鴉が嗤った
鴉わ自分が大切な物にまで
蝕んでいたことを後から後悔して
嗤った
黒い羽で冷えた身体を包み込み
一歩もそこから動かない
助けを求めて鳴いた鴉
鳴いた鴉わ飛べずに地面へ
またもや嗤った
大きな足音がした
頭に響くような大きな音
息を早くさせながら走って来た
男わうずくまってる鴉を抱き締めた
男も嗤っていた
鴉と男わ嗤った
男の温もりわ鴉の冷えた身体と
生きている証拠を温めた
鴉わ少し鳴いた
きっとこの男も鴉に
蝕まれて消えるのだろう
胸から蝕まれて消える
鴉わそのことに気づいて
また嗤った
鴉わこれからも1人
もうこれ以上誰も消えて欲しくない
鴉が嗤う
鴉が鳴く
嗤ってる、鳴いてる
かーかー
誰にもこの声わ届かないと知った鴉わ
また黒い羽を閉じ、目を逸らす
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