清水真人『首相の蹉跌』(日本経済新聞出版社)
至極の作品を生み出してきた日本経済新聞経済解説部編集委員、
清水真人氏の新著。
通常、この手の本は政党・政治家への傾倒が見受けられたり
事実と異なる記述があったりと、どこかジャーナリスティックな
部分を内包しているケースが多いのですが、清水氏の本は
常に綿密な調査に基づき、驚くほど客観的な記述がなされて
います。
これまでの3作品は、いずれもそのまま一級の政治史資料に
なりうる、とても素晴らしい作品です。
本作品は小泉政権末期から5年半の総括、その後安倍、福田、
麻生政権へとつながる政界の混乱が、綿密に記されております。
特に、小泉政治の遺産を駆使できずに凋落を続けていった
安倍政権の内情は、「総理の資質」というファクター以上に、
官邸、派閥、総理をサポートする同床異夢の議員グループ
による複雑な力の引き合いがあったことを窺い知ることが
できます。
政界においては、強い光は必ず強い陰をも導くのだという事を
改めて痛感させられました。
ここ数年の政界の動向、そして今後の政局を鑑みる材料として
のみならず、現在の政界のキーパーソンを知る上でも、とても
有益な1冊です。強く一読をお薦めします。
<目次>
プロローグ
序 章 麻生太郎 権力と改革の「脱小泉」
第1章 小泉政治の本質とは何か-官邸主導の再定義
第2章 小泉改革の遺産とは何か-「自民党をぶっ壊す」の虚実
第3章 「戦略的あいまいさ」の賭け-理念先行のマニフェスト
第4章 何でも官邸団の陥穽
第5章 継承から断絶への転回―郵政造反組復党の衝撃
第6章 「上げ潮」と「底上げのズレ」―成長重視路線の裏側
第7章 参院選 折れた「三本の矢」―変質し始めた小泉改革
第8章 病と陰謀に沈んだ宰相―権力の空白14日間)
第9章 福田康夫「背水の陣」の漂流(居抜き内閣の「話し合い路線」―旗印なき大連立工作
第10章 官邸主導の終わり?―衆参ねじれ国会の深層
第11章 小さな政府vs社会保障税―小泉改革後の対立軸
第12章 「大臣」知らぬケータイ宰相―安倍と福田の通奏低音
第13章 すれ違った「使命感」―小泉渾身のメッセージ)
<清水 真人>
1964年京都府生まれ。1986年東京大学法学部卒業、日本経済新聞社に入社。
政治部(首相官邸、自民党、公明党、外務省などを担当)、経済部(大蔵省などを担当)、
ジュネーブ支局長を経て2004年9月より経済解説部編集委員
首相の蹉跌―ポスト小泉 権力の黄昏/清水 真人

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官邸主導―小泉純一郎の革命/清水 真人

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経済財政戦記―官邸主導小泉から安倍へ/清水 真人

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週末の世界散歩
普段、あまりTVを見ない生活をしているのですが、
毎週欠かさず見ている番組が1つだけあります。
それは、NHKの「世界ふれあい街歩き」という番組。
世界中のあらゆる街を歩行者視点&速度で撮影し、
旅先で街歩きを満喫しているあの独特の感覚を
感じさせてくれる、とても素敵な番組です。
http://www.nhk.or.jp/sekaimachi/gtv/index.html
旅でしか得られない感動と興奮、そして何より、存分に
解き放たれる好奇心など、普段の多忙な生活の中では
乾きがちな大切な感情に、ある種の潤いを与えてくれます。
この番組のセンスは抜群だと思います。
番組を通じて見る街の人々の表情、話、そして街角の景色、
それらを通じて、「自分が知らない街が沢山有る」「まだ見ぬ
世界が沢山有る」と、好奇心を刺激してくれるのと同時に、
これまでは日曜日の23:00過ぎに放映されていた為、
「明日(月曜日)からまた仕事を頑張って、世界中を旅しよう!」
と、仕事に対するモチベーションの向上にも寄与してくれていました。
海外散歩が好きな人、4月からは金曜日の夜に移るらしいので、
週末のオフタイムに、「週に一度の世界散歩」という気分で、
ウィスキーでもやりながらゆっくりと映像の中を歩いてみて下さい。
麻布十番「海南鶏飯食堂」
麻布十番駅から六本木ヒルズに行く途中で見つけた
「海南鶏飯食堂」です。オーナー2人はNYで料理の修業を
積んだ後、シンガポールでチキンライスを徹底研究し、
日本で開店したとのこと。
店内に一歩足を踏み入れれば、そこはまさにシンガポールの
ホーカーセンター(屋台の集まる建物)独特の香り。
ランチタイムのチキンライスは、鶏の量で(並)と(大)があり、
その他日替わりでカレーのメニューがありました。
店内は路地裏にも関わらず常に満席で、相当な人気を伺わせます。
私はチキンライスの(並)¥950を注文し、待つこと10分。
ダークソイソース、チリソース、ジンジャーソースの三種と
共にスープがついて運ばれてきました。
味はまさに、本場シンガポール以上の美味しさ。
スプーンとフォークで食べていると、ちょっとしたシンガポール
へのトリップ感すら感じられます。
米もジャスミンライスをチキンライス用に丁寧に炊き込んであり、
お替りも自由です。
今後、散歩がてら重宝しそうな素敵なお店でした。



