『おまえは右足から、俺は左足からな』



『なんで違うんだよ?同じ足からにしようぜ』



『いやいや、おまえな、同じ足だと揃わないだろ?』



『揃わなくてもイイじゃん』



『・・・?』



そのレース、オレ達は最下位になった



『ほら、負けただろ』



『でも、良くね?』



オレもそう思う
車内では色々な人がいる

ケータイをいじる人

小説を読んでいる人

椅子にもたれかかり寝ている人

友達と大声で笑っている人

一人、ボーッと窓の外を眺めている人

みんな違うことをしている

しかし、向う方向は同じだ

降りる駅は違っても

人生に似ていると僕は思った

生まれた時、人は乗車する

誕生発死亡行きの電車に
手が冷たい

そう呟くとフォローが入る

心があったかいからね

そうか

手と心は反作用

以心伝心してないんだ

だから、愛する人を傷つけ

嫌いな人に、手を差し伸べる

だからか

手を繋いでも、

君の手が冷たいままなのは