既設橋梁の耐震補強③~既設橋梁の性能評価に関する基本方針~ | 橋のお勉強ブログ

橋のお勉強ブログ

建設コンサルタントに勤め、橋の設計をしてます。
前職をリストラされ、今の会社でのんびり契約社員で働いてたところ、女性活躍のビッグウェーブにのみこまれ、ついに正社員へ。色々不安を抱えながらも、マイペースで頑張っていこうと考えてます。

1.全体構造系の性能の評価

既設橋の性能評価においては、橋全体としての耐震性能を考慮することが重要である。

新設橋に対して適用される許容値は安全性の判定の基本になる値であるが、


①許容値の超過の程度を考慮し、その超過が橋の部材としてどのような損傷状態となるのか

②その損傷状態が橋全体の耐震性能に対して致命的な影響を及ぼすかどうか


を判断することが重要である。


<①、②具体的に、調べる>



2.性能評価の基本事項

(1)レベル1地震動に対する評価

耐震性能評価は、レベル2地震動を対象とし、原則として、レベル1地震動に対する評価は行わなくてよい。

→レベル2地震動に対する照査を満足できれば、その超過が致命的な被災に結びつかないため


(2)橋の構造特性を考慮にいれた性能評価

新設橋梁の設計では考慮されていない場合でも、既設橋梁において、その効果が確実に見込める場合には、これを考慮してよい。


・両端に橋台を有する橋→地震時の橋げたの橋軸方向の変位は橋台との接触により拘束を受ける。

→安定して存在する橋台背面土の拘束効果を地盤バネとして評価する方法。


(3)耐震補強を行う際の慣性力の下限値等の取扱い