任地の水道事情の話です。


私の住む任地はガボン国内に9つある州のひとつ、
オグエ・ロロ州の州都です。

クラムトゥの街の中に、


名前のついたカルティエ(=通り)が20超程度あって、


民家が立ち並び、少し離れるとビラージ(=村)となって

車(なければ徒歩)での移動となります。


ガボンの発展を感じたひとつに、

州都の任地に水道が整備されていることがあります。
川に取水場(実は職場の正面)があり、

そこから街の中の塔に水が運ばれ、

各カルティエの共同水道や各家庭に供給されるようです。

 

ちょっと遠い写真ですがこんな大きな塔。 

 


水道がついている家庭は一部のようですが、
それぞれのカルティエに共同水道があるので、
ひとびとはそこに水汲みにいったり、
その場で入浴したり(全身体を洗ったり)、
お皿を洗ったり、洗濯したりしてます。

  

また川の水も利用します。
小さな小川だと、一応場所によって洗うものを分けているのも
目にします。

体はいちばん上流で洗う、とか。




よくお世話になる農家の畑にいくときは
生活水として利用する小川を横切ります。
入浴している場合もあるので、川の手前で大声でさけんで、
「今通っていいー?」と確認してから近づきます。

 

こんな場所。


 
 

で、私の家はありがたいことに水道がついています。

(もちろんお湯はでませんが)

  

断水もよくありますが、一日のうちに一回は
水が出ることが多かったので、

水がでたとわかった瞬間に
やっていたすべての作業を放り出して
水をバケツやペットボトルに
ためる、という作業を繰り返してました。

 

が、ここ3週間以上、水が一滴もでなくなりました。



最初の数日は今回の断水は長いなと思っていましたが

どうも一滴もでません。

 

近くのホース(?)の劣化(?)によるとのことで

3週間前から修理依頼中です。

 


ただ共同水道は今のところ使えるので、私もここ最近は

そちらを利用します。

いつも汲むところはこんな感じ。

 

 

水の順番待ちをしているといろんなひとが水をとりにきます。
子供たちが何度も家を往復して5リットルずつ運んだり、
車を寄せて大量のタンクに水をためたり、
水だけでも重いのにお母さんが赤ちゃんをおんぶして汲みにきたり、
その場で入浴していったり。

 

私が水を汲んでいると、通りかかった

近所のひとや近くに住んでいる同僚に、

「お前んち水ないのかよ!はっはー」と言われたりします。

 

電気もガスもなくてもなんとか生きていけそうですが、

水がないと本当に生活できないことを実感します。

 

ちなみに共同水道は家から数分のところで、
けっして遠くはなく、

本当に水がなくて困ることはありません。

乾季でも街の中心の川が枯れることはありません。

 

自分の家が丘の上なので、


水をとったあとはかなりぜーぜー言いながら

家にたどりつく、というのを繰り返しています。

前と後ろに背負って、最大35リットル程度は運べるように

なって運ぶ回数が減りました。

 

やっぱり水は重いし、
わざわざ運ぶとなるとやはり水を節水します。

一日でどのくらい自分が水を使うのか、
どう使いまわすとちょっとでも節水になるか、
いろいろ考えるようになります。

  

任地のかたの洗濯を手伝っていると、
まだ泡がとれないまましぼって干したりしているので、
濯ぎがいまひとつ足りなくないだろうか、という印象もありましたが、
限られている水だと多少石鹸(買えます)が残っていてもよしとする
感覚もちょっとわかります。
 

アフリカのイメージで予想したよりかは
便利な生活を送れていると思いますが、
日本と比べるとやはり生活自体に時間がかかる

(スイッチひとつですまされない・・・)

ことを感じます。

 

まあ、こんなこともあるよねと思いながら水道の回復を待ちます。