シリーズの企画で第四回は「生田の梅」
梶原景時の嫡男、景季の修羅能
舞台には現代アートの山口晃の梅木の作品!
不思議にマッチしていました、演能前の対談では
舞う装束が引っ掛からないかドキドキしていると
笑わせたり、画家の人柄がユニークでした
大河韋駄天のタイトルを制作していると~
作品は能楽堂のあちこちにありました
景季は宇治川の先陣争いがよく知られていますよね
武者たちの細かい描写が表情豊かで見飽きない!
独特の筆力で力強いタッチで墨絵のようにも見えます
景季は一の谷合戦に梅の一枝を箙(矢筒)にさし獅子奮迅
武功を挙げた若武者ですが、風雅や和歌にも長けていた
かかれば花は散れども匂いは袖にぞ残るらんと
敵平家方にも称賛されたと平家物語の逸話が
本曲の元になっている
「平太」の面が時代を感じさせていました
頼朝死後は争いに巻き込まれ自害し一族は滅亡~
勝者敗者も修羅道に堕ち苦しみや執心が主題の修羅能
凄惨な闘いの文言なのに何故か美学を感じさせます
生田神社に遺蹟ありで生田の梅は紅色の花桃に
似た梅だそうで、景季の詠んだ歌があるそうです
袖の梅香に想いを寄せ
、練切で「箙乃梅」
「けふもまた生田の神の恵みかや
ふたたび匂ふ森の梅が香」
景季の一首を見つけました~
舞ながら一枝手折り箙に差すのも印象的でした!
義経頼朝の不和は父景時の謗りで悪源太と言われて~
しかし最近の史実では風雅に心寄せる坂東武者と評価
この時代、雅な武士は平家の公達だけではなかったらしい