターのヒューマニストとしての視点は、かれのノンフィクション エッセイ であるWhat I Believeで明示されている。
フォースターの最も有名な2つの作品、『インドへの道 』と『ハワーズ・エンド 』は、階級 の違いによる相容れなさについて試した作品といえる。また、一部からは文学的比重が少ないと見なされている『眺めのいい部屋 』も、かれの作品の中で最も広く読まれ受け入れられている作品であり、初版 から一世紀近く経ってもなお知名度が高いという点で注目に値する作品である。生前に刊行されなかった『モーリス 』は、同性愛 の関係の一部としての階級差からの和解について考えられた作品である。
性別 もまたフォースターの重要なテーマであり、かれの作品は異性愛 から同性愛 への進化と性格づけられるとして論議を呼んでいる。『モーリス 』の序文には、フォースター自身が同性愛を抱いてもがき苦しんでいる様子が示されており、また同性愛をテーマとしたいくつかの短編においても類似した内容が見受けられるのである。