2.エネルギーシステムの視点http://ocw.u-tokyo.ac.jp/movie?id=551&r=947165669


≪メモ≫



◆エネルギーに関する全体的理解をエネルギー学という。エネルギーシステム工学という場合、数学的要素が入る



・経済システム外の関係(外部性)

人間⇒環境⇒自然⇒資源⇒*経済システム⇒欲求

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*経済システム・・・お金、もの、サービスの流れ、生産→供給商品→需要→消費



資本、投資、貯蓄、労働





・ISバランス=貯蓄のパラドックス



知識が意味(解釈)を与える(経験・遺伝的要素からくる)。混沌としたものに秩序を与える(予断を与える)。思い込みはある一定の角度からみている。システム工学的な考え方では真実は一つではないから色々な視点でみる事。直感はシステムの場合、当て嵌まらない。



・視点と学問

〇知識が視点を作る

〇視点が知識の構造(学)を作る

〇構造(パラダイム)変化を見抜けるか?



◆エネルギー概念の成立(1)



・力学的エネルギー概念の過程:



―梃子の原理(ギリシャ文明:アルキメデス)→仕事の原理(ダヴィンチ)

―17世紀の思索:デカルト運動量(mv)保存則

           :ライプニッツ活力(mv二乗)保存則→力の時間積分が運動量、空間積分がエネルギー(mv二乗/2)



―18世紀ワット:仕事量を「物体にくわえられた力×移動距離」と定義して計量(ダヴィンチの仕事の原理を定量化したのが偉大)



・エネルギー保存の法則の発見:

―ヤング(1807):仕事をおこなう活力を表わす概念としてエネルギーという言葉を使用

―マイヤー、ジュール、ヘルムホルツ(19世紀前半):エネルギー保存の法則を独立に発見



◆エネルギーの概念の成立(2)



・熱力学第2法則(エントロピー増大の法則)の発見



―熱運動論、熱効率の最大値(カルノー)を基に一つの熱源を全て仕事には変換できない(トムソン)、低温から高温への熱が自然に流れる事はない(クラウジウス)独立して定式化



◆熱の仕事当量(1Cal=4.2J)は正しいのか



・ジュール・・・熱を仕事に変える(熱力学第一法則)

・エクセルギー・・・熱を仕事に変えるには熱の温度を考慮(熱力学第二法則が関与)



*熱と仕事のように、質の異なるエネルギーを単純に足し合わせてはならない



・高位発熱量(HHV主に日本)と定位発熱量(LHV:主にヨーロッパ、日本のガス会社)の違いの考慮が重要



・人間(生命としての)の使うエネルギー量は、一番エネルギーを使う哺乳類の象より大きい。地上にマンモスが65億いる位のエネルギーを使っている。





◆日本の一次エネルギー供給実績



・自給率50年代80%⇒2000年代20%弱(原子力を国産とした場合)

・このうち、石油資源に47%位頼っている

・中東依存率89.5%(2004年)



◆地球温暖化



・大型台風のカトリーナや海面上昇(地球全体でみた場合)は、自然変動域内。

・目に見える現象としては、北極の氷の融解

→〇氷河や海氷の融解

 〇積雪期間が短縮

 〇永久凍土の融解

・過去100年で世界平均気温は0.74度上昇

・最近50年の気温上場傾向は過去100年のほぼ2倍



⇒既に、今後、地球温暖化による平均気温+2、3度の上昇、数十センチの海面上昇は避けられないであろう事を前提とし、環境・資源・経済的な対策などが議論されるようになっている