ヤカンって水が沸騰するとピーって鳴るじゃない?

倉田のうちのヤカンも、そういう風にファンキーでポップな雄叫びをあげちゃうんだけどさ。


こないだフィリピンからの刺客、ルビーちゃんが家に来た時も鳴ったの。

でさ、倉田も酔ってたんだよね。ピーってなってくれるから放送禁止用語をいっぱい言っちゃって良いんだと思ったんだ。


だから放送禁止用語でルビーちゃんを口説いてみたの。そしたらヤカンより倉田の方が声がデカイでやんの!!

あっはっはっはっはっは!笑っちゃうよね!!全部聞こえちゃってたってオチ!


フラれちゃった!あーっはっはっはっは!はは…はぁ…。肺が苦しい。




なーんてね!ウソ!

じゃあ、感想言いまーす!



今回の映画は『エンド・オブ・デイズ』。

この作品、有名なのかね?結構話題になった映画なんでしょうか。

アーノルド・シュワルツェネッガーが出てるんですけども。

でもなー。それすらも知らなかったってことはそんなでもないのかな・・・。


まあでもね。凄いですよ。

かなり純度の高いハリウッド映画です。

というか、アメリカ人の感性にピッタリ。もうホントに寸分の狂いもなくピッタリだわ。

「アメリカ人ってどんな映画が好きなの?」って訊かれたら、真っ先にこの映画紹介します。


もうなんでしょう。オカルト!そしてアクション!筋肉!っていうね。

個々の要素で既にアメリカ人の大半の心を鷲掴みにできるものが、3つ同時に出るんですもん。

圧が凄い。圧が凄い。


まずオカルトをダシにして、ここまではしゃげないですよ日本人は。

昔『八ツ墓村』の犯人をあえて本当の亡霊にした手法で作品に仕上げてましたけど、結局普通に金田一耕介が犯人を暴く方には勝てませんからね。

日本人の感覚としてはそうですよ。でもアメリカ人は違う。

オカルトがオカルトじゃない世界観を創り上げて、亡霊や悪魔を相手に本気で銃撃戦したり、警察を総動員して捜索ができるんですねー。


とりあえず映画のベースは1999年の人類滅亡説なんですけども。

1999年から2000年に変わる数分前に悪魔がよみがえり人類を滅ぼすと。

で、その人類を滅ぼすには大昔に悪魔が選んだとされる女性を悪魔自身が見つけて、結ばれる事が必要。


で、この1999年になんで悪魔が蘇るのかっていうくだり!

神父のおっさんが主人公に切々と語るんですけどね、もう「早く悪魔を!早く悪魔を!!」っていう監督の猪突猛進っぷりが激しい。辻褄とか一切関係ないからね。


聖書のヨハネ黙示録からの出典で、そのヨハネが見る夢に獣の数字っていうのが出てくるんですって。

それが「666」なんですね。あのオーメンで有名な、あれですわ。

その666をまず逆さにすると。もうその時点でちょっと無理やりじゃないですか。666年じゃねえのかいって話で。

で、逆さにして999ね。で、こっからがビックリなんですけど、「その999に1を付けると・・・」って。

いやいやいやいや!勝手か!勝手に1付けんな!それ良しとしたらなんでもありだぞ?!

なんならその一言で主人公納得してますからね。いやいや指摘しろと。


でも現実にある予言なんてそんなもんでね。特に人類滅亡説に関する予言は。

だいたいそうやって力技で古文書を歪曲して、「ハイ滅亡です」ってお送りしてるわけですから。


日本人って、どちらかというとそういうのに対しては冷めた目で見るじゃないですか。

まず疑うというか。インパクトの度合いが桁外れですからね、滅亡って。リアリティがないからまず根拠や理由を求める。そこから、「この情報は限りなく誤報に近い」と踏んだ時点で、やっと楽しみ始める。


逆にアメリカ人はまず受け入れるんでしょうね。受け入れて楽しんでから、味が無くなってから疑い始めるって感じなんでしょうか。


もう特技なんでしょうね。日本人の多くが箸を上手に扱えるのと一緒で、アメリカ人の多くがオカルトを上手に扱える。オカルトの国の人だから。


その特技、僕個人的には羨ましい。

これって別にどっちの国民性が正解とかないですからね。もともとオカルトなんて輪郭のハッキリしないものなんだから。どう捉えてもいいわけですよ。


おそらく羨ましがるという事は、僕にそういうアメリカ人的感性は無いんでしょうな。


で、結局映画自体の評価はというと、物凄く低いです。えへ。

そういうアメリカ人の感性にガンガン合わせていってますからね。もうホントに腰の低い映画ですよ。

この映画において撮る側も観る側もアメリカ人とした場合、観る側の感性には憧れますけど、撮る側の感性に対しては全然ピンと来てません。


ということでね、星は1つです。


エンド・オブ・デイズ : ★☆☆☆☆


どうも、スヌーピーです。
ワンワンワン!という事でね。

昨日「モテキ」を観てきたんですけども。

凄いですねこの映画。
原作は一切読んでないですけど、ホントにこんな内容なんでしょうか。

ストーリーの面白さとか、演出の斬新さとか色々評価する部分はあるんでしょうけど、個人的にはそこは特筆したいとは感じませんでした。当然そこも面白いんですけどね。

自分的に一番面白いと感じたのは、素材のチョイスでした。
主人公の趣味嗜好として出てくる有形無形問わず様々なモノのチョイスが、いちいち面白い。

もうなんていうんでしょう。
物語中のセリフで「サブカルクソ野郎」っていう言葉が出てくるんですけど、まさにそのサブカルクソ野郎垂涎のワードが満載。

「ヴィレッジヴァンガード」とか「神聖かまってちゃん」とか、「バナナマン」とか、「ゴッドタン」とか、「進撃の巨人」とか、「TENGA」とか、「一人カラオケ」とか、「ももいろクローバーZ」とか・・・もう鼻につくくらいのサブカル。

「JUDY AND MARYは通ってこなかったけど、最近のYUKIは好きだよ」とか「B'zはあんまり好きじゃないんだけど」とかもう・・・。ホントにサブカルクソ野郎が言いそうなセリフでしょ。

「毎月読んでる雑誌はクイックジャパン。あとロッキンオンジャパンかなー。休日は大抵フェスとか音楽系のイベント行ってまーす」みたいな奴は、この映画が世界で一番面白いと思う。

冒頭はちょっと嫌いかなこの映画と思って観てたんですけど、だんだん意図が判ってきて面白くなりました。
これ多分監督ワザとやってるんじゃないでしょうか。あえてこういうワードを集合させて構成する事で、遠回しに批判するというか。
この手法、好きだわー。

音楽のチョイスもサブカル臭ぷんぷんでしたからね。
映画を観る前の段階で確実にPafumeとくるりを使ってくると思ったら案の定。あ、別にどっちも好きですよ!アーティスト自体を批判したいわけじゃないです。

エンディングが「今夜はブギー・バック」だった時にはちょっと嬉しかったもん。純度100%のサブカル音楽が来た!みたいなさ。
この歌、サブカル系に敏感に反応するクリエイティブ業の人間とカラオケ行くと、必ず歌う奴いますからね。
「昔の歌だけど、皆が盛り上がれる曲」として何故か定着してます。
要するにブルーハーツの「リンダ・リンダ」みたいな。
必ず歌うという意味ではくるりも。
ただ普通の人たちとカラオケ行ってもまず出ない選曲。たまに歌う人もいますけど、一切盛り上がんないですからね。結果他の奴が歌う嵐か湘南乃風で一掃されます。

こういう特殊な人種を普遍的な存在として集合させると、そこに出てくる言葉やモノが生み出す「鼻につく」という感情が見事に爽快さに反転しますね。逆に清々しいとはまさにこの事でした。
客をそういう気持ちにさせる為の細工というかこだわりが本当に細部まで行き届いてて、丁寧だなと思います。

特に丁寧だなと思ったのは、そこまでサブカルのディープな部分には触れてない。メインカルチャーとサブカルチャーの境界線をちゃんと知ってて、そのラインぎりぎりでサブカルの方に転がるモノをチョイスしてる。だから「スタバ」とか「サブウェイ」みたいなちょっとメインカルチャーに転がるモノも上手く散らしてるんですよね。

ちょっとおかしい設定といえば、主人公が年収230万しかないとかのたまわってる割には、結構良い所で酒飲んでんすよね。一回行けば5,6000円は軽く超えるだろっていう雰囲気の場所で飲んでるシーンが結構描かれてる。一人暮らしだったら結構大変だろってね。家賃がすげえ安いのかな。


まあでもね、良い映画ですよ。

珍しいですよね。漫画が原作で、テレビドラマの映画化っていう叩かれやすいコンディションの中で。


星は4つ!!


モテキ : ★★★★☆

今回は『BECK』。

久々に劇場で観た映画って事で、その時に感想を書きたかったんだけど、完全にサボってましたね。

もうすぐDVDになるらしいから、突然思い出したように書いてますよ。


さっそくなんですけど、堤幸彦が監督っていう時点で、僕自身あんまり期待してなかったですねこの映画。

この人に対して、僕全くネームバリューを感じないんで。


演出家としての手腕は凄いと思います。それはドラマ『池袋ウエストゲートパーク』をみて感じてましたから。

でも監督をやると一切ダメですね。この人が監督する作品って、ちょいちょい小ボケを挟んでくるでしょ。小ボケっていっていいのか解りませんけど、緊張感の中にちょっとした緩和で差し込むユーモアみたいな。

言ってみればインテリ感漂う、オシャレで上品な笑いね。

それが面白ければいいんですけど、なんかね・・・薄っぺらいというか。やるならちゃんとやってくれよって感じなんですよね。まあ簡単にいうとつまんないボケの連鎖なんですよ。


そういう小ボケの集合体みたいな短編映画を一回観ちゃってるから、この人が監督っていうと、そのイメージしか出てこない。それがあの人の作風と言ってしまえばそれまでなんですけどね。


そういう監督への印象をそのままに、今回の『BECK』を観たわけですが。

結果的にそのイメージは覆りました。

でもねー、本当にそれだけでしたね。単純に今までのマイナスイメージが払拭されただけ。

決して監督として才能があるというプラスのイメージは芽生えませんでした。


本筋はいる前にちょっと話戻しますけど、ストーリーに挟み込む小ボケって、結局保険なんですよね。

物語上必要のない遊び(この場合は小ボケね)を入れる事によって確かに作品はユーモラスになりますよ。

でもそれを無くして、遊びなく普通にストーリー展開したらどうなの?って話なんです。


同じくストーリーに無意味な小ボケをはさんでくるタイプの作家に宮藤官九郎がいますけど、あの人はそういうの抜きにしても単純にストーリーや人物描写で充分客を引き込める才能があると思うんです。


でもそれが堤幸彦には感じられない。

おそらくこの人が小ボケ部分を排除して何かドラマなり映画なり映像作品を作ったら、退屈なものばっかりですよ。

『トリック』も過去に誰かやってきたような、ありふれた推理ドラマになりさがります。


保険を掛けないと面白くならない作品は、芯の部分で絶対に面白くないんです。

でもそういう作品をこの人は未だに作り続けてる。保険に頼り続けてる。


『BECK』もそう。

「原作漫画」という保険があるから、面白い作品に仕上がってますよ。

演出という才能はある人ですから、やっぱりフォーマットがあればそれを面白くすることに関しては凄いです。

充分映像として世に出せて、大衆の支持を得る作品に仕上げてきますよ。


でも結局原作という保険があるからこその面白さなんですよね。


そこばかりにこだわるなと言われるかもしれませんが、毎回その保険に頼ってる監督なので、その事実からは逃れられない。性格の悪い感想文かもしれないですけど、そこはしっかりと触れとかないとね。


何度もいいますが、『BECK』という映画は面白かったです。確かに。

終盤のライブシーンなんか凄く臨場感があって、久々に劇場で観るべき映画だと思うくらい感動しました。

でもそれはストーリーの展開上、ラストに持ってくるのはそのライブシーンしかあり得ないわけで、堤幸彦の才能ではない。

映画を作る人なら誰しもがそういう構成にするし、対立する人気バンドのファンをかっさらって、更に盛り上げるという流れも、主役側が名もなきバンドという設定ならオチとして十分あり得る展開です。


バンドの映画という基盤がありますから、やはり一番のピークはライブなんですよ。

でもそのライブのシーンが監督の才能ではなく、流れからのお約束みたいな展開で盛り上げてるワケですからね。

やっぱり監督としての手腕は評価できないですよね。


更に今回は監督という広い仕事を任されたばっかりに、逆に才能のある演出面がおざなりになっている部分が何個かありました。

原作ありきの映画なので、その原作の世界観を作中で説明しないといけない。

その説明の仕方がね、如何にも文章読んでますよというセリフで行われてるんです。

これねー、もうちょっと工夫できたと思うんですよね。

セリフに頼るなとは言いませんが、もうちょっと自然さがほしかった。本当にマンガに書いてある文章をそのまま読んだような感じでしたからね。


あと主人公のコユキが歌うシーン。

ボーカルとしての才能がずば抜けているという設定なんで、やっぱり役者本人に歌わせるのは無理があるわけですよ。なので実際に歌ってる映像にBGMをかぶせることで声を消して、周りの観客の反応で歌の巧さを演出するというやり方なんですけど、BGM自体に違和感がありましたね。

演奏はガンガンのロックなのに、歌にかぶせるBGMは柔らかいオーケストラ的な音楽っていうね。

これじゃ「演奏」と「歌声」に落差が生じて、逆にロックにあってない声質って事になりますよ。

てことは結果才能がないって事にもなりかねませんからね。あのBGMのチョイスは間違いでしょう。


監督をする事で、本職の演出面に悪影響を及ぼすってどうなんでしょうな。


堤幸彦監督にはとりあえず一回、原作もなく、ストーリーに関係ない小ボケもない、純粋にストーリーや構成に魅力がある作品を一個作ってほしいですよ。


それが面白かったらもうあとは小ボケを面白くするだけ!

芸人以外のクリエイティブ職に就いてる人間特有の、インテリ感たっぷりオシャレ笑いを脱ぎ棄てて、本当に面白い小ボケを連発できるようになったら僕はもう堤幸彦監督大好き!


毎回映画観ちゃう!

DVDも買っちゃう!


というわけでね。

ライブシーンは確かに迫力があって感動したので、星は3つですね。


以上!


BECK : ★★★☆☆