2019年秋

 

㊶ 京都観光 その4

やっと観光に踏み出しました(;´Д`)汗

 

 観光巡り書くつもりなのに、なぜ前段の話を三回も書くのか?思われるでしょう。

 ましてトイレの話までしてね。

 

 いえ、齢い90歳越えて、しかも5年余り前の話です。刺激的な?話題しか記憶に残っていないのです。


  写真撮影が目的の京都観光です。写してもらった写真が107枚なのです。観光タクシーの運転手さんとフレンドさん二人がかりの撮影です。

 

 それだから京都の観光メインの人の多い所など行けません。

 それに当時私は脚の怪我でよたよた歩きの着物姿です。人込みなど歩けないのです。

 

  メインの清水寺など行きたくても行けません。行列の順番待ちが2時間ですからね。写真を写すどころではありません。私の当時の脚では人込みに押し倒をされてしまいます。

 

 それで写真撮影できるいわゆる京都観光でも、穴場の人の少ない所を運転手さんに回ってもらったというわけ~。

  

 だからどこのお寺をどんな順序で廻ったのか?今ではまるで記憶にないのです。

 写真はその時の写真です。

 

 上の写真はお寺の境内にある、多分東山の頂上に位置する、板張りの広場の写真ですけど

私より背景の景色が素敵なのです。

 京都市内が眼下に見下ろせて、比叡山がま近く見え、遠く大阪まで眺望できるのです。

 

 京都は盆地に位置して夏は暑く、冬は寒く、住んでいた私には住みにくい所という印象があるのですが、でも私の出生地ですから格別の印象のある土地なのです。

 

 それなのに地図で見ても実際に自分の目で山麓に綺麗に囲まれたくぼ地に、京都市内全域が盆地にあるのを実感させるような姿を初めて見たのです。

 

 そして私の父の家系が信徒である宗忠神社、隣にある吉田神社の社<やしろ>が、子供の時詣でた記憶が重なって、視界の端に見えていて感慨深いものがあるのです。

 

 そんな私を運転手さんはシャッター切るのです。

 と、その時気づいたのです。

 

 カメラを構えている運転手さんの後ろに隠れるようにして、中年の男性がカメラを私に向けているのです。

 

  まあ、この風景ですからカメラ構える人はあちこちに居ます。この男性もその一人で私の後ろの風景を撮っているのだと思っていたので気に止めませんでした。

 

 ところが私達が場所を移動して撮影を始めると、また運転手さんの後ろにその男性ついてきて私に向かって撮影し始めたのです。

 

 フレンドさん達は思い思いに写真の撮りあいして私に気づくことないのです。

 <間違いなく私が標的?>

 

 <断りもなく撮影するなんて~>失礼な男性です。思わず男性を睨みつけました。私に向かってカメラ構えているのですから、男性はすぐ私の反応に気づいてバツの悪そうな表情して離れて行きました。

 

 撮影した写真どんな使われ方するのか?気になりましたが、問い詰めることはしませんでした。それより名もない私をなぜ撮る気になったのか?それが不思議です。

 

 それほどの美人でもないし、第一85歳ですよ。しかも女装です。

 この段階では、今でもそうですが<妖怪>の部類です。

 

 モデルとか俳優とか思う筈ないしね。なにか不思議です?

 フレンドさんに告げると「肖像権の侵害だね~」だって~

 見当違いな答え返ってきて~

 

 素敵なこの場所フレンドさんに聞いたら<将軍塚青龍殿>の大展望台ですて~

 

 京都御所、枯山水の庭園、圓通寺、と廻って最後~北野天満宮に来た時は秋の暮れは早く

暗闇のなか紅葉のライトアップが綺麗です。

 

 でも11月30日だというのに紅葉がまだ赤くなっていないのが残念でした。

 とにかく北野満宮は菅原道真公のお宮さんです。学問の神様ですから合格祈念でのお参りが多い所です。

 

 そういえば<合格成就>のお札売っていました。

 それがねランクがあるのです。

 

 <絶対合格><合格>とかでお札の値段が違うのです。道真公学問の神様から商売の神様になったの?笑ってしまいました。

 

 それにしてもこの神社の境内の広いこと。それに紅葉が所狭しと境内にひしめいている?そんな感じで至るところ紅葉のライトアップされて綺麗な夜景を形作っているのです。

 

 どう周っていくか?考えることはないのです。運転手さんさっさと前を歩いて行った先は<知恵の牛>

写真の様に黒光りしたつるつるの牛の表面。

 

 「手で触ったところの病が治ると言われています」

 運転手さんの説明に乗せられたわけではないけど、私、真っ先に手出して牛の腰をさすります。腰痛があるのです。まあ痛みがでたら病院で注射一本腰に打ってもらうと収まるのですけど〜

 

 触って治るなら言うことなし〜本気でそう思うのかは別ですけどね?

 でも、ご利益あったのですよ。今は腰痛治っていますから。

 

 フレンドさん達も私に習っていっせに擦ります。あれ?フレンドの一人〜牛の頭を懸命に擦っている〜

 彼女、頭が悪いのではないのです。頭の前半分牛さんと同じなのです。頭髪がないことは女装するには辛いことです。ウイッグかぶっているからいいようなものですが、

 

 万一、ウイッグが飛ぶようなことになれば?死にたいほど恥ずかしいものなのです。私自身経験して失敗してますから他人事ではないのです。

 

 知恵の牛の頭を擦り続けているフレンドさん見ていると、女になるためにはすべてを犠牲にして厭わぬ女装者の想いがひしひしと私に伝わってくるのです。

 

 北野天満宮の際立っているのは、紅葉の大きさと、それをライトアップされているのを上から光の煌きを見ることだと思います。

境内の周辺を取り巻くように、二階いえ、三階ぐらいの高さで細い欄干のある道を歩きながら、巨木のようにそびえ紅葉が枝を広げている姿を上からライトの光で浮き出すのを見るのです。

 

 でも脚の悪い私です。高い宙に浮いているような道を歩いて、下を向いて紅葉を見ていると怖いです。

 足元は小さなライトが点々と並んでいるけど、真っ暗で変化する光の通路は怖くて、運転手さんの腕にすがりついて歩いたものです。

 

 そこへその日はすごい人出だったのです。しかも紅葉を鑑賞したり、写真撮ったり〜と立ち止まるのですから歩きにくいこと。

まあ、私達も紅葉の様子が変わるたびに立ち止まります。

 

 運転手さんはそれに合わしてカメラ構えて、人の流れを止めるのも無視して私とフレンドさんの写真を撮るのです。

 ある場所ではカメラを構える運転手さんの後ろに、7,8人カメラ構えて私に向けられたのにびっくりしました。

 

 浅はかな私。胸そらしてポーズ取ったものです。

 でも、まさか?あり得ないことと気がついて後ろ振りかえったら、見事な紅葉のライトアップがあったのです。

 

 なにか弥次喜多道中のような京都観光でしたが、着物姿に行き交う人々の視線が向けられる快感は女装の喜びに包まれたものです。<京都観光終わり>

 

 <注・明日、目の手術で七月いっぱい書けなくなります。読んで頂いている皆さんありがとうございます。とくみ >