秋はさまざまながん啓発セミナーなどが行われています。


とある日、私もあるセミナーを聞きに行きました。

外出時は電動車椅子♿️ですから、松葉杖も用意し、普通席に座る準備もしていましたが

「車いす席にどうぞ」と、運営側がありがたい対応をしてくださりました。

そして,左隣り席のおばさまと,軽くお話をしました。


👩🏻‍🦳「ハンドマッサージの手サービスがあったので受けてきたわ」

🧒「いいですね!自分で毎日マッサージするのも効きますよね」

👩🏻‍🦳「そうなの。夜お風呂🛀入った時とか効果的よね」

🧒「アロマオイルマニキュアを使って香りでもリラックスしたり」

👩🏻‍🦳「そうそう。私ホルモン治療で手の強張りが酷くてね〜辛いのよ〜」

🧒「わかりますう。私も朝起きると手が強張って動かなくなっちゃうんです」

👩🏻‍🦳「あなたはまだ若いからいいわよ。前は自分で動かせていたのに、動かせなくなっちゃうんですもの」

……


「あなたはまだ若いからいいわよ。」

おばさま。察するにあなたは6065歳。

確かに50過ぎの私は比較すれば若い

でも、お言葉を返すなら、

「あなたは歩けるからいいですよ」 だよ。


「若いからいいわよ」というおばさまに、

「若いのに車いす生活になった私の苦しみがわかりますか」  なんて、言えるかっ!

苦しみは人それぞれだ。


初発だから楽だ、再発だからより辛いなんて決して思わない。

その場その立場でみんな闘っている。


私より20歳も若いがん友の子が、私がいま使っている抗がん剤を、私と同じタイミングで使い始めて今、彼女は身体に合わずに入院してしまっている。

「若いからいい」は、あまりに一般論で、がん患者には乱暴だ。


おばさまはつい、表現として「若いからいいわよ」が出たのだろう。

悪い人ではないのだ。優しさも思いやりもある。

ただ、自分の周り半径50センチしか見えてない人なのだ。

自分と家族以外の人の苦労や、他人の人生に対する想像力がないのだ。


でも、いちいちそこに腹を立ててたら社会復帰は出来ない。

世の中、自分しか見えてない人は山ほどいる。


私の社会復帰は、仕事を意味するだけではない。

今は病院やケアマネさん、ヘルパーさん、数人の友人たちなど理解ある方々だけとのお付き合いだ。

でもこれからは、理解ない人ともお付き合いしていかないともやもや

それが、社会に出て復帰するということなのだな! と。


行ったがんセミナーのお土産です。