私達の音楽同好会は自分達で作詞作曲する同好会だった。女子大の新入部員(私を含め4人)は何もできないド素人だったので、ギターの持ち方から指導される程のレベル(私は高校時代ギターマンドリン部だったのでギターはできたので、それで経験者として扱われた💦)その指導してくれる人達が他の大学の男性学生が入れ替わりでやってきていた。指導と言うより出会い目的方が大きかったはずだった。
練習をし、他大学との合同発表会などが幾度かありコンパもありで大勢で集まる機会は沢山あった。私は彼に会えるかもしれないと言う期待をしながら、ほとんど参加するようにしていたが、男子学生達は毎回顔を出す人もいたけれど滅多に会わない人もいた。彼はその後者で会えない事の方が多かった。人数的には女子の方が少ないのコンパなので私達は大切にされた。楽しい時間だけれど少し寂しさを感じていた。ふと芽生えただけの気持ちなのに、彼の事を何も知らないのに私の中で彼の存在はだんだん大きくなっていった。そんな気持ちで一年が過ぎていった。