ジャポネズリー   仏語で日本趣味のことー

先週から忙しく二つの展来会巡りー

北斎がフランスなどの画家たちに影響をいかに与えたか

その痕跡を辿り比較する面白い試みでした

北斎などの浮世絵や日本工芸品がもてはやされ

単なる日本趣味からジャポニズムとして新しい表現にー

北斎漫画の人物像が少女の座り方になっているし

ドガの踊り子も相撲取りのポーズからなど、セザンヌも

風景画も構図を参考にしていた!

印象派の画家たちの作品に北斎漫画をはじめその原画を

比較して並べて展示されていて成程と想わせます

あの「大波」の波頭もクローデルの「波」に投影されていた!

これだけ様々な克明な比較をした学芸員に脱帽です

1862年のLONDON万国博も大きなきっかけで

西洋がどう受け止めて新しい造形表現をしたかが

理解しやすい興味深い展示でした

近頃は名画を並べるだけでなく、ある視点に凝縮した

展覧会が多くて面白いですね

北斎漫画がこんなに見られたのも初めてでした

ゴッホ展、これも日本との関わりを照応するような展示

晩年の病んでからの不安な情景描写が強く残り

初期から浮世絵などの影響があったとは知りませんでした

寝室や最期の林の風景が印象的でしたが、パリから

アルル時代にかけて日本に魅せられ、創造の源であり

理想郷にまで想っていたらしいことー

もし病になり自死することがなかったらーと考えてしまいますね

ゴッホ関連で「ゴッホ最期の手紙」を合わせて観ました

全編が120名の絵描きのゴッホタッチの絵の動く下絵で

人物たちはアニメでした!

弟テオに宛てた最期の手紙は、本人には届かなかったが

なかなか面白いサスペンスドラマになっていました

自死した謎は解けませんが、ゴッホの或る優しさかもとー

ゴッホの言葉通り「絵画でしか語らせることしかできない」に

尽きるのでしょうか

ゴッホ風の目くる眩くような映像は体感的ですこし酔った気分に!

今まで知らなかったゴッホの側面が分かりよかったですね

ドローンで撮った奥羽山脈の山筋、肉眼では絶対見られない風景

紅葉の海と表現していましたが、圧倒的な山紅葉ですね

もう山は間に合わないので、来週から都の紅葉狩りにー

きっと紅葉より人の波かもしれませんね

浮島でまず紅葉狩りの露払い!

銘の「深山の錦」に想いを馳せて一服です

明日は朔風払葉  北風木の葉を払う候

深山紅葉は雪化粧しているかもしれませんね