Groove Is In The Heart

Groove Is In The Heart

先駆者は常にあざ笑われるものだ 愚者か狂人として
A.バックスレー

 数年前からTikTokを利用しているといっても投稿はせず、誰かの動画にコメントを残すだけ。
ずっと「システム通知」など見もしなかったがある時みると、「ガイドラインに違反したのであなたのコメントを削除しました」的な文面を見た。
 うーん、これはまずいのかとまあ気を付けようぐらいの危機感だったが気が付くと自分は2か月に一度の割合で削除されているのだ。
 調べていくと運営側が削除しまわっているのではなく、投稿主に削除の権限を与えられているのだという。
 職場の同僚たちにはVtuberも数人いて、ふと疑問に思ったので相談してみた。

 今から約30年ほど前は、ブログが盛んだったせいもあり自分は主に日記を書いていた。誰かと交流を持ってはいたがそれは誰もが見ている場所だけだ。
DMのような個人間でのやり取りはほぼ皆無だった。皆はそれらが大好きだった。陰口と悪口と噂ばかり信憑性のない話題に時間とエネルギーを費やす気はなかった。それでも当時は繁盛していた部類には入っていた。
ある時、悪友がその日記を2ちゃんねるに上げたのだ。彼は{この日記は素晴らしいだろう}というぐらいの軽い気持ちだったんだろうが、そこから荒らしがやってきて(当時は掲示板(BBS)も盛んだった)、それらは3か月ほど続いた。今でいえば炎上したのだ。
がしかし、なにも思わなかった。
当時はよく色んな掲示板に書き込みをしては喧嘩・議論・討論を重ねた。自分の言いたいことが伝わらなかったり、誤解を受けたりすることには気を病んだが。他者から受ける暴言や恐喝や脅迫など何も思わなかった。いくら、なにを言われても傷つくことなどなかった。ネットに自分(リアル)を持ち込まなかったからだ。
そういう意味では、たぶん、おそらくこの先も、自分(リアル)を匂わすものはネットには持ち込まないと思う。ぼくはそれほど強くない。

 相談した内容は、「削除するのは傷ついたからなのか」、「炎上することを恐れているのか」、と。
「そうではない」、「自分の家で誰かが喧嘩するかもしれない、自分の家で誰かの喧嘩など許さないから」、だと。
「物が壊れなければ俺はどうでもいいけどな(笑)」と言ったのは自分である。

まあこれからは気を付けようと思って二日後の今日、コメントを入れたがこれまた誰かに揶揄されるんだろうなとさきほど思った。ぼくはなにも他者をつつきたいわけではない、それこそ天啓が降りたのだ。