新興国全体で起きやすい事例
India Case: E-Commerce vs Regulation against foreign investment.

Eコマース外資規制 in India。現状。(直接小売ではない)market placeでであれば外資投資可。Amazon, Flipkart, Snapdealなどのプレーヤーがいる。しかしながら小売業者は「マーケットプレースは地元小売業者にダメージを与えている。小売規制違反だ!」とアピールしている。また、ローカル財閥がEコマースマーケットプレーススに参入する際、外資を締め出すようなロビー活動をするかもしれない。

Amazonは直近のQuarterly reportに「it faces “substantial uncertainties” regarding its Indian operation」と記載している。

今後も新興国でこのような議論が起きてくるだろう。
解決策は国・都市ごとによって異なるだろう。地元民を納得させ、Politianの地位が維持できるものだろうか。それは何か?「道路整備」なのか「教育支援」なのか「肉処理衛生技術伝達」なのか「スマホ配布」なのか「医療サポート」なのか。。。
これは『新興国マーケット進出戦略―「制度のすきま」を攻める』のソフトスキマである。

先進国市場とは異なるクリエイティブが求められる。

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http://goo.gl/77FVbq
良書『新興国マーケット進出戦略―「制度のすきま」を攻める』

新興国ビジネスに関わる先進国出身者に凄く役立つ。

先進国では容易に利用できるサービスが新興国では存在しないことが多い(例えば統計データ、効率的公共交通機関など)。これを「スキマ」と呼ぶ。スキマを埋める作業は想定以上にタフでありコストも時間もかかる。それを理解せずにビジネスをするととんでもなく痛い目に遭うことは間違いない。インドネシアも同じである。また、「スキマを埋める作業」には価値がありビジネスチャンスにもなる。私はインドネシアにおいてはこのスキマの一部を埋めることによって生計を立てている。
スキマにはハードとソフトがある。ハードは「渋滞」「洪水」「ネットインフラ」など。ソフトは「法律」「規制」「人材プール」など。

たいへん、たいへん、と言われている渋滞や洪水などのハードスキマは実はクリティカルな問題ではない。待っていれば時間が解決してくれるケースが多い。クリティカルなのはソフトスキマのほうである。法的に取得できるはずのライセンスがどれだけ待っても取得できなかったり、、、突然の外資規制変更により市場から追い出されそうになったりなど。ビジネスの継続性に関わるクリティカルな問題である(実例を書いてしまったら入国拒否をされるかもしれない。。。)。

新興国では先進国のようにスイスイと物事は進まない。スイスイ進むのであればとっくの昔に先進国入りしているはずである。新興国ではいろいろと整っていないことがあるからこそ伸びしろがあってチャンスがある。

http://goo.gl/nDjBJT
インドネシアの市場調査に注意

面白かった記事。

インドネシアでステーキハウスOutbackを展開するインド系シンガポール人オーナーのインタビュー記事を読んだ。

同社はインドネシアで積極拡大を計画しており、既存店舗でアンケートを実施してきた。

その結果、(オーナーにとって)驚きの事実がわかった。

「インドネシア人は意見を率直に言ってくれないんだ。だからアンケートを取っても意味がないときが多い。今は従業員を教育して、顧客行動を観察するようにしている」

非常にインドネシアらしい、というかジャワらしい現象である。

上記に対して、ジャカルタで長年飲食店を経営されている方は「ジャワの文化ですね~。悪い意見は失礼なので言わない」と解説していた。

インドネシアで商品評価などのアンケートを実施する際、うまい仕組みを構築しない限り、回答は「すべてがすごく良い」となってしまう。弊社でも過去に何度もこのようなことを経験した。好き嫌いを問う調査の定量調査はなかなか難しい。インタビューでモデレーターにうまく本音を引き出してもらうのがいいだろう。

ちなみに上記インタビューの「従業員を教育して、顧客行動を観察する」の実践は非常に難しいだろう。できれば大きな差別化になる。一般的にインドネシアでは飲食店で働いている人々の教育レベルは高くない。彼らに顧客行動観察などを教育することは非常に困難であろう。。。また、この従業員の所得レベルではOutbackの顧客にはなりえない。彼らは顧客の立場になって想像することができないのである。これは年収500万円のサラリーマンが年収2億円の人が求めるサービスを想像しにくいのと同じである。