尻が痛く寝てる時間が多くて読みました。

矢島新著「ゆるカワ日本美術史」


土偶をカワイイと思ったことのある方!

日本人の「カワイイ文化」は、1万年も前から始まっていた!という論説に異論はないでしょう。

この本は、縄文時代から始まるゆるくてかわいい日本美術を近現代まで紐解いてゆきます。


「かわいい」は、絶対的な美とは違って主観によるところが大きいので、読んでいて「あら?これもゆるカワ?」と疑問が出てくるのは当然。

それを踏まえた上で敢えて「ゆるカワ」な日本美術のオリジナリティを考察した心意気に拍手を送りたい。


だって、表紙の虎、見たことあるでしょ!?

尾形光琳筆 「竹虎図」

の虎ですよ。「フンっ」って感じがきゃわゆいラブラブ


それから表紙右手の役者さんを描いたマンガのような絵は

耳鳥斎(にちょうさい)の戯画

「絵本水や空」口笛

という、これまた江戸時代の作品爆笑


で、明治時代は取り上げるべき作品が見当たらないという、“ゆるカワ不毛期”であることも特筆すべき考察だびっくり


再び日本のカワイイ文化に火をつけたのが大正時代の竹久夢二おねがい


そしてゆるカワ路線は現代の漫画やアニメにも受け継がれていくニヤリ

という内容です。


横山大観を選出したのは無理矢理感が否めなかったが、壮大な日本美術史から「ゆるカワ」を抽出した試みは面白かった。


備忘録として記録しました鉛筆

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