強力な寒気団、北風に払われた冬晴れに

今年一番の富士の高嶺!

神々しい佇まい、美しいですね

冬の夜長の愉しみは、コンサートやオペラです!

なぜオペラシーズンは真冬なのか不思議でしたが

冴え冴えとした冬の冷気に、より感性が研ぎ澄まされるのかと

想い込んでいます

ミラノ「スカラ座」のドキュメンタリー映画を鑑賞

毎シーズンは「12月7日」! この初日はイタリヤ刑務所でも

中継されるとかーミラネーゼお待ちかねのオペラ幕開け!

世界中のオペラフアンの垂涎のプラチナチケットですよね

 

映画はこの初日に向けての過去の輝かしい伝統を織り交ぜ

現在、未来のスカラ座の魅力を、奥行きのある映像美とともに

紡ぎだしていました

 

1778年に落成していらい、238年間グランドオペラの

魅惑の神殿でありつづけた時の流れを描き出していました

多くの音楽家が口をそろえて、どこのオペラハウスより

大きな空間の広がりや特別な神聖な音楽の心が

宿る場所だとインターヴューで語っていました

どれほど多くのスターが生まれ、育まれていったか

作曲家、指揮者、歌手、ダンサー、演奏家などなどーー

マリヤ・カラスも最円熟期に不動の名声を!

一度だけスカラ座詣でをしたことがあります

でもオペラシーズンではなく、コンサート形式で観劇

多分同じような観光客で満員で、あのホールへ

足を踏み入れた瞬間の目眩めくような感覚ー

いまも覚えています、半世紀も前ですがー

始めは遠い音色でしたが、だんだん芳醇な響きに

観客の身体そのものも豊かな共鳴盤になっていることを

実感しましたものー

いつか本公演をと想いながら、叶っていません!

手持ちのCDで、ムーティのがありました

映画では若き日の指揮ぶりがまるで「神ぶっている」と 笑

とても魅力的でした!

伝説の名盤もありました!!

1955年の舞台、ジュリアーニ指揮、ヴィスコンテイ演出で

確かに素人耳にも録音状態は良くないのですが

第2次大戦後の最高の芸術的成果といわれる歴史的名演!

カラスの歌唱力など伝説的な名舞台を彷彿とさせます

レナータ・ティバルディの代役として登場したそうですね

始めてMETで「トスカ」を観劇したのもテバルディでしたし

インタヴューも面白かった、イタオペとして来日したのも

懐かしい想い出です

今夜はじっくり名盤を味わうこととしました

ベローナアリーナで「アイーダ」公演のときのグラスで!

アイーダはハトシェプト葬祭殿での野外オペラに極まるかな

リビア降しの沙漠夜風は冷たかったけど、テーベの畔で

まさにその舞台で聴くーーかけがえのない想い出で

唯々感動もの! 長いストリーになりますがいつか又ーー

 

映画の中でよく流れていた「ナブッコ」の合唱なども

イタリヤの第2の国歌とも言われるお馴染みのメロディー

でもユダヤの望郷の歌!というのも不思議、あのころはイタリヤは

統一前でマリア・テレジア女帝の支配下でしたから

同じ想いがあったのでしょうか  図らずも数年前

プラハのベルデイフェッテバルで「椿姫」と「ナブッコ」を

観劇したのも至福の時、なにかの廻り合わせですね

いろんな想いが走馬燈のように駆け巡りますね