平成25年2月18日、安倍総理は総理大臣官邸で、第2回となる産業競争力会議を開催しました。

 本日の会議では、エネルギーコスト削減対策、科学技術イノベーション推進体制強化、農業輸出拡大・農業競争力強化等について議論されました。

 安倍総理は本日の議論を踏まえ、次のように述べました。

 「本日も多岐にわたる重要政策課題について熱心に御議論いただき厚く御礼申し上げます。皆様のご議論をお聞きして、次のような方針とさせていただきたいと思います。
 まず、エネルギーのコスト削減に向けて、電力システム改革をしっかり進めていきたいと思います。このため、与党とも調整し、政府としての改革方針をとりまとめたいと思います。
 次に、世界最高水準のイノベーション環境の実現に向けて、総合科学技術会議の司令塔機能を抜本的に強化したいと思います。本日の議論を踏まえて、省庁縦割り打破を図るため、権限、予算両面においてこれまでにない強力な推進力を発揮できるようにしたいと考えます。
 そして次に、農業については、本日の林農林水産大臣の提案を含めて、次の2つの観点から、従来の発想を超えた大胆な対策を講じていきたいと思います。
 第1に、農業を成長分野と位置付けて産業として伸ばしていきたいと思います。特に、農業の構造改革の加速化、農産品・食品の輸出拡大でありますが、先ほど林農林水産大臣から、極めて大きな市場になっていくという発表もありました。日本の農業は弱いのではないかという思い込みを変えていくということが重要ではないかと思います。そして、若い人たちにとって、情熱と努力とこれからどれくらい汗を流すかによって、新しい未来が切り拓かれていくか、そういう分野にしか若い人たちは入っていかないわけでありますから、その意味において魅力的な分野にしていきたいと思います。その際、農業と流通業、そしてIT、金融業など多様な業種との協力、事業提携が加速していくようにしたいと思います。
 そして、もう1点でございますが、農業は産業面だけでなく、日本の美しいふるさとと国土を守る多面的な機能を果たしています。その機能を大切にしたいと思います。
 そういう機能を守っていくためにも、農業自体が未来のあるものになっていかなければならないと考えます。
 以上申し上げた点も含め、近日中に日本経済再生本部を開催して、関係閣僚に必要な指示を行い、政府一丸となって取り組むこととしたいと思います。議員の皆さんには、日本経済再生のために、引き続き御協力いただきたいと思います。」