大きいドールやカスタムに興味のない方はスルー推奨。
一気に書いたのでとにかく長いが堪忍していただきたい。
初心者がこんなヘタレカスタム法を読んで果たして役に立つのか?
ってかオビツ55ヘッドを二ついじっただけのやつが講座だ?
そうなのだ。
私が出来たんだから大概の人は出来るんでないか?
私と同じ轍を踏みさえしなければ。
いじったヘッドは二つだが、失敗の数は結構すごいぞ。
その失敗から得た「なるべく失敗しないための講座」だ。
慣れた人が見ると
「そんなん当たり前だろ」なことばっかりなんだろうなぁ。
自己流なのであくまで参考程度にとどめていただきたい。
それでは
「オビツ55ヘッド女の子カスタムへの道」
ご覧くださいまし。
前回の記事の時も1号さんのメイクを変えたばかりだった。
最初のぽや~んとした顔は好きだけど
なんか嫌というか違うというか、妙な矛盾を抱えていたので。
折角の新しいメイクだったが
イマドキのギャルっぽい顔になってしまい
気に入らなかったのだが本当なら9月中にアップしなければ
いけない記事だったので直さず撮影。
ただし上から眉頭の辺りを描き足して修正してある。
すると表情はとっても気に入ったのだが眉の色が黄色すぎた。
目の下がいきなりほっぺというのも気になる。
何度もやったがトップコートを
溶剤で剥がすのがとにかく大変だった。
だからやり直しなし一発で出来あがるのが
理想であることは言うまでもない。
追記
ヘッドをティッシュで包みMr.カラーうすめ液を染み込ませて
しばらくビニール袋に入れておいたら簡単に剥がれた。
前回からトップコートをMr.カラーから
造形村SD用UVカットに替えた。
下地にも使える。
Mr.カラーはアクリル絵の具の溶剤
「ホルベインペンチングソルベント」でもある程度溶けた。
だから噴いてから付いた汚れを落としたくてもこれは使えない。
(よくジェニー達の汚れを落とすのに使っているのだ)
造形村は溶けなかった。
ソルベントで拭くと少しテカるところを見ると
全く溶けないというわけでもないらしいので注意は必要だと思うが
ベタついたりみゅるりんっと剥げたりすることもなかった。
これでソルベントで汚れが落とせる。
テカリは激落ちくんでよく拭いたら取れたようだ。
このスプレー、どちらもMr.カラーうすめ液では溶ける。
造形村の方がやや溶けにくかった。
頻繁にメイクを変えるならMr.カラー(或いは何も噴かないとか)
変えたくないなら造形村がよいのではないか。
あまり臭いが気にならないMr.カラーと違って
造形村はシンナー臭スゴイぞ。
仕上がりはどちらも綺麗だと思う。
【気の済むまで削ろう】
「もっとここ削っておけばよかった」という箇所があると
後々気になってしょうがないものだ。
当然削りすぎないことが前提。
ザクザク削る時はサンダーというヤスリが使いやすかった。
私はデフォである中目を使ったが、
細目の方が傷ができにくいだろう。
替えの研削面は別売り。
もしかしたら最初から細目を付けたタイプも
あるのかもしれないが売り場にはなかった。
出来た傷はVカラーシンナー、
通称Vカラシを綿棒で傷を埋めるように塗る。
塗るのではなく塗り込むのです←こんな気持ちで。
それから細密ヤスリで均していく。
元の二重の線は開眼の時に消えてしまっているので
これも細密ヤスリで削る、というより掘る。
ある程度削ったら削ったところ全体にVカラシを塗って傷を埋める。
耳や鼻回り等ヤスリがけしにくい部分には付けない方が無難。
テッカテカになるのでテカリを消すつもりで
細密ヤスリとスポンジヤスリをかける。
細密ヤスリをかけると面取りになりやすいので光を当てながら確認。
蛍光灯より自然光の方がわかりやすい。
滑らかな曲面になるよう心掛ける。
※削り終えたと思ったら必ず昼間の自然光でチェック。
面取りになっていても影のでき方でわかる。
汚れ落としも兼ねてアクリル接着剤で
肌を整えまたスポンジヤスリをかける。
それを何度か繰り返した。
合間に水洗いもする。
案外汚れやすいのだ。

目の下を重点的に削った。
Vカラシを塗ってヤスリ掛けするとスピーディだが慎重に。
前回かなりエラを削ったがまた少しやった。
眉は染みてしまったらしく薄く残った。
あまり形は変えないので気にしない。
かえってガイドになったから結果オーライ。
追記
私はメイク前にスプレーを噴く。
スプレーを噴くことによりパステルが乗りやすくなるからだが
これは好みによるだろう。
【下描き】
前回使ってみてよさげだったので水彩色鉛筆を使用。
それで眉と睫毛を描いた。
失敗しても水で簡単に落ちる。
傍らに水を含ませたメラミンスポンジ(激落ちくん)があると便利。
※ヘッドを持つ左手だけでもゴム手袋を着用した方がよい。
そのゴム手袋も合間合間に激落ちくんで指だけでも拭くとよい。
ぬれるのでタオルなりティッシュなりで拭いてからヘッドに触ること。
次にアイラインと二重の線とリップのしわをアクリル絵の具で描く。
二重の線は茶、アイラインは茶ピンク。←色は好みで。
前回まで最後に白でしわを描いていたリップだが今回は変えてみた。
アクリル絵の具で描いた上にはパステルが乗りやすくなるので
しわは肌と同じくらいの色加減でいい。
(写真は直す前なので濃いめ)
眉・まつ毛・しわはこの後何度か描き直した。
※先をよく尖らせた水彩色鉛筆ですーっと薄めに描いていく。
描き始めが濃くなりやすいので注意。
力を入れずに軽く的確な場所へ線を描くことを心がける。
やり直しは利くから力まずに。
【パステルを乗せまくろう】
サンドペーパーにパステルを擦り付け筆で少しずつ乗せる。
チークブラシを使う感覚だろうか。
筆は細く軟らかいものがいい。
眉・睫毛にある程度パステルを乗せたら色鉛筆でまた描く、
それを2~3回繰り返す。
私の場合はアイメイクが終わったらリップメイク、最後にチーク。
チークは綿棒がやりやすかった。
※パステルが飛ぶので色を乗せていないところを
激落ちくんでまめに拭く。
人によっては工程ごとにトップコートを噴くが
やや薄めのメイクで綺麗にいったと自画自賛。
眉・睫毛に筆を使わないのでやりやすく初心者向けではないかと。
私のような不器用もんでもなんとかなるのが色鉛筆メイクのいいところ。
※メイクが終わって仕上がりを確認する時も必ず昼間の自然光で。
アラがわかりやすい。
【仕上げ】
最も緊張するのが最後のトップコート噴き。
換気した方がいいのはわかるがゴミの付着を防ぐため
空気を動かさないよう窓と出入り口を閉めた。
注意書きにある通り薄めにまんべんなくスプレーがけ。
乾いたらもう一度。
ゴミが付着したら素早く取れるよう細い針を用意。
造形村スプレーは乾きが早い。
それでも用心のため1時間は乾燥させる。
その後アイラインとリップの艶出しに
リキテックスのハイグロスバーニッシュを塗って乾燥。
睫毛とアイを装着。
睫毛のカールがキツイな。
これはアクリルアイ。
グラスアイだと目ヂカラが違うのだが、
前回使ったグラスアイは虹彩のサイズが大きすぎて
黒目がちというか青目がちというか、
「竜馬におまかせ!」の外人に扮するシーンを連想した。
青い半球をまぶたに貼るやつ。
白目部分が極端に少ないキラキラおめめ、
その雰囲気はまるで立花わたるくん。
同じ18mmアイなんだけどな…。
※ドールアイを買うときはアイサイズだけでなく
虹彩サイズを必ず確認すること。
【いよいよ組む】
ボディと合体させ頭に蓋をしウィッグを被せる。
私は首ジョイント軸(なんていうんだろ)を
穴を開けたソフビ片二つを使い留めている。
…あれ?
…薄い。
眉もメイクも薄い。
デートもうすい夢のデパート。
そこはかとなく失敗の予感。
あ、ちょっと深キョンに似てない?(欲目かなり欲目)
やっぱダメか、自分の好みはごまかせない。
※メイクが出来たらトップコートを噴く前に
睫毛・アイ・ウィッグを当ててイメージと合っているか確認。
特にウィッグは装着するとしないではまるで違う。
【めげずに撮影】
ライトを当てると案外いい感じ。
夢中で撮る。
わりと結構な枚数撮った。

そこそこ可愛いんだけど、どう見ても前のメイクの方がいいだろ。
挑戦は続く。
完全に失敗の記録ですな。
それでもだいぶ教訓を得た。
※一つ一つの工程を急がないこと。
これ一番大事。
早く出来上がりが見たい、その気持ちをなるべく抑えて
一つ終えたらじっくり眺めるとか乾燥させるとか
必ずワンクッション置く。
そういったことが仕上がりを変えるのだ。
特に乾燥はしっかりやらないと泣きを見る。