かつて自分に問うたことがある。

最も幸せなのはどんな人?

答えは
自分の人生を自分でハンドリングできる人

ならば逆に、最も不幸なのはどんな人?
それも考えてみた。

その答えは
自分の人生を自分でハンドリングできない人
だった。

自分の人生を自分でハンドリングできない。これは、紛争地域に暮らす人々や、天災や不慮の事故に被災した人々も含まれる。当時、広い意味でそう考えた。

でも、今や自分が、自分の人生をハンドリングできない最も不幸な人になってしまった。

美術館に行ったり、旅行をしたり、友人と美味しいものを食べに行ったり。
もうそんな生活には戻れない。
これまでの暮らしは奪われた。

だって、社会復帰の見込みが立てられないのだから。
主治医も整形外科の先生も、仕事に復帰できるとは一言も言わない。
「治療をしたら社会復帰できるようになるよ」
そう言ってもらえれば、どれだけ救われることか。
けれど、その言葉はない。

編集者として、まだまだやりたいことはたくさんあったのに。。。

奪われてしまった日常。
ただ、ただ、人の世話になって生きていくだけの人生。
惨めで、可哀想な自分。

おひとりさまの人生を歩んで来た私は、望んでなんかないこの人生も、自分一人で引き受けなくてはならない。
なんてシンドイ人生を、神様は用意してくれたんだ。。。