私は所謂のぶ代ドラえもん世代です。
金曜のスイミングが終わった後セブンティーンアイス食べるのと帰ってからドラえもん観るのが楽しみだったな〜。ドラえもんも、キテレツ・21エモン・チンプイも、今も面白いとは思うけどあんなにも楽しみだった心は今はもう取り戻せないけど別にそれはそれで良いんだわ。チンプイの主題歌「シンデレラなんかになりたくない」は名曲です。
ドラえもんの声優さん達が変わってから15年以上経つんですってね。私は新声になってからのドラえもんはずっと観ていませんでした。違う声なんて許せない!とかではなくただ単にドラえもんに夢中になる年ではなかったんでね。
しかしそんな私も去年辺りから子供がドラえもんを観る様になって自然と一緒に観る事に。「ドラえもんの新声優さんとのファーストインプレッション」という多くの方々が15年以上前に済ませたイニシエィションをやっと受けました。そしてすぐに慣れました。何しろ子供が毎日毎日いくらでも観たがるので…。
ただ、それぞれの声に合わせて、私の知っている昔のドラえもんキャラとは何人か少ぉしだけ性格的なものが変化している印象を受けました。ドラえもんは導いてくれる少し年上然とした存在から、同じ目線ではしゃぎ倒してくれる友達の様な存在へ。しずちゃんは芯の強さが外にもっと出ていて、キテレツのみよちゃんに近くなってる様な。のび太は良い子の面が強くなってる様に聞こえて、その分ゲスい時のゲスさが強まってドキリとします。ジャイアンは印象が全く変わらず、それはそれで本当に凄い、素晴らしい。のび太のママは半歩くらいキャラが前に出てる気がします。
そしてスネ夫。子供の頃の私はスネ夫の事どう思ってたかな。今思い出せないんです。映画になるとジャイアンが良いやつになる分個性があやふやになるなと思ってた事は思い出せてもスネ夫本人に対しての感情が思い出せない。
それほど…それほどに今のスネ夫が可愛く思えて仕方がないのです。
最初は、関智一さんの事が好きなのでそのせいなのかな?とも思ったしそれも有るとは思うけどやはりそれだけではなく可愛い。
え、昔のスネ夫ってあんなに「ぼくちゃん」って言ってた?金持ち自慢に必死過ぎて可哀想可愛くなってない?
だってさ〜、のび太達に海外旅行自慢がしたいが為に飛行機から電話して、出ないとがっかりするんだぜ?飛行機からだけではなく何回もするんだよ?か、可愛過ぎるよお前!
しずかちゃんの両親が一晩家を空ける為心配し過ぎて家に行こうとするちょっと気持ち悪いのび太を諌めたりしてて、可愛い上にジェントルマンじゃない??
スネ夫ファンから定評のある映画月面探査記では、戦いに赴くのを一人逡巡するけどやっぱり飄々と皆の元にやって来るスネ夫を観て30年以上経てから「スネ夫映画で地味になる問題」が払拭された気持ちになれました。いや、画面のこちら側で「良いザマス!スネちゃまだけは行かなくて良いザマス!!」て叫んだけどね。
別に昔のスネ夫をを否定しているわけではなく、子供だった私を「スネ夫、本当に嫌な奴!」と思わせていた、そんな声と命を吹き込んでいた声優さん本当凄いな…と思ってます。私は人生で「声優さんて凄いな」ってめっちゃ言っております。
まあね、どうにか金持ち自慢で優位に立ちたくなっちゃうスネ夫の必死さを可愛く思える程over the sun(©︎ジェーン・スー氏)になったって事でしょうな、単に。
ここで本題。本題は一瞬で終わります。
才能の塊、星野源氏の「ドラえもん」。この曲はドラえもんを再び観始める以前に聴いた事は有って、昔ドラえもんを好きだった大人でも嬉しくなるような曲だな〜というふんわりとした印象でした。
しかしこの曲、歌詞をちゃんと読んでみたら一つ気にかかる事が有りました。歌詞の中には主要キャラの描写があります。出来杉くんは出来過ぎ「あの子」、しずかちゃんは静かな「あの子」、ジャイアンは「彼(の歌)」、そしてのび太は落ちこぼれた「君」、ドラえもんは「君(に会えるよ)」。そう、のび太とドラえもんは主人公らしく「あの子」「彼」という三人称ではなく「君」、特別感の有る二人称の「君」。ドラえもんはのび太とドラえもんの物語です。歌い手たる「僕」が「君」と呼ぶに相応しい二人です。
しかししかし。特別と感じられた「君」と呼ばれる男がここにもう一人。スネ夫です。スネちゃまです。
ああ星野さん、貴方にとってもスネ夫は特別な存在って事ですね…。分かるよ…。
文字数とか語呂とかバランスの問題だろって事は考えないでおきます。スネちゃまは特別なんザマス。
おしまい