長月になりもう草露白しも過ぎて重陽になりました
ハマナスの赤い実に小さな秋を感じています
ベランダの薔薇たちは赤い実ではないけれどー
ようやく秋はそこまで近づいてきていますね
先週「アルチンボルド展」へ出かけました
美術館では奇妙な絵だなあーとよく見ていませんでしたが
100点もの作品を観ると、摩訶不思議な世界に引き込まれます
イタリヤ生まれ、パリではあまり芽が出ずでしたが
ウイーンで花開いた異才の画家!
四代元素と四季は世界から集められ圧巻でした!
すべてハプスブルグ家のマクシミリアン2世に捧げられ
様々なモチーフをちりばめて、皇帝礼賛する連作
アルチンボルトの想像力、空想力、構成力に驚きました
皇帝は自然科学に深い理解と極め付きのコレクター
宮廷には博物館のうな部屋があり、画家の好奇心を
刺激したのでしょうね
初期のデッサンなどは極めて精緻でしたし基礎が
あっての知的な奇想と理論的な寓意画であることが
よく分かりました
春の肖像画は80種類の花々で構成されている
一輪づつ数え切れませんでしたが、この春の
イングリシュガーデンの花もあったかしら
目を凝らしてじっくり見ると、愉しい絵画でした!
奇異なようで色彩も重層的な味わいがあり
秋や冬の肖像画も気に入りました
シュールレアリスムなどに影響を与えたのも肯けます
宮廷の祝祭などに演出家として重用されたようですが
さぞ趣向を凝らして客人たちの度肝を抜いたことでしょう!
寵愛した皇帝たちの美意識も想像でき、16世紀半ばの
ウイーンの豊潤な世界を垣間見た気がしました
今日は重陽なので、毎年ながらですが「着せ綿」
久しぶりの練り切りですが、程よい柔らがさにー
長寿は望みませんがー今を生きるの心境で一服
今夜は菊花を浮かべて菊酒もいいですね